長野きよみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレポアロシリーズ⑨
元俳優チャールズのパーティーで、誰からも慕われる老牧師がマティーニを飲んで死んだ。その後、チャールズの友人の医師が、自宅パーティーでポートワインを飲んで死んだ。死の状況は瓜二つ。
犯人はどうやって2人に毒入りの酒を飲ませたのか?
チャールズ、サタースウェイト、エッグは素人探偵として事件を調べ始める。そこに顧問として参加することとなったポアロ。
なかなか進んでいるようで進まない推理。
なかなか掴めそうで掴めない犯人像。
そんな中、チャールズとエッグの恋は深まる。
しかし、ポアロの推理で一気に真相が明らかになると、そういうことか〜!!!と全てが繋がっていく。犯人の動機に唖然。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ三幕の殺人
クリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。再読。
※古い作品の為、重要な要素のネタバレあり。
この作品について、大まかな部分は忘れていたが、改めてクリスティ作品を読んでいるこの機会に必ず手に取ろうと決めていた作品だ。この作品は特殊で、僕自身、過去に評価自体は高くなかったのだが、犯人と動機と「最後の一行」は鮮烈に覚えていた為だ。第一の殺人にて老牧師が殺害されるが、牧師は過去から現在に至るまで誰かに恨まれた事はなく、彼が死んで徳をする人もいない。何か秘密を隠している様な事もない。だからといって全く無差別な殺人では次に同じ方法で殺害された医師との関連が無くなってしまう。クリスティ -
Posted by ブクログ
ポアロ
ヘイスティングズがいなくて寂しい。それどころかポアロも登場機会が少なくてビックリ。ロマンス関係のシーンが多いけれど、主要人物の母であるレディ メアリーの述懐が印象に残った。
メモp.200「わたくしはほんとに愚かな娘でしたの 略
親は警告しますけれど、それも無駄ですわー若い娘は信じませんから。まったくこう申し上げるのもなんですが、あの人は悪い人だなどといわれると、より魅力を感じてしまうものなのですよ。自分の愛をもってすれば男性を改心させられるなんて思ってしまいましてね」
1935年でも2022年でも人間の心理は変わらないものだなあ。 -
Posted by ブクログ
友人の薦めで、「謎のクイン氏」を読んだので、スピンオフである、「愛の探偵たち」と、この三幕の殺人を読んだ。昔、読んだかもしれないけど、もちろん全部忘れているので楽しかった。
タイトルどおり、舞台のように演出されていて心憎い。
冒頭の主演、チャールズ
演出、サタースウェイト、
とならび、照明 ポワロ、と並ぶ。
照明かあー、巧いなあと唸る。
脚本のミスウィルズの名前がないのは何故だろう。
この本にはクイン氏こそ出ないけれど、サタースウェイトは一文目から登場し、ずっと主役を張っていた。
ポワロものではあるけど、サタースウェイトが描写する人物評がポワロのヒントになるのも、クイン氏のシリーズと同じ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレポアロが登場するまで約200ページ。日常でも何かしらの役を演じてしまう自己愛の強い俳優と人間観察が趣味の好事家による素人探偵コンビが活躍して新鮮。
【ネタバレあり】
ポアロを悩ませるのが聖人の権化のような牧師が殺された動機。これは良心が痛む凄まじい一撃だ。しかし、それよりどちらかというと2つの殺人の会食に居合わせた者を疑わせるというミスディレクションのためだったという動機の方が良かったのではないか?
よくもまあこんな良作をポンポンかけるなあ
いや今作に関しては「犯人はエッグでチャールズを自分の元に呼び戻すためだ」という確信があった。怪しいモノローグや独り言もあったし。だがクリスティーは -
Posted by ブクログ
タイトルがすべてを表している、という書評を読んだがその通り。
元俳優チャールズのハウスパーティーで老牧師が毒殺された。チャールズとそのパトロン・サタースウェイト、ミス・リットン・ゴア(通称エッグ)は殺人ではないかと考察する。しばらくしてチャールズの友人バーソロミューも自身のハウスパーティーで他殺ともとれる死を遂げ、三人は犯人を突き止めようとする。
ポアロがあまり出てこないし、元俳優のチャールズがしょっちゅう芝居がかった台詞で考察を披露するので、そこが少し鼻につく。が、若くてチャーミングなエッグが年の離れたチャールズに恋をしていて、一生懸命振りむかせようとするのがとても可愛くて退屈しない。
-
Posted by ブクログ
ネタバレクリスティーは、一体どれだけ「予想外の犯人」を生み出すのでしょうか?
私はほとんど推理せずに読み進めるタイプなのですが、それにしても犯人に気を許しまくっていて、むしろ鼻につく○○○の方を疑っていました(^^;
今作には目次がなく、「おっ、これは第三幕で犯人を指摘するけど、真犯人はその後のエピローグでポアロさんがこっそり暴くやつだな!」なんて予想もしていましたが、そこは三幕できっちりと緞帳が下りましたね。なにも当たらない……。
目次の代わりの「〈照明〉エルキュール・ポアロ」がなんともニクいですね。
まー、しかし、「通し稽古」で実際に毒物を使うなんて……恐ろしい奴です。
素人探偵たちに少