澁谷由里のレビュー一覧

  • 「漢奸」と英雄の満洲

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    「漢奸」とは、中国人でありながら中国を裏切った売国奴。
    近代中国の歴史は帝国主義列強の侵略を受けた苦難の時代でしたが、最後にして最大の侵略者は日本。
    日本による侵略は、満洲を巡る攻防だと言っていいでしょう。
    その満洲を舞台に、日本に協力して「漢奸」の汚名を受けた五組の父子の足跡を描いています。
    張作霖と張学良、張景恵と張紹紀、王永江と王賢湋、袁金鎧と袁慶清、于冲漢と于静遠。
    この全員が漢奸だったわけではなく、父子どちらかは英雄とされた人もいます。
    彼らは何故「漢奸」に、あるいは「英雄」になったのか?
    当時、満洲が置かれた立場、彼らの出自、特に中国人にとっての満洲の捉え方という視点から描かれてい

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    2011年03月22日
  • <軍>の中国史

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    歴代中国の国家の「国軍」はあくまでも実力者の私兵にすぎない。それが兵を食わせなければならないという軛が古代から天下統一・権力争いに影を落としている。このことから中華民国時代の「軍閥」の抗争についてかんがえ、中華人民共和国の人民解放軍に引き継がれていることに思い至るべきである。

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    2019年01月04日
  • <軍>の中国史

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    中国史における軍・兵の扱いがいかなるものだったのかを古代から中華人民共和国建国までの流れの中で解説。
    まともな人間は兵にならないと言われるように敬遠される中国の軍人。兵農分離と兵農一致の狭間で揺れ動く各王朝の政策。それと清が倒れてからの中国史を知るのはこの本が初めてで、例えば張作霖だとかがどういう人物なのかとか、そういう意味でも勉強になった。

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    2018年10月22日
  • <軍>の中国史

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    中華民国建国あたりの軍閥抗争事情が分かるのと、前半の中国における軍のあり方通史ともに面白かった。
    著者略歴が現職「帝京大学教授」より「京都大学博士卒」に重点がおかれているのも、またおかし。

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    2017年05月17日
  • <軍>の中国史

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    こういう特定のジャンルを切り口にした通史は好きなのでよかった
    中国が興亡を繰り返してきたのは知っていたが、軍の変遷も大きかったことが分かる。
    農民兵や専業兵士、ならず者を使ったり時代や状況に応じていろんな形態があった。
    現代でも軍隊を掌握できていないというのは意外だった。
    そのせいで反日アピールしなくてはならないらしい。

    あとすごく気になるのが変なところでひらがなが多い点。著者の作風なのか?

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    2017年06月03日
  • <軍>の中国史

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    歴代王朝の軍のあり方から中国の変遷をみる。
    あれだけ大きな国で、かつ多民族国家だと国軍の維持が難しい。必ず経済的に破綻する。経済性を考慮すれば、地域ごとに自立性のある武力集団を認めざるを得ず、これが軍閥になっちまう。
    抗日期に誕生した人民解放軍は、共産党の軍隊であって中国の国軍ではない。だから「人民解放軍」というネーミングがモノを言ったわけだ。でもこれからはどうなんだろう。

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    2017年05月27日
  • <軍>の中国史

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    ちょっと読みづらい.前半は面白かったけど,近現代の部分は単なる中国の近現代史になってしまってる.編集者がもう少し近現代の部分について書き直しを促せばよかったんじゃないかな,,,,,

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    2017年03月30日