スペンサー・クインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ名犬チェットと探偵バーニーの第一弾。「ぼくの名はチェット」改題文庫版。これは犬好きにはたまらない本ですな。チェットの一人(犬?)称なので、常に犬目線。犬ってほんとにこんなこと考えてるのかもと思わせられるくらい、いちいち納得します。血みどろな殺人事件は起こらず、謎解きでもないので、ミステリというより、ハラハラさせられて、スッキリもするエンターテイメント小説ですね。
相棒と言えどもそこは犬と人間。都合よくツーカーではなくチェットが目撃し知ったことを、バーニーがどんな風に突き止めていくのかを楽しむミステリでもあるのか。2冊目も購入済みなので、楽しみ。 -
Posted by ブクログ
読み終わったあとに、「犬、サイコー!\(^o^)/」と絵文字付きで叫んでしまいたくなるくらい、犬好き、ミステリー好きにはたまらない一冊かと思います。
いや、そうでなくともこの物語の主人公(主犬公!?)チェットには、誰もがハマってしまうのではないでしょうか。
リトル探偵事務所のオーナーにして腕のいい探偵のバーニー・リトルと、その相棒の大型雑種犬チェット。あくまでも相棒であってペットではありません。
その様子は、チェットが語るこんな描写からも明らかです。
"退屈はどこかへ吹き飛んだ。車のエンジンをかけるバーニーの表情はきりりと引き締まり、生気に満ちていた。ぼくらは仕事を生きがいにしている。ぼくもバーニーも。"
(16〜17ページより)
これ、探偵のバーニーが言ってるんではなくってチェットが言ってます。そう、この物語の語り手はチェットなんです。
バーニーはチェットを愛し、チェットはバーニーを主人として、探偵として、人間として尊敬しています。その関係がとてもかっこよくて、またそれが当の犬の口から語られるっていうのが、読んでて思わずニヤリとしてしまうんです。
また、チェットは人間観察も鋭く、人間の独特の言い回しや言葉は完全には理解できませんが、彼の人間評は聴いていて飽きません。
ただ、犬が語り手というのは都合が悪いところもあって、バーニーとチェットが調査のために、犬用スナックの工場を訪ねた時の描写では…
"「デイモンをどう思われます?」バーニーが訊いた。
サイモンはちょっと返事に詰まった。ちょうどそのとき、開発室からぼくの新しい友人たちがボウルを持って出てきたので、ぼくはサイモンの返事を聞き逃した。それどころか、車に戻るまでのことは、何も覚えていない。"
(189ページより)
おいおいちょっと、いや、おいおいチェット、大事なところなんやから聞き逃さんといてくれる?!って思うようなところがいくつも。
語り手であろうが、やっぱり彼は犬なんで、夢中になったり気になることがあると、(人間にとって)大事なことでも放ったらかしにするし、彼が重要な事柄を目撃したり、思いついたりしても、人間のバーニーにはうまく伝えることができません。
そのもどかしさを乗り越えて、事件が進展していく様が一種の快感でもあり、この物語の大きな魅力にもなっています。
さらに、ストーリーは私立探偵ものの王道ともいえるしっかりとした内容であり、それが基底にあるからこそ、このユニークな設定が生きてくるんだと感じさせられます。
バーニーとチェットの周りの人間もいいですね。
バーニーの息子で、離婚したバーニーの元妻に引き取られたものの、バーニーとチェットが大好きなチャーリー、地元新聞の記者でバーニーの恋人になりそうなスージー、バーニーの友人で警官のリック、バーニーの情報屋のニクソン、etc。
すでに本国では7作めも出版されているという人気シリーズ。
その様子を日本でも早く見たいです。 -
Posted by ブクログ
「やぁ、チェット」
ぼくは振り上げた尻尾をラグに打ち付けて、呼びかけに応えた
「ちょっと遅くなったな、悪かった。外へ出るか?」
どうして?ぼくが今にも漏らしそうだとでも?だが、そのとき、ふっとバーニーがかわいそうに思えたので、そばに行って頭を脛にこすりつけた。
バーニーはぼくの頭のてっぺんを掻いてくれた。指先を毛の奥まで沈めて、ぼくが大好きなやり方で。もっと下のほう、首の後ろのほうまで掻いてくれるかな?ぼくは肩を少しすぼめて意思表示した。あぁ、気持ちいい!最高だ!
耳の片方だけが白い大型犬のチェット…
たぶん猫のせい?で警察訓練校を優秀な成績で卒業……はできなかったけど、それでも優秀なチェットが相棒で元刑事の私立探偵バーニーと大活躍!
そんな彼らのところに持ち込まれた女子高生失踪事件の調査に乗り出すことになるが…
なんとこの作品
捜査過程、事件解決までが犬のチェットの視点で語られる〜
優秀なチェットだが、そこはやはり犬…
人間の話すことはほとんどを理解してはいるが、
もちろん自分の考えを相手に伝えることはできない
ボールを見つけたら遊んでしまうし、鳥や猫には気を取られる…
食べ物が落ちていれば拾い食いもしてしまう…(笑)
しかし、彼は人間にはないするどい嗅覚や、俊敏な動きを最大限に活かし、バーニーを助ける
とにかく読み終わった時にはチェットが愛おしくてたまらなくなる
チェットが本当に喋ることができれば、きっと楽しいだろうな…と
犬好きにはたまらない愛おしくなる一冊です! -
Posted by ブクログ
ネタバレ名犬チェットと探偵バーニー第二弾。ドッグショー優勝候補犬の警護を依頼されたものの、あっという間にクビになったチェットとバーニー。ところがその飼い主と犬があっという間に誘拐され、二人は捜査に乗り出す。今回もチェット絶好調。重要な場面でも猫が現れたらそっちに気を取られ、捜査中も動物や食べ物の匂いに釣られ何をしていたのか忘れちゃう。こいつは怪しい悪者だって思っても、美味しいものもらったり褒められたりすると、あれ?なんだかこいつが好きになってきたとすぐ考え直す。なぜなら犬だから!バーニーは探偵としても相棒としても最高なんだけど、酔っ払った勢いで先物取引に手を出して痛い目にあったりしてる。タフでクールで情に篤くて、程よく間抜け。なんと素晴らしいコンビなんだろ。もはやアメリカではシリーズ8冊まで出てて、チェットはツイッターやフェイスブックもやってるそうだ。わかる。すごくわかるぞ!次巻も楽しみだ。
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Posted by ブクログ
名犬チェットと探偵バーニーシリーズの第二弾。
彼らのデビュー作である、「助手席のチェット」が最高に面白かったので、否が応でも期待が高まります。
一人の男をチェットとバーニーが追い詰め、首尾よく事件を解決したところから、物語は幕を開けます。
相変わらず、探偵事務所の家計は火の車であるものの、少しまとまったお金が入ったことで、彼らはささやかな祝杯をあげます。祝杯の席では、旧知の間柄のスタイン警部補から、かなり割のいい仕事も紹介してもらい、ここまでは順調だったのですが。
"あれっ、ひょっとしてなにか失敗をしでかしたか?"(本文63ページ)
という失態をチェットがやらかして、割のいい仕事をフイにしたところから、二人は(いや一人と一匹は!?)思いがけない事件に巻き込まれていくことになります。
今回は本筋の事件以外にも、様々な不運やトラブルが連続します。
バーニーが先物取引に手を出す、バーニーが初っ端からスージーともギクシャクする、元上司であったはずのスタイン警部補とは、前作のニックとほどは良好な関係には見えず…
まとめると、バーニーのダメダメな部分が目立つということになるのかな。
そんな彼をとことん愛し、尊敬し、心配するチェットの健気さや可愛さが前作より際立ってみえますね。
でも、やっぱり探偵コンビとしての彼らは最高にクールなんです。
依頼を受けた時のチェットの言葉にしびれます。
"ぼくの頭に一つだけ考えが閃いた。新しい仕事の始まりだ。"(本文32ページより)
ユーモアミステリーという猫を被った、失礼、犬を被った上質のミステリー、皆様もお楽しみください。 -
Posted by ブクログ
動物好きなら絶対読むべし、ということで、本屋さんの棚から手に取ったのが始まり。語り手は、探偵バーニーの飼い犬チェット。つまり、犬の視点で読者も事件を追いかけていくことになるんです。読書に没頭しているあいだは、すっかり「犬族」の仲間入りをしていましたよ。警察犬の試験にあと少しで合格していたほどの勇気と才能あるチェットが、バーニーの事件を手伝うはずが・・・そこは、やっぱり犬なので、つい食べ物に目がくらんで、証言を聞きそこなったり、すぐに大事な手掛かりを忘れてしまったり。でも、そういうところが逆に面白くて。犬になったつもりで、ハンバーガーのかけらを、拾い食いしちゃったり、犯人にがぶりと噛み付いてみたりしてみては?