冨田陽子のレビュー一覧

  • 傲慢な援助

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    傲慢な援助。ウィリアム・イースタリー先生の著書。貧困国、貧困状態にある貧しい人たちへの援助は正しいやり方でしないと何の問題解決にもつながらないし、自分勝手で自己中心的な傲慢な自己満足、傲慢な援助にしかならない。せっかくの援助が、単なる傲慢な自己満足、傲慢な援助に終わらないためにするべきことをきちんとしないと。

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    2019年07月19日
  • 傲慢な援助

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    「人はインセンティブに反応する」という基本原則に沿った論になっている。過去の援助について、明解に失敗の原因を分析している。さらにMDGsもその延長線上にあるとし、そのディレクターでもあるサックスを批判しているが、これも説得力がある。MDGsを批判的、客観的に見るためにも有用。共同責任から各々特化した個別課題について責任を持てば成果も上がりやすい、そのようなサーチャーが援助の主役になるべきなのはごもっともだけど、そのサーチャーにどう資金を分配するかはプランナーが決めるしかないんじゃないかと思う。
    サーチャーとプランナー、これプロフェッショナルとジェネラリストの議論よね。ジェネラリストがG8とかで

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    2012年10月07日
  • 傲慢な援助

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    「人はインセンティブに反応する」という基本原則に沿った論になっている。過去の援助について、明解に失敗の原因を分析している。さらにMDGsもその延長線上にあるとし、そのディレクターでもあるサックスを批判しているが、これも説得力がある。MDGsを批判的、客観的に見るためにも有用。共同責任から各々特化した個別課題について責任を持てば成果も上がりやすい、そのようなサーチャーが援助の主役になるべきなのはごもっともだけど、そのサーチャーにどう資金を分配するかはプランナーが決めるしかないんじゃないかと思う。
    サーチャーとプランナー、これプロフェッショナルとジェネラリストの議論よね。ジェネラリストがG8とかで

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    2012年06月27日
  • 傲慢な援助

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    ネタバレ

     本書全体を通じて、プランナーとサーチャーという立場が比較軸として語られる。
     プランナーとは、援助対象から離れた場所で、大所高所に立ち、課題の理想的な解決が可能だと考えている援助者のこと。サーチャーとは、援助対象のすぐそばにいて、全ての課題を解決することは不可能だが、今よりも少しだけ物事を良くするためには何をすれば良いかが分かっている援助者を指している。
     ちなみに、国連や世界銀行、先進国からの援助などは大部分がプランナーに属する。

     なぜこのような比較軸が成立するのか。それは、プランナーによる援助が、ほとんど事態改善の役に立たないという悲しい現実があるからなのだ。
     プランナーからの援助

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    2012年01月26日
  • 傲慢な援助

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    ネタバレ

    ”自分がしたいと思っても、できないことはできない。自分ができることをせよ”byレオナルドダヴィンチ

    「白人の責務」を掲げるプランナーと貧しい人々を助けるコベル具体的なやり方を探そうとするサーチャーの対比。フィードバックとアカウンタビリティ。

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    2011年10月30日
  • 傲慢な援助

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    原題’White Man's Burden。白人の債務。俺ら白人偉いもんね,かわいそうな有色人種たち助けてあげなきゃね、ということか。たしかに傲慢だな。でも傲慢な援助と訳すと人種差別的な意味合いが全く分からなくなってしまう。


    本書にある事実;援助資金や援助物質が中央政府に届いたとき、どこの国であれほとんど実際に必要な貧しい人に届くことはない。

    そこから導きだされる結論;Big Plan, Big Pushは無意味である。

    さらには;プランナーは失敗し,サーチャーが成功する。プランナーはたとえ問題の国にいなくても答えは分かっているとばかりに解決策を押し付ける。サーチャーは試行錯

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    2010年01月06日
  • 傲慢な援助

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    ネタバレ

    SDGsなど援助機関の掲げる目標それ自体は素晴らしい。だが実施にあたってはまずプランありきで現地の実態に合わないことも多く、しかも失敗から学ぶどころか、ひたすら同じことを繰り返す。民間企業ならばまずは自分たちのサービスを定着するためマーケットを分析して失敗すればアプローチを変えていくのに、と官僚主義的な援助への痛烈な批判は耳が痛いが的は射ていると思う。また日本をはじめいくつかの開発に成功した国のキーが何かだったのかをさまざまな角度で考察している。良くも悪くも政治の力の大きさを痛感する。

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    2021年02月12日
  • 傲慢な援助

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    貧困問題についての本。内容はタイトルから想像出来る。ジェフリーサックスの意見に真っ向から対立している。個人的にはイースタリーの意見に納得した。訳が少し固いが、内容は素晴らしく読みやすい本でした。

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    2012年08月07日
  • 傲慢な援助

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    開発援助政策におけるユートピア的意見(つまり援助を増やせば貧困を撲滅できるという考え方)を否定しまくっている本。そうではなくて、今の制度を改めてもっと具体的なプランニングなどを取り入れるべきだと、著者のW.イースタリーは主張している。エビデンスを用いての議論なのでそれなりに説得力はあるが、やや強引かなというところもところどころある。しかしながら今後の援助政策を考えるうえで見逃してはならない視点を提供しており、価値のある本である。

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    2011年01月14日
  • 傲慢な援助

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    世界銀行のエコノミストが、世界銀行の成功・失敗事例をもとに、経済援助は、プランナー(トップダウンで計画を立案・遂行する人)ではなく、サーチャー(ボトムアップで地域地域の実情にあわせて、活動を支援する人)が望まれると解説している。壮大なテーマをもとに途上国の政治・社会に介入し、さらに混乱に陥れる先進国のやり方を、猛烈に批判している。
    ところどころ、単純な相関分析をおこなったりしているところが、論の安っぽさを感じさせてしまうが、それでも数字をふんだんに使い、施策の評価を丁寧に行ってくれているところは助かった。

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    2010年05月05日
  • 傲慢な援助

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    渋谷のお気に入りの本屋で
    タイトルに引かれて購入。

    2週間弱くらいかけて読みまシタ

    自身も貧困国の支援に従事した筆者が
    コレまでの「白人の責務」的支援は
    効果が無かっったと批判

    <従来>
    ・支援国のプランナーによる
    ・大規模でユートピア的支援計画
    ・現地の権力者を通した支援体制
    ・癒着を生みやすく、効果が出にくい
    <これから>
    ・現地のサーチャーのフィードバックを反映した
    ・小規模でも市場主義型の支援
    ・現地の貧しい人に直接届く支援
    ・支援する人、される人の自律的行動を生み出す効果



    という構造で、
    これ

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    2010年01月31日
  • 傲慢な援助

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    原題は「白人の責務」
    全てを解決する大規模なユートピア的なプラン、世情を上からコントロールしようとすることや、植民地化による分断、軍事介入による数々の失敗の事例を提示。問題解決は、その国の知識と意識を持つ当事者(サーチャー)が行うべきと言う。
    援助の評価が効果ではなく支援した額でしか測れないことで、投入した金額自体が評価対象となり、結果ではなくインプット額に対するインセンティブしか持たなくなってしまう。

    先の『貧困の終焉』に反対はしているが、問題の正確な把握と、効果のフィードバックと測定、評価や改善が重要であると言う事は変わらない。現場の問題を知るためにより現場に権限を与えると言う事は正しい

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    2025年10月12日
  • 傲慢な援助

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    091209 by東女ms.terumi 高価 結論だけでも
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    「援助はなぜ、貧しい国の人々を幸せにすることに失敗し続けてきたのか?」

    ここに2種類の「貧困の悲劇」がある。
    1つ目は、貧困が人々を苦しめているという悲劇。
    2つ目は、莫大な援助をつぎ込みながらも、それでも貧困はなくなっていないという悲劇。
    いったいどのようにしたら、貧しい国の人たちを幸せにすることができるのか。
    援助を増やせばいいのか、援助のやり方を変えないと駄目なのか。
    本書は、善意にあふれた先進国からの援助のうち、たった数パーセントしか本当に必要な人に届いておらず、これまで経済成長に成功してきた国は、援助をそれほど

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    2009年12月09日