小川勝己のレビュー一覧

  • 彼岸の奴隷
    登場人物全員悪人…という映画が最近あったが、こっちは登場人物全員鬼畜、或いは変態、といった危険本。ヘタに手を出しちゃいけません。しかし、読み進めていくと何かを思い出す…ああ、そうだ、この感覚は山本英夫の「殺し屋1」だ。つまりそういう事。殺し屋1が好きならオススメします。
  • まどろむベイビーキッス
    キャバ嬢の優菜が、職場・HP上で自分の居場所をなくし、徐々に追い詰められていく物語。
    NO.1キャバ嬢のケイとNO.2留美の派閥の間で、元々人の目を気にする性格の優菜はどちらにもいい顔をしていた。「みちる」の登場により、トップ2人が手を組もうとした時から、優菜の立場が危うくなっていく。
    中盤からラス...続きを読む
  • 彼岸の奴隷
    現実にあり得ることができるであろう重い話をごたごたに混ぜたみたいな不思議な一冊。読んでいる間中は次々と読みたくなるんですが、読み終わっても、これでいいのか?なんて疑問が残ってしまう。普通に生きてる人間が豹変する引き金となるものは、結構身近にあるのかも、なんて。
  • 彼岸の奴隷
    ほんとうに愛したとき、人はその人を食べてしまいたくなる、といってた。だけど、やくざ同士の撃ち合いとかのシーンが多すぎ。
  • 葬列
    不幸のどん底で喘ぐ中年主婦・明日美としのぶ。気が弱い半端なヤクザ・史郎。そして、
    現実を感じることのできない孤独な女・渚。社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と
    一人の男が、逆転不可能な状況のなかで、とっておきの作戦を実行した―。
    果てない欲望と本能だけを頼りに、負け犬たちの戦争がはじまる!...続きを読む
  • 葬列
    終わりと思ったら伏線が唐突に現れてやってくれた。OUTに似ているとのことだが、意外な組み合わせの男女が犯罪を犯すという話は似ているがまた違った話で良かったと思う。
  • 葬列
    クライム小説としてはなかなか楽しめた。まあ、みんなが言うように「OUT」を彷彿としないでもないけど、もっと乾いた感じがする、かな。僕は「OUT」より全然好き!。
  • まどろむベイビーキッス
    夜の華やかな世界で毎夜、たくさんの男たちを相手にしているキャバクラ嬢。だがそれと同時に彼女達は、壮絶な派閥争いや孤独さの中に身を置いている。現実世界に居場所を失い、ネットの世界にそれを求めるが、そこもまた、”荒らし”によって失われていく・・・そんなあるキャバクラ嬢が、自分の居場所を守るために次々に人...続きを読む
  • 彼岸の奴隷
    社会の悪と心の闇の物語。あっけらかんとした暴力シーンには、逆に吐き気すら覚えます。まさに救いのないノワール。
  • 葬列
    おばさんの犯罪というとやっぱり「OUT」を思い出すのだけど、こっちはもっと行き当たりバッタリ感高し。それがまた良い。
  • 彼岸の奴隷
    再読。記憶なし。読んだ時期も悪かったのだが、ここで死にたくないのにどうにもならないまま死ぬって事もあるんだなと再確認。意外と戦えるなと思った矢先だったので、撃沈した。

    途中、共感できる人やものが無かったので、何を伝えたくて描いた?と思っていたら、あの銃撃戦の事実がすっかり捻じ曲げられ伝えようとされ...続きを読む
  • ヤングキングBULL 2020年4月号

    表紙は変えるべき

    収録作品云々以前に電子版の表紙は変えるべきではないか?なぜならグラビアはありませんから。文字表記にあるけど『続きを読む』とこまで見ないとわからない。
  • 葬列
    不幸のどん底で喘ぐ中年主婦・明日美としのぶ。気が弱い半端なヤクザ・史郎。そして、現実を感じることのできない孤独な女・渚。社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と一人の男が、逆転不可能な状況のなかで、とっておきの作戦を実行したー。果てない欲望と本能だけを頼りに、負け犬たちの戦争がはじまる!
  • ゴンベン
    美貌の女子大生・椙浦夏子は、バイト代全てを貢いだ恋人を社長令嬢に奪われた。「お金持ちになって見返してやる」ため、大学の同級生・鹿沼歩たち数人を仲間に加え、夏子は詐欺グループを結成。サークルのノリでカモを騙す計画を練る彼女たち。数多の犯罪の成功に味をしめ、より大物をターゲットに定めるうちに、いつしかヤ...続きを読む
  • 純情期
    中学2年生の主人公が思春期を過ごす中で年上の人を好きになったり、妄想したり(^^;;;

    若さ故あるあるだろうなと思う心の葛藤が笑えるし、青春だなと思う。

    小川糸さんの棚にあったので間違えて借りた一冊(^^ゞ

    読んでラクチンで笑えてあっという間に読み終えられました。
  • ゴンベン
     『葬列』『彼岸の奴隷』とつづき3冊目、2冊と比べるとインパクトが半減、軽妙なノリの犯罪集団が登場する。全体的に伊坂幸太郎ふうで、どちらかというと種明かしを楽しむ系になってしまった。著者に期待したのはちょっと残酷で苛烈で身もすくむような展開(2冊はそうであった)、そしてラストは当然、最悪の結末・・・...続きを読む
  • ゴンベン
    ごく普通の大学生たちがサークルのノリで詐欺を働く犯罪小説である。
    犯行は徐々にエスカレートし、詐欺の規模も大きくなっていく。
    当然カモとなる人物も、善良な市民から裏のある危険な人物たちへと移行していく。
    だが、この物語は犯罪の顛末を描いただけに終わらない。
    犯罪を裏で操る者、犯罪に仲間たちを駆り立て...続きを読む
  • 眩暈を愛して夢を見よ
    いったいこれはどんな物語なんだろう。
    読み終わった今でもよくわからない。
    不思議な世界を旅してきたような、ある種異様な思いだけが残る。
    ひとつの解決を見たと思えば次の章で否定される。
    それでは新しい解決が正解かと思えば、すぐにまた否定される。
    物語の構成は複雑で、最期まで読者は気を抜くことが出来ない...続きを読む
  • 眩暈を愛して夢を見よ
    何年か前に読んでいたのに、再読し始めても全くストーリーを覚えていなかった。
    この作者好きなのにおかしーなーと思ったものの、確かにこりゃストーリーを理解できていなかったから覚えてないのも無理ないわ。
    面白いんですけどね。
  • 彼岸の奴隷
    「建物の中には狂人までいるらしい。」
    いや、お前が言うかね!!
    っていうツッコミが自分のなかで百花繚乱。狂人のオンパレードストーリー。

    なんか狂い具合と描写がスゴすぎて、犯人が誰か、とか事の真相、とかが頭の隅っこに追いやられて埃にまみれちゃうという………。

    感情移入できるシーンもキャラクターも一...続きを読む