大橋崇行のレビュー一覧

  • 週末は、おくのほそ道。

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    高校教師の美穂は、かつて俳句甲子園に一緒に出場した空とSNSで再会し、共に週末だけ芭蕉の足取りを辿る旅に出る。ご当地グルメを堪能しながらの旅のユルさとは裏腹に、仕事や私生活の問題はシビア。旅の連れの空にも何やら深い事情がありそう…旧友との週末旅が二人にとって前を向くきっかけになればいいと思いました。

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    2024年07月15日
  • 週末は、おくのほそ道。

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    読み終わって『遥かに届くきみの聲』の作者さんであることに気付く。

    中学時代の友人二人が、週末を利用して、おくのほそ道の軌跡を辿る物語。

    バランスの難しい作品で、最初はおくのほそ道パートの楽しさがあるのだが、二人それぞれに持つ悩みの比重が大きいばかりに、クライマックスに向かうにつれて、自分の人生を切り拓いていくことというテーマに芭蕉が引きずられている感じもする。

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    2024年02月28日
  • 週末は、おくのほそ道。

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    書店に平積されていた文庫本、知らない作家さんでしたが何気にタイトルみてジャケ買いしてしまいました。
    週末に奥の細道を追体験しようと名所旧跡を旅する話なんですけど、私も30代の時にふと思いたって「更科紀行」とか「笈の小文」のルートを辿ったことあるので無茶共感してしまいました。芭蕉のBLについては「笈の小文」が秀でてると思うのですが、「奥の細道」は芭蕉の紀行文になるのかな。白河の関以北は当時もあまり知られてない最果て感あったし追体験したく思ってたんです。今ならばフォト撮ったりして手軽にSNSにUPしたりできるわけですが、江戸時代では、俳句の中に風景や心情を封じ込めることがフォトの役割をしてた気がしてて、芭蕉の句はカメラで写す以上に特徴や心情がデフォルメして映えさせる力があったようで実際よりも凄みをもって脳裏に刻まれるんですよね。そんな感じでみると奥の細道は江戸時代のガイドブックだったんじゃないかって思いながら眺めてました。
    高校時代の友人だった美穂と空、14年ぶりに偶然SNSで繋がって一緒に旅をするなんて素敵な設定でしたが、高校教師をしている美穂とバイト店員の空、生活レベルが違うこととか忘れがちで相手に無理させちゃったり、ちぐはぐしながらも、奥の細道の旅は途中飛ばしちゃったところもあるけど。大垣まで辿り着いてここからが始まりなんだと、淀んでいた日常にも浄化作用があったようでスッキリした読後感に包まれました。

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    2023年12月12日
  • 中高生のための本の読み方 読書案内・ブックトーク・PISA型読解

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    読書でコミュニケーションをはかるやり方は割と沢山あって。
    読書会、輪読会、ビブリオバトル、リテラチャーサークルなどなど。

    その中でも今回はブックトークというやり方を知ったのだけど、テーマに沿って複数の本を選びながらシナリオを作っていくという流れ、結構面白い!

    第一部ではこの方法に沿ってテーマにまつわる本の紹介があるのだけど、文字にするとテーマ設定の面白さがちょっと薄れる気がする。
    何冊か買うことにしたけど(笑)
    ビブリオバトルのように、表現の仕方を工夫すると、さらに魅力的になるように思う。

    第二部として、ブックトークがいかに新学習指導要領やPISAと結びつくかが述べられている。
    こっちは学校関係者向きかな。
    ただ、丁寧に参考文献が挙げられていて、そろそろトゥールミンに手を出すべきかと覚悟をしはじめている。(お高いんよなあ……)

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    2021年03月13日
  • 5分後に起こる恐怖 世にも奇妙なストーリー 影彷徨う町

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    ネタバレ

    町を徘徊する黒い影。それは貴方が見つけてくれるのをずっと待っている。ずっと、ずっと。でも、もし見えたとしても、気づかないふりをしなくてはいけない。そうしなければ、貴方は後悔することになる。

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    世にも奇妙なストーリー。このシリーズも早くも第四弾。回を追うごとに怖さの濃度が上がっている印象。今回も容赦なく怖い。帯に前の巻の感想が一言ずつ載っており、感想を述べた人物の学年が乗っているのだが、小学5年生から高校生までと幅広い年齢層が愛読している。
    大人が読んでも十分楽しめる内容なので、この人気は非常に納得。怖い話もあり、感動的な話もありでいろいろ粒ぞろいだった。 お気に入りの話は「天井裏の足音」「町にひそむモノたち」「草笛亜沙美はなぜ幽霊になったのか」。

    「天井裏の足音」
    祖父が住んでいる古い日本家屋を舞台にした恐怖体験。祖父の家には曰くのある古い井戸がある。それはその昔、この家に勤めていた使用人が盗み食いを働き、怒った主人が井戸に逆さづりにして責め殺してしまったという話だ。小学生の頃はその話が怖くて怖くてたまらなかった語り手だが、中学生になると流石にその怖さは薄れてくる。代わりに、トイレまでの道筋にある渡り廊下の天井裏から人間が歩き回るような足音がすることに気が付いた。はじめは気のせいだとも思ったし、祖父に掛け合っても相手をしてくれないため気にしないようにしたのだが、ある日出来心で足音に向かって話しかけてしまう。それからというもの足音は存在感を増してしまった。正体が知れぬままというのはどうにも怖くなってしまった語り手は、天井裏にスマホを仕掛けて動画を撮影することにした。何とも知れぬものが屋根裏を足を音を立てて歩き回っている。しかも、平屋の日本家屋なので天井裏は非常に狭く誰かが入り込み、歩き回れる余地はない。最初は静かに歩いているだけの足音だったが、認知されていることに気づき、語り手に駆け寄るように足音が激しくなる。足音はどうやら渡り廊下しか歩き回れないようだが、あの明らかに走り寄ってきた音を聞いた後では、そんなことは気休めにしかならない。正体を知るため、決死の覚悟でカメラを仕掛け真相を探る語り手だが、読んでいる途中でなんとなく、その足音を立てている者の正体がわかってしまった。(当たってないほうが嬉しかった)真相を知った後、知らなければよかったと激しく後悔。でも、初めから答えは示されていたのだ。この家に出る幽霊らしい幽霊は一体しかいなかった。そして、その幽霊がどんな状態で死んだかを考えれば分かることだったのだが、足音がそこから響いていると思い込まされていたので、とても驚いた。この話は挿絵があったのだが、その挿絵がまた怖かった……。

    「町にひそむモノたち」
    大学生の友人が、実家に帰るといったっきり帰ってこない。心配した語り手とその友人は帰省した友人の実家がある町まで行ってみることに。その町はなかなか寂れた田舎だった。駅前には人がおらず、タクシーもない。駅の近くにあるといわれていた宿ですら、四キロ離れているというありさまだ。仕方なく歩いて宿を目指しつつ、友人の家を探すことに。しかし、初めての土地で右も左もわからない。町人に道を聞こうと、近くにいた老婆に話しかけようとするが、その老婆は普通では考えられないような、異形のものとあらわすにふさわしい風貌だった。関わり合いになりたくないと、語り手はその老婆を無視ようとしたのだが、何と友人は臆することなく話しかけてしまう。ぎょっとする語り手を尻目に、その老婆と話を始める友人。自分が見えるのかと老婆がたずねると、友人はためらうことなく見えると答えてしまった。この話がこの本の中で一番好みで、一番怖かった。絶望の度合いもぶっちぎり。友人の住む町に徘徊する異形のもの。目を黒い布で隠し、口を糸でジグザグに縫ってしゃべれなくしている。その風貌だけでかなりパンチがきいている。脳裏にその姿を思い描いただけで嫌悪感と恐怖に襲われる。そんな老婆によく話しかけられたよな、友人は。この時点で何かもうおかしかったのか?目隠しはともかくとして、口を縫われている時点で人間では何となく察せられるのに、それが「見えるか?」と聞いてきて「見える」と答えるのはご法度だろう。その後も、町を歩いていると異形のものがうろうろしておりどう考えてもまともな町じゃない。その後、友人の家に行き、(その友人の家で起った出来事も恐怖)電車を待っている間に立ち寄った町の資料館で、あの異形のものの成り立ちを知ってしまう語り手と友人。やっぱりご法度だったじゃないか……。それにしても、あの異形ものがどうやってできているかは分かったのだが、どこからやってきたものなのだろう。ある種の呪いの様に増えていく方法は資料に書いてあったので、よくわかったのだけれど。この異形のものの一番最初は何だったのか、これだけでもう一本小説が書けそう。しかし、こんなものがあちこちにいるのは嫌だなぁ。語り手の町には別の格好をした同じようなものがいるようなので、色々なバリエーションがあるのかもしれない。行く先々にもしこんなものがいるのだとしたら、もうどこにも行けない……。

    「草笛亜沙美はなぜ幽霊になったのか?」
    最初の雰囲気と最後の雰囲気が正反対で面食らった。住職をしている祖父をもつ大学生の語り手。祖父と同じく昔から幽霊が見える質の語り手は、時々除霊を手伝うようになっていた。そんなある日、突如祖父が「草笛亜沙美」という女性の除霊を任せてくる。除霊、といってもその幽霊が何故幽霊になったのかを解明し、幽霊に聞かせ説得して除霊するという穏便な方法をとっているので、そんなに大仰な事ではない。しかも、10万円というなかなかの報酬に二つ返事で了承した語り手だが、すぐに後悔した。何故かどれだけ調べても彼女の情報が出てこないのだ。自分がなぜ死んだのか全く分かっていない彼女の死因は、おそらく事故や事件に巻き込まれた突発的なものだと睨んだ語り手はいろいろなものを駆使して、彼女が死んだ理由を探るのだが、すべて空振りに終わる。そんな時、姉から彼女の正体を知る核心的な情報を得ることができたのだった。彼女の正体が知れるまでは、なんとなく明るい面白い雰囲気だったこの作品。しかし、彼女の正体が分かった次のシーンからがらりと雰囲気が変わった。正直、正体が分かった時、このままいい感じで感動的に終わるんだろうなぁ、と安直に考えていたのだが、そっち方向に転がるとは思わなかった。なぜ彼女が幽霊になったのかは納得できた。その理由が個人的な欲望に塗れていたとしても、よくわかった。しかし、祖父のその動機はどういう訳だ。なんでそんな回りくどいことをしたのだろう。語り手は跡継ぎになりたがってはいなかったが、それにしても強引すぎるし、結局は実にならなかった。祖父の目的がそこにあるなら、もしやこの草笛亜沙美の幽霊自体も仕組まれた事なのでは?と邪推してしまった。でもそうじゃないと、その後語り手の姉に起ころうとしている悲劇もあまりに都合が良すぎる……。

    今回の本は、人間の心の醜さや欲望を現した作品が多かった。幽霊になってもなおその心を持ち、他者を陥れようとするのだからつくづく人間とは恐ろしい。

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    2021年01月31日
  • 5分後に起こる恐怖 世にも奇妙なストーリー 闇巣喰う町

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    ネタバレ

    どの町にも存在する暗がり。校舎の中に、家の中に、神社の中に。これは、そんな闇から生まれた恐怖の物語。 物語達は人々を飲み込み、陥れた、絶望の淵へと引きずり込む。気付いときには、もう手遅れなのだ。
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    世にも奇妙なストーリー、第三弾。第一弾、第二弾は特殊な環境に置かれる町そのものにスポットを当てた作品だったが、この度から特定の町で起こった出来事という縛りがなくなっていた。そのためなのか、広義での怖い話、となっており、様々なパターンの怖い話が詰め込まれていて非常に楽しめた。
    また、怖い話ばかりではなく、不思議な話であったり、読んでいて切なくなるような話もいくつか見られた。 お気に入りの話は「置き土産」「ラブレター」「キミヒロくん」 「置き土産」は怖さと気持ち悪さが同居した作品だった。近所の人が引っ越す際、語り手の家族に破格で一軒家を譲ってくれる。一軒家に引っ越し、家を整理していると階段下にある収納スペースの奥から緑色の大きな甕が出てくる。厳重に蓋がされているその隙間から、酒のような甘い香りが漂ってくるが、気味が悪いので開けようという気にはならない。父親は中身が気になる様子だが、家を譲ってくれた人の忘れ物のようなので、勝手には触れない。対処に困るので、先方に電話し連絡を試みるが、なんど電話しても繋がることはなかった。その内、父親の不審な行動が目立ち始めた。父親が何をしているのか察しはついているのだが、追及はできない。もやもやした思いを抱えつつ日々を過ごしていると、ニュースで甕の中身を間接的に知ることとなった。 真相を知って、まずこみ上げたのが吐き気だった。甕に封印を施して、怨霊が外に出ないようにしていたが、何かのはずみで封印が解かれ、一家に災厄をもたらす話かと思ったが、もっと厭な話だった。甕の中身が何かに関して詳細は省くが、どうしてそんなことになったのだろう。新しい会社が大当たりしたので引っ越したというこの家の元の持ち主が行った事業というのはその甕の中身を世に売り出して大儲けしたのだろうか。 それにしても、一つだけこの家にその甕を置いて出て行ったのは何故?こんな大事なものを忘れていくとは思えないし、そうなれば、故意か。だとしたら、元の持ち主は何を考えて、誰に対してこれを残したのだろう。この甕の中身に憑りつかれたようになっている父親は、同じものを作り出そうとしている様子。ある意味呪われたような状態なのかもしれない。「ラブレター」は読み始めからもう、嫌悪感が募りまくる話だった。幽霊が怖いではなく、人間が怖い話。一人の男性を好きになった女性が綴った、愛の手紙。はじめの数行は普通のラブレターという風だったが、徐々に書き手の異様さが顔を覗かせ始める。男性の気持ちを一度も確かめることなく、『運命の相手』、『私たちは両想い』などという言葉を多用し始め、あなたが何も言わなくても私は分かっている、と独善的な愛を語る。世の中にはストーカーといって一方的に相手の事を調べて、愉悦に浸る人間がいるけど、とても信じられない!と憤慨する一方で、自分独自のルールで私は違うと言い切る。自分がやっている事が社会から見てどうなのかという認識と、自分が現状どんな人間なのかという認識が全く正しく行われておらず辟易。半分ぐらい読んだあたりでおなかが一杯になった。読めば読むほど嫌悪が嫌悪を呼ぶ話だったが、頑張って読み進めていくと、最後の悲惨な出来事に絶句した。運が悪かったという言葉では補いきれないほど最悪の出来事だった。でも、こういうことは現実に起こりそうで、そこも非常に怖かった。「キミヒロくん」は自己責任系の怖い話。不幸の手紙のような要素もあり怖かった。小説家を志す語り手は、フリーの編集者と出会い、出版社に売り込んでもらうための原稿をいくつか書き上げる。しかし、一切の妥協を許さない厳しい編集者は優しい言葉ではあるが、もう少しヒットするような話を書くようにと暗に示してくる。一生懸命ネタを考えはするのだが、なかなかいい案が浮かばない。困窮した語り手は、兄に何か面白い話はないかと打診した。すると、今兄が働いている美容院に急に女の子が入ってきて、柳下という従業員に手紙を渡し去っていった。突然の出来事に思わず受け取ってしまった手紙だが、初対面で手紙を渡していくその様に気味の悪さを覚えた柳下はその手紙を破棄する様に兄に伝える。手紙の内容が気になった兄は破棄する前に中身を盗み見てみると、どうやら不幸の手紙の類のようだ。時代錯誤のような手紙に白け、特に何もすることもなく手紙を破棄した。その時は、変な人間の単なるいたずらだと歯牙にもかけなった語り手とその兄だったが、その後その手紙の所為としか思えない出来事が起こる。 とても不気味な雰囲気をまとった話だった。突如もたらされた不幸の手紙の存在自体も気味が悪く、そしてその手紙の文面の通り兄が呪われてしまったのも怖い。だが、それ以上に語り手のスマホに留守電として残されていた兄からのメッセージが恐ろしい。目に見えぬ何かに迫られ恐慌状態に陥る兄。電話の向こうで錯乱し、悲鳴を上げ何とか逃れようと足掻く兄の声とは別に、ひたすら「キミヒロくん」と囁く何百、何千という声、声、声。一つ一つの囁きは小さいが、幾重にも重なり耳元で虫が這いまわっているかのようにざわつく。その様を想像しただけで鳥肌が立つ。「キミヒロくん」の正体が全く分からないだけにいろいろな想像をして、余計ゾッとする。 オチも自己責任系によくある展開だが、一部信じる人が出てきそう。 今回は取り上げなかったが、「運命の像」という話もなかなかおすすめ。こちらはラストが秀逸だと思う。 どの話もサクサクと読めるが、しっかり怖い。ホラーを気軽に読みたい人におすすめの一冊。

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    2021年01月24日
  • 遥かに届くきみの聲

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    "朗読部"を舞台に、過去を引きずりながらも懸命に生きる少年少女を描いた青春小説。
    主人公たちの過去がだんだん明かされ繋がっていく展開が、読んでいてとても気持ちよかった。
    「朗読作品」として様々な名作が出てくるのも読みどころ。

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    2020年12月30日
  • 小説 牡丹灯籠

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    ネタバレ

    円朝の怪談咄「牡丹灯籠」をもとにした書き下ろし

    シリーズ第1作に続いてあまり幽霊は活躍しない。
    「幽霊より人間が怖い」という言葉どおり、悪人伴蔵が何人も殺し、事件が起こる前からの因縁がからみあう。怨念、愛憎よりも、欲がまがまがしいことを引き起こす。

    松浦シオリが描いた表紙の美しいお露の幽霊も、恋い焦がれて死んだのではなく、実は金を盗むために伴蔵が殺したもので、その幽霊に取り殺されたとされた萩原進三郞も、金の仏像を盗むために伴蔵が殺し、無関係の骨を置いて偽装したものだった。
    平行して、お露の父親で籏本の飯島平左衛門が、妾のお園と共謀した隣家の源次郎に殺されるが、真相は下僕の孝助が昔切り捨てた侍の子だと知って敵を討たせてから殺されるという物語があり、
    伴蔵が江戸から栗橋に行って商売を始め、同じく江戸を逃れたお園と懇ろになって、事件を覚えている女房を殺す。孝助が伴蔵と源次郎を討って、めでたしめでたしで終わる。

    今はもう聞けない落語で聞きたかった。

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    2020年12月14日
  • 遥かに届くきみの聲

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    朗読部という部活があるのを初めて知りました。 朗読は、ただ単に本を読むことではないこと、作品の意味を教科書通りただ解釈するのではなく、そその解釈を尊重しながら、こに個々の読み手の解釈や想いも入ってくること・・・。 新しい世界を知ることができました。 朗読部で取り上げられた絵本や古典文学にも興味を持ちました。

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    2020年10月26日
  • 遥かに届くきみの聲

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    ボーイ・ミート・ガールの高校生青春物と簡単に言えるが,朗読部というマイナーなクラブ活動の中で過去のトラウマを克服し成長していく姿が爽やかで清々しい.そして,朗読されるたくさんの本の解釈が興味深かった.

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    2020年10月23日
  • 遥かに届くきみの聲

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    天才子役として知られていた主人公の男の子高島みのるが、中学生の朗読大会で散々な結果になり世間から罵倒され、学校でも虐めにあい声が出なくなる。
    芸能界からも去り、高校入学と共にいちから出直すために実家から離れた高校へ通い初める。
    そこで出会った破天荒な女の子遥。
    遥に振り回されるように入部した朗読部でもう一度朗読の楽しさに気づき、さらに仲間ができ、そこから遥のある秘密が…
    と言う綺麗にまとまった話の流れ。
    女の子の設定がややラノベっぽいなぁと思っていたら作者の方はラノベとかを書いてたりする方と知る。
    朗読に対してあまり知識がなかったけど、この本を読んだらちょっと興味が出た。
    ただ読み聞かせるだけでなく、同じ話でも色々な解釈をされて朗読がされるのはとても面白い事だなと思った。

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    2020年09月02日
  • 浅草文豪あやかし草紙

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    ミステリーというよりファンタジーかな? という感じ。
    文豪好きな人にはたまらない作品かな。
    ライトな文豪ファンじゃなくて、ちょっとコアなファンが見た方がいいかもしれない。

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    2020年07月30日
  • 浅草文豪あやかし草紙

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    ネタバレ

    転生しかつ前世の記憶を持っている泉鏡花と樋口一葉があやかし絡みの事件を解決していく物語。
    転生した方々が、当時のお名前のままで執筆活動しているので、現代の人たちが混乱しないかしらと、変なところが気になりましたが、それはさておき。
    文豪たちがあやかし事件に絡むとなれば、その事件を起こしているのもまた……と予想はできましたが、やはりあの方登場かと思うと、分かっていてもワクワクしました。
    泉鏡花が勝つか、黒幕が勝つか。
    ここでは決着ついていないので、気になります。

    気になると言えば、泉鏡花と樋口一葉の関係性。
    彼女にはあまりその気がないけれど、泉鏡花の片想いのように見えるし、かと言って彼自身がまだ曖昧な態度を取っているので、どうなのよ実際と問い詰めたくなるし。
    あやかしの謎より、そこの結論の方が気になりました。
    で、どうなのです、泉先生。

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    2019年01月21日