桝太一のレビュー一覧
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ネタバレ桝さんの生き物との出会いやフィールドワークを通じて成長していく姿を描いており、理系としての探求心と人間的な成長が融合しています。
桝さんの生物イラストがどれも魅力的で素敵で、これを見るためにこの本を読む価値があると言っても過言では無いです!生き物たちへの愛がこもってるのが伝わってきます。
人気アナウンサーの地位を獲得し、今では研究者としての道も叶えている桝さんの幼少期から、研究漬けの大学時代、アナウンサーとしての新人時代の話と幅広い話題が楽しめます。
アナウンサーの新人時代にエンタの神様の前説ですべりまくってた時代があったなんて…
そんな自分の恥ずかしい部分も強みを活かすためにどうするか -
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桝さんのまるごと生き物愛に満ちた本であると同時に、少年が青年になり、やがて大人になっていく物語だなと思った。
元々チョウが好きで中高では生物部に入り、その後大学に進学して西表島行きたさをきっかけにスキューバダイビングのサークルに入る。そして海の生物に興味がわいてアナゴやアサリを研究する。大学院にも進学するも、あらためて自分の進路について考える。「好きなことを伝えるのが得意」と気づいてアナウンサーになった。
それだけではキラキラしたように聞こえるが、本人的にはそこまで「デキる」人ではなかったようだ。また、文中に明確には書かれてないけど挫折があったことが伺える。卒論が散々なものだったらしく、「 -
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ネタバレ〈どうしてあなたは「理系」を?〉
日本テレビアナウンサーの桝太一さんが、進路を「理系」に選んだ様々な人にインタビューしている一冊。
先日、桝太一アナウンサーが16年間在籍した日本テレビを退社し、4月から同志社大学ハリス理化学研究所で助教として「科学を適切に伝える」方法を研究する「サイエンスコミュニケーション」と呼ばれる学問に取り組んでいくことを発表しました。
元々、桝太一さんは東京大学理科二類に入学し、同大学農学部水圏環境専修、同大学大学院農学生命科研究科を経て、アナウンサーになっている方です。大学院では「アサリ」の研究をしていたそうです。
そんな枡さんですが、最初から理系に迷いなく進 -
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子どものときの「好き」を大切にしましょう。その経験
の一つひとつが人生の糧になります。
枡さんが今、アナウンサーとして大成しているのは、研究魂があったから。
子どもの頃から「〇〇博士」を目指し、幼少期から「好き」を突き詰めていくが、修士のときに周りとの能力の差を感じる。大学院の日々を通して、「自分の好きなことを、人に伝えること」が得意と気づき、「誰かが解き明かしてくるた魅力を広く伝える役割くらいなら、できるかもしれない」と考える。まさに、自分と同じで驚いた。
枡さんの幼少期から現在までが分かる一冊。ジュニア文庫だけど、大人にもおすすめ。 -
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ZIPなどで人気の日本テレビアナウンサー桝太一さんが、ご自身の生物部などの経験を書かれた本。
幼少時代の昆虫好きから、中高一貫の、麻布中学・高校に通われた頃の生物部での話、東大の農学部でアナゴ、アサリの研究をしてきたことなどがとても面白く書かれていました。
昆虫、とくにチョウの採集・研究とか、高校時代、有栖川公園の植生を詳しく調べてジオラマにしたこととか、生物が好きでたまらなかったのだというエピソードがたくさんありました。
もちろん桝さんがものすごく優秀で、能力が高いというのはありますが、好きこそ物の上手なれを体現なさっていたのだと思います。
生物学とは全くジャンルが違うと思わ -
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ネタバレ生真面目で誠実を絵に描いたような枡太一アナが過ごした中高と大学時代を振り返った本。
少年から青年にいたる生活が今の枡アナを作っているのだと納得した。
生き物を研究と言ってもその大半は極めて地味で過酷な作業なのに、ひたすらそれをやり続けていく。そうしてひとつの結論が出る。でもそれが光り輝くような発見と言うわけでもなく、一般人から見ると地味な結論にみえるのだが、それをベースにまた次の研究者がその先を研究していくことができ、そうやって膨大な学問が続いていくのだと思った。〇〇細胞騒動の華やかな発見でも捏造だったという結末と思い合わせると、やはり本物の研究とはそういうことなのだろうと思った。
またあるが -
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アナウンサーの楽しい自然体験記…と思うなかれ、かなりレベルの高い内容に触れている。そして、レベルの高さに反して分かりやすい。
中高生時代のチョウ、大学のアナゴ、大学院のアサリ…それぞれで行った研究手法が後の研究や経験にも見事に反映されているのは素直に驚く(普通そんな上手くはいかないものなのだ)。
著者の研究に対する真摯な姿勢に感銘を覚える一方で、これでも「自分は向いてない」と研究者を諦めるその道の厳しさ、自分がいかに上っ面の受験勉強(しかも高校以降は受験勉強をしていないにも関わらず、である)しかしてこなかったかの恥ずかしさなど、様々な感情が湧いてくる。
勉強や研究をするのにも体力がいるって真理 -
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麻布中学・高校の走り込みから始まる生物部、アナゴとアサリに青春を捧げた東大時代、新人アナウンサー時代の失敗を研究者の手法で乗り越えるくだり。
どれも素直に面白くて、中学高校時代に読んで将来に希望を持つ少年少女の姿が目に浮かぶ。
一方で、麻布中学に通えるくらい親が教育熱心で一定の資産に恵まれた家に生まれたというスタートの良さは、まるで当然のことのように書かれていて(当たり前だが彼にとってはそれがデフォルトで当然なのでしょうがないのだが)、そこに対する視点は、あえてなのか意識してなかったのか全くない。
大人の目で読んでしまうと、そういう意味で、ちょっと絶望も感じる本である。「進学校に通う