中村喜和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中世ロシアという私には全く縁もゆかりも無い世界でのお話が、巡り巡って私のページをめくる指の下に広がるのはとても楽しかった。この本を読み終えるのに3ヶ月かかったが、確かに私は洞窟で修行するフェオドーシイにあったし、北方十字軍を打ち破る英雄アレクサンドル・ネフスキーと共に闘っていたと思う。
私はロシアに行ったこともないし、ましてや中世ロシアに行く予定をメモ帳に書く機会には生涯恵まれないだろうが、ページをめくるたびにロシアの厳しく背中にかじりつくような凍てつき、白樺をざわめかせる風、そして鋼のように硬い氷をも溶かす暖かい日差しを感じた。21世紀の日本という場所にいながら、本ひとつで場所も時も飛び越え