安藤宏のレビュー一覧

  • 富嶽百景・女生徒 他六篇

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    太宰治って、イケメンでモテたけど仕事はさぼりがちで浪費ぐせのある、ダメ男だったんだろうな。本作品とは関係ないけれど。

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    2024年11月17日
  • 日本近代小説史 新装版

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    近代日本小説の歴史をこれ以上なくコンパクトかつ鮮明にまとめた良書。日本の近代文学史に興味のある人なら、まず1冊目にこの本を選んで間違いということはないはず。

    類書を読み比べたわけではないので比較はできないが、相当に読みやすくかつ面白い本だった。
    小説の引用も豊富で、この類の概説書にありがちな退屈さは皆無といえる。ただ唯一の懸念としては、文学研究者らしく難しい語彙がしばしば出てくるので、気になる人は気になるかも。


    内容面では、まず大正文壇の成立までは文句なく面白かった。
    教科書や国語便覧で名前だけ知っていた文豪の系譜や問題意識が体系的に描かれていて、各時代の文学に見出せる大きな潮流や対立構

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    2022年12月20日
  • 日本近代小説史 新装版

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    明治以降の近代小説の歴史を、コンパクトにまとめた概説書。元が放送大学の1,2年生中心の教養科目向けの教科書だけあって、分かりやすく小説史の流れが整理されていて素晴らしいですね。とりあえずコレ読めばバッチリって感じ。
    注意としては、詩歌俳句と児童文学系は含まれてないので、そこらへんの文学史はまた別の本を探して勉強しないとダメですね。

    今回、新装版刊行にあたって巻末に追加された、「近代日本文学」の成り立ち がこれまた良い。「文壇」の形成の経緯がわかりやすく纏められてて、我々が派閥的に理解している「文壇地図」がどういう要請によって形作られたものなのかが分かりやすく整理されてます。

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    2021年03月07日
  • 有機化学が好きになる〈新装版〉 “カメの甲”なんてこわくない!

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    C(カーボン)とH(水素)の化合物である炭化水素アレルギーでしたので、どんなものかと不安半分で読み進めましたが、"ゴムはなぜ伸びるのか"というテーマから始まり、あれよあれよという間に引き込まれました(笑)
    多少なりとも炭化水素の輪郭を掴めたので、有益でした。

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    2017年05月07日
  • 有機化学が好きになる〈新装版〉 “カメの甲”なんてこわくない!

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    化学の時間、居眠りしてばかりの俺でも着実に読み進められた。内容が若干古いため不足気味に感じられたところもあったけど、傑作。

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    2011年12月01日
  • 日本近代小説史 新装版

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    日本近代小説の概説書。

    ただ文学作品を読むだけではなく、文学の歴史や系譜も踏まえて楽しみたいと思い、本書に取り組んだ。やはり文学作品は、時代の影響を受けながら、強靭な思想を背景に記された芸術作品であると理解出来た。

    また、村上春樹ファンとして、村上作品の文学史における役割を捉えることが出来、有意義であった。出来事が明確な因果関係に基づかず、テーマも不明瞭な作品というのは、文学史的には奇異であり、一種のエポックメイキングであったと言えよう。

    ブックガイドとしても活用できそうなので、本書で触れられた作品にも手を伸ばしてみたいと思う。

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    2025年10月21日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    コミュニケーションは本来わからないものである。意味だけでなく、社会、時代背景なども、含む、ことば観は今後胸に留めておこうと思う。

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    2025年10月15日
  • 太宰治短編集 走れメロス・女生徒など

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    小学生が読むには難しい言葉も多いけれど、ストーリーを理解することはできてました。
    私も読み終え、太宰治ってめんどくさそうな人だなぁと感じつつもそれはそれで面白かったです。

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    2025年09月22日
  • 富嶽百景・女生徒 他六篇

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    ネタバレ

    【女生徒】
    眼をさますときの気持ちで始まって、眠りに落ちるときの気持で終わっている。朝はくたくたで厭世的で後悔に満ちているけど、夜は客観的に遠くから自分を俯瞰して、冷静になっている感じがする。「幸福は一夜おくれて来る」という言葉に、厭世的な朝の気持ちと、希望を持ちたいと思っている夜の気持ちが、集約されている感じがした。
    日常の中の、哲学的で自分について考える時の細かい心の動きが、とても繊細に描かれていて、分かるなと感じる部分がたくさんあった。

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    2025年06月06日
  • 富嶽百景・女生徒 他六篇

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    友達から「女生徒」をすすめられたので読んでみた。太宰治さんってこんな話を書く人だったんだ。「畜犬談」とか「皮膚と心」とか、かわいい話でびっくりしてしまった。他の話も読みたくなりました!

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    2025年01月02日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    そもそも新指導要領の内実は又聞きレベルでしか把握しておらず、論理国語のような取り組みにたいして、登壇者がそれぞれの専門分野から議論を引き出す様は、単なる国語教育の問題で済まされず、言葉や教育といった壮大な領野に渡ってこの時宜にこそ考えを見つめ直す機会にせねばならないのだと思わされる。

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    2024年05月06日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    だいぶ前から気になっていた、読解力と注意力の関係。自分が教えながら感じていたことが、やっぱりそうだったんだと再認識できた。

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    2021年07月23日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    大学入試改革で「論理国語」と「文学国語」を分けていることから、文学は論理的ではないと国や経済界は思っているのではないかと感じる。
    しかし、文学(小説)を解するためには徹底的に論理的に読む必要があり、文学に論理性がないとは到底いえない。また論理国語とされる試験問題からは、文章の意味は一義的に定まるという考えが読み取れるが、そもそも人間の用いる「ことば」というものは複雑で、文脈や時代の情勢を織り込まないことには意味が正確に取れず、また受け手側のスタンスによっても意味の取り方が変化しうる。
    そのため、文学を取り出して囲い込むことは幾重にも間違った政策判断であるように思える。
    以上が本書を読んだ感想で

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    2021年02月09日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    経済優先の世の中では数値化できないものが切り捨てられていく。そんな恐ろしさを新・大学入試共通テストのプレテストから感じてしまう。
    恐ろしさを感じると同時に、ここで語っている東大の5名の教授の言葉には胸を打たれるものがあり一筋の希望が見えてくるようだった。
    ことばの危機はことばだけの問題ではないことを改めて気付かされる一冊。

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    2020年07月28日
  • 十二月八日・苦悩の年鑑 他十二篇

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    “私はここに生れて、そうしてこんな淡い薄い風景の悲しさに気がつかず、のんきに遊び育ったのかと思ったら、妙な気がした。”(p.123『帰去来』)



    “元気とは、身体を支持するいきおい。精神の活動するちから。すべて物事の根本となる気力。すこやかなること。勢いよきこと。私は考える。自分にいま勢いがあるかどうか。それは神さまにおまかせしなければならぬ領域で、自分にはわからない事だ。 お元気ですか、と何気なく問われても、私はそれに対して正確に御返事しようと思って、 そうして口ごもってしまうのだ。”(p.137『作家の手帖』)


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    2025年06月23日
  • 富嶽百景・女生徒 他六篇

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    ネタバレ

    女生徒は太宰が女性となって本人の語り口で話を進めていく。もっと何かのイベントがあっても良かったようにおもうのだから。

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    2025年06月18日
  • 太宰治短編集 走れメロス・女生徒など

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    恥ずかしながら太宰作品初読み。この本は児童書なのでルビもふってあるし、難しい表現や現在ではあまり使われないような言葉の解説が下段に乗っていて非常に解り易い太宰初心者でもとっつきやすい本でした。短編集が8編、読むまでは太宰と聞くと固いイメージだったのですがかなり砕けた表現で、ジャンルも様々。全体的に思ったのは言葉遣いなどは約80年前なので仕方ないが表現方法は普通に面白く読みやすく、それと創造性というよりは自分の経験を面白可笑しく創作した感じを受けました。短編なので長編はまた違った感じなのかもしれませんが。

    初読みと言ったら語弊があるかもしれません、少し前に太宰版昔話の「お伽草紙」を軽く読んだ覚

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    2025年02月26日
  • 富嶽百景・女生徒 他六篇

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    太宰治ってこんな人だったの?すごいこんな明るい短編あるんだ!とびっくりしてしまった。
    「女生徒」は文章が本当に少女が書いたかのようにみずみずしい内容で、一緒にすごしているかのように楽しむことができた。

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    2024年11月13日
  • ことばの危機 大学入試改革・教育政策を問う

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    英語も国語も実用重視という気持ちは分かるが、
    若者たちの何ができていなくて、
    今後何を期待したいのか政府も企業側も明確に分かっていないから迷走するのではなかろうか。

    若者たちだからこそ持つ力やリテラシーには
    簡単に甘えて労働力にするけど
    昔ながらの仕事のこなし方に順応しなかったり
    政府や企業が期待する方向性にハンドリング
    ができないから
    実用的な力がないんじゃないの、
    というのは違う気が...

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    2021年01月16日
  • 有機化学が好きになる〈新装版〉 “カメの甲”なんてこわくない!

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     久しぶりのブルーバックスです。そういえば、中学校時代は天文関係のテーマを中心によく読んでいましたね。
     さて、本書、「新装版」とありますが、もとは1981年に初版が発行されたものとのこと。有機化学の基礎知識を順を追って分かりやすく説明しています。後半では、主に研究の実際を紹介しているのですが、実験の現実が、地道な試行錯誤の連続であることがよく伝わってきます。

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    2011年07月29日