長野きよみのレビュー一覧

  • 三幕の殺人

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    かの有名な『オリエント急行の殺人』の翌年に出版された作品。

    前半はポアロが殆ど出てこず、素人の推理が迷走する様を目で追うのが少々苦痛に感じてしまった。
    しかしその覚束なさにもやはり伏線が張り巡らされており、後半の答え合わせパートでしっかり回収され読後感スッキリ。これぞクリスティ。

    登場人物たちの心理描写も面白いがヒロインと同年代の自分としては、さすがに犯人キモいな…と思ってしまった。あの時代はそういうものなのかな?恋は人を狂わす?悲しいことにわたしにはわからない世界だ。

    本編ラスト2ページのやり取りは、これだからポアロ氏が好きだ!と心の中でスタオベ。こんな大物になりたいものだ。

    初老の

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    2024年10月08日
  • 三幕の殺人

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    【ポアロ】
    1934年。クリスティー44歳。

    攻略本で、「ものすごく退屈だけどわざとやっている」と教えてくれていたのでとても助かった。
    素人探偵のくだりが本当に退屈だったから…。
    でもわざとだとわかればそれも楽しめる♪
    これぞ攻略本。ありがたい!

    ポアロが真相を解明する所から一気に面白くなる。この犯人は今までにないタイプで、かなりのヤバい奴。忘れられない犯人の一人になった。

    読んでる時はそうでもないけど、読み終わった後に犯人のやったことを思うと、後からジワジワくる面白さがあった。

    ポアロの最後のセリフがポアロらしくて好きだった。
    ★3.5(解決編と読後が面白いから評価に迷った)

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    2024年09月05日
  • 三幕の殺人

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    実にアガサ·クリスティーらしいストーリー。一周回ってこの人は無いだろうと思ってたら…悔しいけどやられた感。殺人の動機には時代を感じた。
    でもエラリークイーンを読んだ後だと、やっぱりどこかストーリーがスムーズに進みすぎてる感じはする。今回はポアロの登場シーンが少なめっていうのも残念だった…

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    2023年10月17日
  • 三幕の殺人

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    アガサ・クリスティーの作品をいくつか読んで、今回も犯人は最後までわからなかった。それぞれがまさにその役を演じているという雰囲気が面白かった。

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    2023年03月05日
  • 三幕の殺人

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    あるパーティーで老牧師が不可解な死を遂げた。
    数ヵ月後、今度は同じ状況下で医師が死亡した。
    これはおかしいと感じた3人の男女が事件に挑むというもの。
    またしても意外な真相だった。
    ラブロマンス苦手なのに読み続ける理由が、まさにこういうとこ。
    個人的に「ホワイダニット」で驚かされたい人間なので、結果として面白かった。

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    2022年12月23日
  • 三幕の殺人

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    ポアロシリーズ。
    だけど、ポアロ視点でなく、基本、別の登場人物視点で進むのが特徴。とはいえ、普通のポアロ作品同様に楽しめるものであった。
    残念であったのは、キーとなる動機の部分が、ちょっとイマイチに感じたこと。そういう話だとしたら、実際は殺人ではなく別の手段でやったのではないのかなぁと思うのだよね。

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    2022年03月28日
  • 三幕の殺人

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    ネタバレ

    助演・名探偵ポアロ。

    パーティーでカクテルを飲んだバビントン牧師が死亡。また別の場所でそのパーティーにもいた医師バーソロミュー・ストレンジがワインを飲んで死んだ。パーティーを開いた元俳優チャールズ・カートライトは、友人である医師の死と牧師の死を結びつけ連続殺人だと捜査を始める。仲間は美術・演劇のパトロンでありチャールズの友人であるサタースウェイト、そしてチャールズと接近中の若い娘エッグことハーマイオニー・リットン・ゴア嬢。3人の探偵劇に、ポアロがアドバイスする。この推理劇の結末はいかに。

    あくまで主役を食わないように注意しても名探偵ポアロが場を攫ってしまうのは自明のこと。3人が足で稼いだ手

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    2021年12月19日
  • 三幕の殺人

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    ポアロさんがあんまり出てこないです。
    このお話のキャラが三人、自分たちで捜査をしながら推理をしていきます。最終的にはポアロが出てきますが、中々の非道な犯人に驚愕です。

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    2021年09月05日
  • 三幕の殺人

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    ネタバレ

    月1冊のお楽しみのポアロ9冊目。今回は少しイヤらしい展開。勿論犯人は外れたのだが、納得がいかない。理由はネタバレになるから書けないが、俳優、演劇に精通する者だからと言ってそこはバレるでしょということが多々。またこの動機では犯人に辿り着かないのでは?と不愉快にも思う。これって負け惜しみなのかな?でも、犯行のトリックや最後のポアロの詰将棋には恐怖を感じる程の迫力が満載。今回のヒロインのエッグは可愛らしさが炸裂した!そろそろ戦争に巻き込まれる時期だが、このようなエンターテインメントの大切さがひしひしと伝わる。

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    2021年08月13日
  • 三幕の殺人

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    友人の不審死をめぐって三人の男女が調査を行うが…ポアロの捜査方法に慣れていると、どうにも真相に近づいているように思えずもどかしい…。最後のポアロの謎解きはすばらしいが、読者に手がかりが全て開示されているわけではないので、殺人の動機は、確かにパズルのピースはぴたりとはまるが、しっくりこない。

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    2021年05月24日
  • 三幕の殺人

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    引退した俳優が主催するパーティで、老牧師が不可解な死を遂げた。数カ月後、あるパーティの席上、俳優の友人の医師が同じ状況下で死亡した。俳優、美貌の娘、演劇パトロンの男らが事件に挑み、名探偵ポアロが彼らを真相へと導く。ポアロが心憎いまでの「助演ぶり」をみせる、三幕仕立ての推理劇場。

    読み終えてから、タイトルの上手さに舌を巻いた。最初から最後まで読者は演劇を見ている観客だったんだなあ。語り手や主人公が犯人というのはいまやそこまで珍しくないけれど当時はどうだったんだろう。てっきり証拠隠しに走ろうとしたメイドが怪しいと思ったものの動機が分からず悶々としていた私です。クリスティの登場人物って俳優とか女優

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    2021年03月06日