波平恵美子のレビュー一覧

  • 病気と治療の文化人類学

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    予想と違った展開、落ち着いた分析の口調、ゆっくりだが読み進めている時間が愉しかった。
    元は1984年に発刊されており、文庫化にあたって加筆修正がなされたとある。驚くほど、古典なんだと、改めて感銘したが・・・柳田国男、石牟礼道子、森田正篤そして世界に名だたるレヴィ・ストラースの流れを汲んだ本と認識。
    医学そのものというより文化人類学の枝葉の中に存する「医療従事者の参考文献の一環」と捉えたら分かりやすい。

    一部分では世界トップクラスと任じる向きもあるが、医学界の進歩は宇宙ロケットのスピード・・それでも【発達した社会でもなおみられる伝統的医療や信仰と治療の問題】はまだまだ解明が続く(世界の隅々を見

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    2024年02月14日
  • 病気と治療の文化人類学

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    病気を理解する上での切り口は、西洋医学のメスによるものだけはない。我々現代の日本人は、病気を単なる「機械の故障」のように扱いがちだが、文化人類学的な切り口から見れば、もっと多くの意味をもつものだった。

    本書は1984年に刊行されたものを2022年に文庫化。しかし、古びた印象はなく、その時間の重みが、むしろ説得力をもたせている(学術的には古くなった面もあるのだろうが、素人にはわからない。その点は、文庫版解説でフォローされている)。

    過去の日本における痘瘡やコレラに対する対応など、コロナ禍の現在と比べることで、興味深く読める内容も多い。

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    2023年01月02日
  • 病気と治療の文化人類学

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    呪術と違い、西洋医学は『なぜ私が病気になったのか』を説明しない
    呪術は当然エビデンスがないが、その問いに答えない西洋医学はメンタルで増幅される症状に応えないので、万能では全然ないのだよなぁ…

    ナラティブの大事さを痛感する、医療人類学の名著

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    2025年09月08日
  • ケガレ

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    地方に行くほど葬儀のまわりに登場する謎の慣習も、こうして紐解いていけば、科学が未発達だった時代の人々の考え方や怖れが理解できる。

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    2021年12月24日
  • ケガレ

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    他の様々な意見を例示し、そのうえで自分の意見を述べている。頷けるものもあった。ただ、論拠が弱いように思えた。

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    2010年04月03日