小磯修二のレビュー一覧

  • 地方の論理

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    ネタバレ

    地方が活性化するための要素としては↓の引用が全てを表しているといえる。
    P.184より

    「地方のことは地方で」という構造改革政策の基本姿勢によって、地域活性化の政策分野においては徐々にではあるが、地域の裁量の範囲を拡大する方向に進みつつあった。この動きを地域が効果的に受けとめるためには、国の政策部門のタテ構造から脱却することができるかどうかが重要である。地方自治体の受け手が国と同じ部門の枠組みで思考している限り進化はない。地方の機動性を活かした、他部門との有機的な連携によって、地域特性に合った政策展開ができるかどうかが鍵となる。

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    2022年01月11日
  • 地方の論理

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    長年霞が関の官僚として活躍したあと北海道の大学で“地方創生”を実践してきた著者。官僚・研究者・実践者としての経験が、バランスよく報告されている。
    政府に「信頼して地方に任せる度量と決断(p91)」を期待しつつ、「危機感に支えられた誇り(p203)」をもった地方市民が連帯して、様々なコモンズを展開していきたい。
    そしてこのコモンズのイメージは、『人新世の「資本論」』(斎藤幸平著)の「脱成長のコミュニズム」と通底する!

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    2021年02月21日
  • 地方の論理

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    地方の現状と今後に向けての提案をまとめた本だった。
    個人的にコモンズの考え方に共感出来たのと、地方創生といってもこれまでにどんな政策が提案されそれがどう実行されてきたか、歴史的観点から人口の推移はどうなっていたのかを学べたので良かった。

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    2020年12月20日
  • 地方の論理

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    官僚として北海道や国土の総合開発計画業務に従事した後、北海道の公立大学に身を転じ、地方の課題解決に向けた実践的な政策研究に取り組んでいる著者。
    そんな著者が自らの実践活動から得た気づきや地域活性化のためのヒントを語る。
    著者は、巨大災害時のバックアップ拠点の必要性や新型コロナウイルスの教訓も踏まえ、東京からの本社機能の移転など、分散型、分権型の国づくりの必要性を提起し、その実践例や今後の方策について次の3つの視点から論じる。
    一つは中央から離れた地方には、比較優位な資源があり、それを見つけ、活用するための大胆な発想と着眼が大事という「辺境からの発想」。この点については、自らの経験から北方領土交

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    2020年12月20日