倉重篤郎のレビュー一覧
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石破さんが首相になる前に書いた本。ま、編者がいるので語った本、可。
石破さんの人となりがわかる。
教養を感じる。
考えてる。
ここ数代の首相のような原稿丸読み答弁でないことからも明らか。
この本に書かれていること、つまり持論を語っているのだから、
自分の言葉で答弁できるのは当然でもある。
もっとも自民党縛りがあるものについては、本と矛盾してるけど。
自分の言葉で語ることのできる人が政治家であるべき。
そうでなければ人を説得できない、ついていけない。
今回の自民大敗は裏金だけでなく、
そうした政治家の姿に国民が辟易したからでもあろう。
ということで私は石破さんには好意的ではある。
だけど、覚 -
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ネタバレ石破茂氏といえば、改憲論者で、防衛大臣経験者。(失礼ながら)軍事オタクというイメージぐらいしかなかったが、この本で考えを改めなければならないと思った。
石破氏は自らを「保守リベラル」と位置付ける。保守の思想的源流はエドマンド・バークにあり、その本質は寛容性である。「人間も人間社会も完璧ではない。必ず間違いを犯す可能性がある。だからこそ、自分たちだけが正しいと思わず、常に異論、反論に耳を傾けるべきだ」という。
石橋氏が日本の保守リベラル政治家の範に置くのは、戦前に東洋経済新報社のジャーナリストとして活躍し、のちに社長となり、戦後には総理大臣となった石橋湛山である。そして石橋湛山の「小日本主義」こ -
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【齋藤はなぜかくまでして財政規律の回復(=財政健全化)の道を追求しようとしたのか。国民の嫌がる増税をかくも執念深く追いかけたのか。しかも、二度も失敗したのはなぜか】(文中より引用)
官庁の雄として名高い財務省の中でも「十年に一度の逸材」として永田町・霞が関に名を轟かせた齋藤次郎。政治の領域にまで及んだその影響力を振り返りながら、頑なに財政健全化を目指し続けた信念の源に迫る一冊です。今日のシステム的にも、こういう人は生まれづらくなっているのではないだろうかという思いを抱きました。著者は、毎日新聞の政治部長を務めた倉重篤郎。
冷戦後の現代史って意外に知らないことが多いなと☆5つ -
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総理大臣になる前の石破茂による。党内野党のような立ち位置だったから、自らも本書に記載したように「石破茂が総理になる時は、自民党が信頼を失った時」とこの予言の通りの状況に。誤算があるとすれば、或いはこれも想定通りか、予言が現実となった所で自民党の支持率は復活しない。威勢の良かった正論は、結局、党内を動かせずに傷口は悪化していく。
物価も上がり生活が暮らしにくく、外国人にやりたい放題され治安も悪化、メディアは低質なまま。地方衰退も少子高齢化も人手不足も解消されない。社会状況が良くないのは「政治が良くないから」。必ずしもそうではないが、しかし、選挙により政権を変える意欲も、変えた所で与党として舵取 -
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石破さんが5度目の総裁選にて当選されたので読んでみました。国防に対するこだわりと自民党に対するご自身のお考えが分かりました。特に今話題の裏金問題など自民党のあり方が問われる機会が増えていますが、党内野党とも言われる石破さんも国民感情に寄り添った考え方です。この窮地で選出されたのでぜひ今までのご発言を実行して欲しいと期待しています。それから父親である二朗さんの話、田中角栄から受けた影響、石破茂という男を通して見た戦後の自民党政治など色々と勉強になりました。本も結構読まれているようで、日本の歴史観や政治に関する書籍の紹介があるので、それらも含めて気になる人は一読の価値があるかと。
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興味深い本だった。総理直前にあった石破茂の言葉である。彼の言論はこの本の中ではとても自由だけれど、対して今は。やりにくいのが当たり前ではあるが「本の中ではここまで言っていたのに!」と思わなくもないです。頑張れ石破さん!
さて、面白かった点。
まず、田中角栄と自身を比較しながら金権政治からいかに距離を取りながらどうやって具体的な仕事をするのか。これ、色々書いてくれていますが、私はその前提として「金は他の人が集めていたので、党としては問題ない」という、身も蓋もない感想を持ちました。いやそれはさておき、この金権政治と距離を取ることをずっとやってるのが石破茂のいいところ。実権力を持った今、正しさを現