古賀弥生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018年10月30日の早朝、アメリカ・米ウェストバージニア州
ヘーゼルトン連邦刑務所内で、ある囚人が死亡しているのが発見
された。
ジェームズ・”ホワイティ”・バルジャー、89歳。FBIの十大指名手配
犯に名を連ねたボストンのアイルランド系ギャングのボス。16年間の
逃亡の末に逮捕され、恐喝・麻薬取引。殺人などの罪状で2回の終身刑
と懲役5年の判決を受けて服役中だった。
発見された遺体は顔が判別できないほど殴打され、眼球は抉り出され
ていた。バルジャーを殺害したのは、2人の囚人だと言う。
ギャングのボスだったとはいえ、高齢の受刑者が何故、暴行の末に
殺害されたのか。それは彼が「密告者」であったから。
バルジャーとFBIボストン支局の20年以上に渡る「ただならぬ関係」
を追ったのが本書だ。
イタリア系マフィアの撲滅にFBIが重い腰を上げた頃、ボストン支局
にはバルジャーと同じサウス・ボストンで育ち、幼い時からバルジャー
と顔見知りだったジョン・コノリーが在籍していた。
手柄を上げたいコノリーと、ライバルであるイタリア系マフィアの
勢力を殺ぎたいバルジャー。ふたりの野望が合致した。そして、そ
こからFBIボストン支局の腐敗が始まった。
コノリーは上司や部下まで巻き込んで密告者であるバルジャーの
保護者となる。しかし、バルジャーは必ずしも有力な密告者では
なかった。それどころか、コノリーたちが自分を必要としている
ことを逆手にとって、ライバルの殺人までをも犯している。
「毒を食らわば皿まで」なのか。コノリーは市警察・州警察や
麻薬取締局の捜査がバルジャーに及びそうになると情報を与え、
証拠隠滅・逃亡の手助けをしている。
何度も捜査線上に名前が上がりながら、すんでのところで手の中
から逃げて行くバルジャー。FBI以外の捜査機関の労力を考える
と気の毒でならない。
捜査機関だけではない。バルジャーからの恐喝に脅え、救ってくれ
るであろう捜査機関に駆け込んでも、その情報がバルジャーに筒抜け
になってしまい、一層に命の危険を感じるようになる。
嘘の上塗りを続け、コノリーはFBI内で出世を果たし、バルジャーは
イタリア系マフィアの弱体化に成功しボストンの裏社会の支配者と
なった。
しかし、嘘はいつしか表面化する。コノリーはFBIでの虚飾の実績を
引っ提げて民間会社の顧問となり、バルジャーも高齢になってから
それまでの悪事の数々で法廷に立つ羽目になった。
そうして、バルジャーの凄惨な死である。
本書ではバルジャーの死までは描かれていないが、ギャングと捜査
機関の癒着が引き起こした事件のえげつなさに戦慄する。
ただ、登場人物の多さとアメリカのノンフィクションにありがちな
綿密過ぎる描写、加えて日本語訳の硬さで読むのに若干苦労した。
別タイトルで発行された作品なのだが、2015年の映画公開に合わせ
タイトルを変えて発行された。映画ではバルジャーをジョニー・デップ
が演じており、予告編を見ただけでも悪さが伝わって来た。
だが、本物のバルジャーの方が底なしの悪である。 -
Posted by ブクログ
イギリスの作家「ルネ・ナイト」の長篇ミステリ作品『夏の沈黙(原題:Disclaimer)』を読みました。
「アンソニー・ホロヴィッツ」に続き、イギリス作家の作品です。
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あなたはこの結末に驚愕する!
全世界に衝撃を与えたデビュー作
テレビのドキュメンタリー制作者の「キャサリン」は、仕事でも家庭でも、順風満帆の生活を送っていた。
しかし、そんな彼女の人生は一瞬で暗転した──引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた、その瞬間に。
その本は、20年間隠しつづけてきた、あの夏の秘密を暴こうとしていたのだ!
新人の作品ながら刊行前に25ヶ国で出版が決定し、世界で旋風を巻き起こした驚異の長編ミステリ。
解説=「三橋暁」
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テレビドキュメンタリー番組のディレクター「キャサリン・レーヴンズクロフト」、49歳の彼女は順風満帆の生活を送っていた… 手がけたドキュメンタリー番組が賞を獲得、出来がいいとはいえない25歳の息子「ニコラス」が就職して独立したことを契機に、弁護士の夫「ロバート」とともにこじんまりとしたメゾネットでの二人暮らしを始めたばかりだった、、、
その引っ越し先で手にした見覚えのない本を開いた瞬間、彼女の人生は暗転した… その本は「E・J・プレストン」という著者の小説『行きずりの人』、登場するのは「キャサリン」自身で、しかもその本は、20年にわたって隠してきた、あの夏の秘密が暴かれていた。
その本を送りつけたのは元教師で独り暮らしの老人「スティーヴン・ブリグストック」、『行きずりの人』は誰が何の目的で描いたのか?老人が本を送った目的は?そして20年前に起きた忌まわしい事件とは?
序盤は、本の具体的な内容が明かされないまま、「キャサリン」の視点と「スティーヴン」の視点で交互に描かれ、しかも、二人の視点は時間軸が2年くらいズレているので、ややもどかしさを感じながら読み進める感じでしたが、本の内容が次第に明らかになり、二人の視点から描かれる物語がシンクロする中盤以降は、一気に読み進める感じでしたね。
20年前、「キャサリン」と「ロバート」、そしてまだ5歳だった「ニコラス」が、バカンスでスペインのリゾート地を訪れ、仕事の関係で「ロバート」だけが先に帰国… 残された「キャサリン」と「ニコラス」は、旅行中の若者「ジョナサン・ブリグストック」と偶然出会う、、、
そして、数日後、「ジョナサン」は海岸で溺死… その間に三人の間に発生した悲劇、そして、残されたフィルムから「ジョナサン」の死の原因が「キャサリン」にあると信じた「ジョナサン」の両親「スティーヴン」と「ナンシー」の行動は。
徐々に具体性を高めて興味を持続させ、そして終盤に至っての見事な逆転劇… キャラクターの心理も深いところまで抉り込んでおり愉しめましたね、、、
ミステリというよりは、過去の悲劇に立ち向かう二つの家族の物語… って感じで、悪人になり切れない「スティーヴン」が、ちょっと可哀想な感じがしました。
発売を前に25ヶ国で発売が決定した大型新人… というキャッチコピーに期待していたのですが、、、
それほどの凄さは感じなかったなぁ… 面白かったけど、まずまずという印象ですね。 -
Posted by ブクログ
ロンドンが舞台
キャサリン:ドキュメンタリー制作者
ロバート:弁護士 キャサリン夫
ニコラス:キャサリン息子 25才 電器店勤務
スティーヴン:元教師
ナンシー:スティーヴン妻「行きずりの人」作者
ジョナサン:スティーヴン息子 スペインの海で溺死
イヤミス 話の展開は上手いが個々の独白への引き込まれが弱い
解説(三橋曉氏)に「ゴーン・ガール」が載っていたが「ゴーン~」はグイグイきたが、今作にはそれがなかった
邦題の方がいいな 原題:Disclaimer
翻訳、古賀弥生は良かった 上手いと思う
P167 浚渫されたまま消えようとしない記憶がひしめいている。