アリアナ・フランクリンのレビュー一覧

  • ロザムンドの死の迷宮

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    ミステリーとしての面白さのみならず人物のキャラクター造形も秀逸。映画「冬のライオン」を思い出す、ヘンリーとエレアノールの会話。

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    2013年08月24日
  • エルサレムから来た悪魔 上

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    ネタバレ

    詳細な当時の様子が分かり、また国というか都市によって特徴があるのだなというのがよく分かりました。
    イタリアやスペインから見れば、当時のイングランドは田舎というか野蛮といってもいいぐらいなのですね。
    迷信がはこびつつも、実は庶民の一人一人は、事実を見据えている、逞しい状況が分かります。
    残酷な描写もありますが、ヒロインと騎士の最後のやり取りがほっとさせられます。
    シモンは最後まで活躍してほしかった。(というかシリーズとしてコンビが続くのかと思っていた)
    犯人は中盤見当がついてしまいましたが、共犯者が意外で、最後まで分かりませんでした。

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    2011年11月27日
  • ロザムンドの死の迷宮

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    面白かった!最近フィデルマにこってたけど、また違った面白さが..。
    作者が他界してたのでガッカリ。あと二冊はあるみたい。

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    2011年07月15日
  • エルサレムから来た悪魔 上

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    楽しみな歴史ミステリのシリーズが始まりました!
    12世紀のイングランドを舞台に、検死のできる女性アデリアを主人公とした歴史もの。
    CWAの歴史部門であるエリス・ピーターズ賞の受賞作。
    ケンブリッジで起きた、子供を狙った連続殺人。
    磔のような姿だったために犯人はユダヤ人とされて、暴動が起きる。当時、ユダヤ人が復活祭にキリスト教徒の子供を殺すという噂があったのだとか。
    ユダヤ人すべてをケンブリッジ城内に匿ったまま1年、犯人はわからず…
    事件の調査を依頼されて、シチリア王国から調査員と死体を検分することの出来る医師が派遣される。
    マチルダ女王の時代18年間続いた内乱も治まり、その息子ヘンリー2世の元で、国が平和になりつつある時代。
    容疑者を水に落として溺れなければ無罪という審判法はなくなったとか!
    つまり、ちょうど修道士カドフェルのすぐ後に続く時代なのですね。
    とはいえ女性の医者など異端として殺されかねないという野蛮さ。
    知的に進んだ国際都市であったサレルノでは尊敬を受けていた若いアデリアは、仕事に身を捧げた飾り気のない女性。サラセン人の従者を医者に仕立てて通訳兼調剤助手として同行、居心地の悪さを感じつつ、腕を発揮していきます。
    調査官のシモンは穏やかな人柄で最初は驚愕しつつもアデリアを認め、バーンウェル修道院長のジェフリーも治療を受けてアデリアを信頼するようになります。
    愛想はいいが謎のある王の税官吏ロウリー・ピコウ卿に不審を感じたアデリア。やがて彼に惹かれていき…?
    十字軍で数年間、村を離れていた男たち数百人が、戻ってきている時期。
    ヘンリー2世というと王妃はアリエノールですからね。次回登場?!
    シチリア王国のサレルノには、1050年から医科大学があったのだそうです。
    そこでは女性も学び、資格を取ることが出来た!
    ちょっと修道女フィデルマのよう?
    (7世紀のアイルランドでは女性弁護士がいたというけど~医者はいなかったのかしら…??)

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    2010年07月15日
  • エルサレムから来た悪魔 下

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    当時の服装や髪型、町中の風景など12世紀のイングランドがうまくイメージできない。そのせいかファンタジーや SFでも読んでいる気分になった。
    とは言え、教会や十字軍、ユダヤ人への差別問題など、歴史をメインに据えて読むとなかなか興味深い。一国の王さえ黙らせるほどの教会の権力は、後のヨーロッパを型作るのに必要不可欠だったかもしれないが、キリスト教徒ではない日本人には理解し辛いかもしれない。

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    2016年07月22日
  • アーサー王の墓所の夢

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    さらに冒険色が強くなった3作目。
    アーサー王の剣が呼び起こす神秘のくだりはファンタジー小説ならありだと思うが、異常ではあるけれどあくまで人間自身に宿る狂気を描いてきた今までの作品の流れからすると、ちょっと異物感を感じる部分だった。

    ロウリーもなかなかおいしいところを持っていくキャラだが、ヘンリー2世はさらに上をいくトンビに油揚げキャラだなw
    王のくせに何とも人間くさくて不思議な愛嬌のある彼だからこそ、前作のエレアノールは憎みきれない情を抱いていたんだと思いたい。

    それにしてもこの著者といいケイト・ロスといい、なぜ期待を寄せる時代物ミステリー作家は4作目が遺作になってしまうのか…本当に残念でならない。

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    2013年12月22日
  • ロザムンドの死の迷宮

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    前作よりも冒険色が濃くなった。
    一番強烈な印象を残してくれたのが、終盤で対面するエレアノールとヘンリー2世の複雑な愛憎。
    謀叛と鎮圧を繰り返す2人のやりとりは心底憎みあってる敵同士というより、互いの首をかけたゲームに慣れきったただの倦怠期の腐れ縁夫婦だった。

    気まぐれに家出した妻の帰りを受け入れるような気軽さで幽閉をほのめかすヘンリーと、夫が決めてある幽閉場所に平然とケチをつけてくるエレアノールに心持っていかれました(*´д`*)

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    2013年12月22日
  • アーサー王の墓所の夢

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    本が好き!様より、献本いただいた一冊になります。
    舞台は12世紀、題名にあるアーサー王の時代からは600年ほど経過した時代。

    アーサー王、イギリスの伝説的な王で当時のイギリスを守ったということ、
    その際エクスカリバーという伝説的な剣を保持していた、といった位のイメージです。

    歴史学的には、実在性についての論争もあるとのことで、
    イギリスにとっては、神話と伝説と歴史がない交ぜになった感じでしょうか。

    日本で言う『古事記』と同じような位置づけなのかな、なんて。

    さて本書は、そのアーサー王と妻グィネヴィアにまつわるミステリー、
    主人公は、アデリアとの女医さんとなります。

    大学で医学を修め、科学的な検死で死者と会話をしていくという、
    当時のキリスト教価値観の世界では、なんとも特異な存在。

    迷信と暗黒にとらわれた時代(世界)に疑問を抱きながらも、
    愛娘や使用人などの大事な家族と共に、今を生き抜いていきます。

    文中では、12世紀ころのイギリスの風俗などを感じられて、
    なかなかに興味深かったりも、、暗黒の中世とはよく言ったものですね。

    物語自体は、当時のキリスト教世界ではタブーであった、、
    そんな事例がてんこ盛りに出てくる感じで、終息していきます。

    人の罪と、そして罰はいかようにあるべきなのか、なんて。

    ちなみにシリーズ三作目とのことですが、前の話を知らなくても楽しめました。
    ラストの伏線が何とも気になりますが、、これは次作で明らかになるそうです。

    神話、伝承の世界から「法」が支配する世界への移り変わり、
    古代ローマの残照を感じながら、12世紀のイギリスを旅行した気分になりました。

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    2013年08月30日
  • ロザムンドの死の迷宮

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    12世紀のイングランドが舞台の歴史ミステリ。
    これは第2作で、独立した物語ではあるが第1作での人間関係が反映されているので、順番に読むべきだったかもしれないとちょっと後悔。
    シチリア出身の女医アデリアが主人公で、その検死の力と論理的思考で事件を解決するのだが、イングランドでは魔女と思われないように召使いに医者のふりをさせて自分はその通訳兼助手として振る舞っている。
    国王ヘンリー2世の愛妾が毒殺され、時を同じくして軟禁されていた王妃が逃亡した。内戦を防ぐために愛妾殺害の調査に出かけたアデリア一行だが…
    ミステリでもあるが半分以上冒険小説といってもいいかも。危機また危機といった綱渡りのような状態が続き、強烈なキャラクターの力もあってまったく退屈を感じさせない。何よりこれほど古い時代のイングランドが舞台のミステリは初めて読んだので、時代背景だけでも楽しめた。
    作者の急逝でシリーズが4作で終わりなのが残念。3作目と4作目は翻訳されるのだろうか。

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    2012年05月06日