アルベルト・アンジェラのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの本は文句なしにすごく面白かった!トラヤヌス帝時代のローマ帝国にて一枚の硬貨が人の手から手へと渡って「旅行」する様子を小説風に追いながら、当時の風俗や法制度、人々の生活などをつぶさに観察していく。国境の要塞、船旅、首都ローマのにぎわい、国際色豊かな植民市、戦争や戦車競技、産業、商業、奴隷労働、食事、ロマンス…。話題は尽きない。そして何より文章がうまいのだ。スリル満点の戦車レースや戦闘の部分は思わず手に汗握って読みふけってしまったし、男と女の出会いにはどきどきするし、当時の様々なお土産品の解説なんかは想像が膨らんで実際に手に取ってみたくなる。
発掘調査や碑文などの膨大な研究結果をこのような読み -
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Posted by ブクログ
これは面白い!
古代ローマの生活はどのようなものだったか? それをこの本では早朝から夜更けまで、ローマ市内を散策するという体裁で、疑似体験できる構造になっている。作者のアルベルト・アンジェラはテレビの教育番組に関わっていたらしく、だからこそ、このような奇抜でありながら好奇心を満足させてくれる本を書くことができたのだろう。
ローマで行われていたほぼ全てのこと、衣食住、エンターテイメント、政治、経済、建設、セックスに至るあらゆるものが題材として取り上げられている。この本を読めば、古代ローマの人々がどのような世界に生き、サービスを教授し、悩み苦しんでいたのかが良く分かる。参考資料としても一級であ -
Posted by ブクログ
文句なく星5つです!!!
西暦115年のローマの街を24時間、超優秀な歴史ガイドとタイムスリップして探索できる。
こんな贅沢な旅体験が出来ます。
久しぶりに夢中になって読み進めてしましました。
古代ローマ人の風俗、風習などがリアルに分かるのもとても楽しいのですが、なんといっても細緻にわたる建築の描写がGOOD!!
特に第42章のトラヤヌス浴場の描写が最高です。
単純素直に「古代ローマ人ってなんて贅沢なんだ、羨ましい!」と思わず唸ってしまいました。
1900年も前の世界を「今、ここ」の感覚で読めるこの本は、著者の古代ローマ世界への「愛」そのものなんだろうな。
歴史、建築好きのすべ -
Posted by ブクログ
古代ローマ人の24時間---よみがえる帝都ローマの民衆生活
(和書)2011年04月06日 19:53
アルベルト・アンジェラ 河出書房新社 2010年7月21日
柄谷行人さんの朝日新聞の書評をみて読むことにしました。
どういう社会なのか知ることができて現在の自分自身の存在すら批判ができる。ただそこにアナーキズムというか革命というか絶えずある対抗運動みたいなものは全くかかれていない。原始キリスト教のようなものとか様々あるとおもうけど、そういうものは処刑されるとか奴隷にされるとか兎に角ひどい目に遭う。そういう趣旨の本じゃないからいいけど、逆にそういう部分の姿勢が読者自身に喚起される様な気も -
Posted by ブクログ
・食事のさい、料理のくずは皿のなかではんく床にすてる
・平均的な家庭で大体10人くらいの奴隷がいた
・家の内装 壁や床の装飾は豪華。反対に家具や調度品は隠していた
・夫婦は別々に寝ることが優雅とされる
・毎朝 神棚にお供えものをしてお香をたいて神に祈る
・ファッション
トゥニカ:実用的。大きいTシャツみたいなもの
トゥーガ:正装。スーツみたいな。裕福な人は外出するときはこれ。ローマ市民のみ許可。
・靴下はない。外用の靴は帰宅すると脱ぐことが作法。うち履きのサンダルに履き替える。
・公衆浴場にいくのは昼過ぎくらい。
・朝食を一番食べる。昼は質素。
・食後は歯磨き。歯磨き粉は重曹か尿
・現代の国会 -
Posted by ブクログ
タイム・スリップしたのは西暦115年。場所はトラヤヌス帝の治世の古代
ローマ帝国である。周辺の蛮族との闘いに次々と勝利し、繁栄真っ只中
のローマ帝国で、庶民はどんな生活を送っていたのかを記したのが本書。
言ってみれば架空の紀行文なのだが、発掘された遺跡や古文書、美術
品から綿密に当時の衣食住を描いている。
日の出前から日没後、ローマの街が眠りにつくまで。ローマのあちこち
を覗きながら話が進む。
面白いです。男性、女性、それぞれの身支度の様子。人で溢れかえる
ローマの街角の描写。奴隷を現代の電化製品に置き換えてみたら…
なんて、妙に納得。
富裕階級と貧困階級の住宅事情の相違なんて、ほとん -