中村ユキのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
借りたもの。
統合失調症の母を持つ著者の体験記。
知識不足から母の症状は「幽霊に憑りつかれている!?」と迷走したり……
「地域生活支援センター」を通して、統合失調症が「脳の病気」であると聞き、安心する著者。
「統合失調症は治療可能(リハビリと薬物で症状を抑える)」であること、適切な処置、正しい知識を知ることが、当事者も家族も安心して暮らす第一歩である事を痛感する。
このコミックが出版されたのが2010年。
それ以前では、まだ統合失調症が正しく認識されていなかっただろうし、大変だったと思う。(精神病理の偏見、隠ぺい体質とか)
しかし著者のお母様が統合失調症を発症したのはやはり、ストレスフル -
Posted by ブクログ
ネタバレユキのおかあさんは統合失調症という精神病です。病気が発症してから現在までの長い間、母を支えてきたユキ。
逃げ出したくても、子どもだったユキはどうすることもできず、ただ、包丁を隠したり(さされないように)、お金を隠したり(パチンコにつかわれないように)するのが精一杯。
大人になって統合失調症についての知識が増え、援助してくれる人と出会って、だんだん快方に向かっていくおかあさん。
ユキは今までどうして病気についてもっと勉強しなかったんだろう、とか、本人の気持ちに沿ってあげられなかったんだろう、とか反省していますが、まだ子どもだったし、仕方がなかったんだよね。本当にがんばったよ。えらかった。
そして -
Posted by ブクログ
病気のことを知らないと、早期治療のチャンスを逃してしまうから、それを他の人にも知ってもらいたいと、思い出の痛みに耐えて描いた回顧録。
統合失調症は分裂病という恐い名前で呼ばれていたというけれど、病気の実態を知らなければ、統合失調症も分裂病も恐いことに変わりはないと思います。だから、この本を描いてくれてありがたいです。
「新しい薬の開発と心理社会的ケアの進歩により、初発患者のほぼ半数は、完全かつ長期的な回復を期待できるようになりました(WHO 2001)。」という状況で、「統合失調症は治る病気」と言い切っていいかどうかは疑問ですが、著者と著者の配偶者が、病気のおかあさんと上手く付き合う道を探し出