澁谷由里のレビュー一覧
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ネタバレ澁谷由里「馬賊の「満洲」 張作霖と近代中国」(講談社学術文庫)
張作霖について一般に知られていることは、彼が馬賊出身で日本の協力の下で東三省を実質支配していたが次第に反日傾向を強め1928年に関東軍に爆殺され、彼の息子の張学良が国民党を支持したことが満州事変につながった、くらいだろう。本書はそもそも馬賊とはなにか、張作霖はどのように馬賊になったのか、東三省で清朝政府、日本、ロシアが、それぞれ馬賊をどう利用していたか、そのなかで張作霖が清朝政府にどう食い込み、軍閥として
東三省に覇権を気づいたか。その張作霖政府の中での馬賊仲間出身者と日本に留学した将校、さらに東三省の軍学校をでた将校の間の葛藤、 -
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「漢奸」とは、中国人でありながら中国を裏切った売国奴。
近代中国の歴史は帝国主義列強の侵略を受けた苦難の時代でしたが、最後にして最大の侵略者は日本。
日本による侵略は、満洲を巡る攻防だと言っていいでしょう。
その満洲を舞台に、日本に協力して「漢奸」の汚名を受けた五組の父子の足跡を描いています。
張作霖と張学良、張景恵と張紹紀、王永江と王賢湋、袁金鎧と袁慶清、于冲漢と于静遠。
この全員が漢奸だったわけではなく、父子どちらかは英雄とされた人もいます。
彼らは何故「漢奸」に、あるいは「英雄」になったのか?
当時、満洲が置かれた立場、彼らの出自、特に中国人にとっての満洲の捉え方という視点から描かれてい