長谷川郁夫のレビュー一覧

  • 吉田健一

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    美しい本である。その内容だけでなく、造本・装丁もふくめて、本というものを愛していた吉田健一もきっと喜ぶにちがいない。ミディアム・グレイの背に清水崑描くところの氏の横顔を配した下に、金字で書名を横書きにし、英語のサインが付されている。著者名も同じく横書きで、こちらは黒字。カバーには、田沼武能撮影の、書斎の机に向かい、両切りピースを手に微笑んでいる写真が使われている。

    イギリス人は評伝を好んで書き、そして読むというのを知ったのは丸谷才一の本だったように覚えている。「それではなぜ、イギリスで伝記が繁栄したのか。それは、近代イギリス社会が「社交的人間」を求め、そのなかの飛びぬけた人物をヒーローとして

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    2015年04月25日
  • 編集者 漱石

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    夏目漱石がいかにして教師→作家→編集者になっていったかを、様々な資料を紐解き、引用し、丁寧に綴っていく作業...という印象でした。基本的なスタンスとして「正岡子規との友情を超えた魂の結びつき」が横たわっているため、そうしたお考えが苦手な方は避けた方が良いかもしれませんw
    大判ハードカバー350頁二段組の大ボリュームです。
    お好きな方はじっくり楽しめると思います。

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    2022年06月29日