高乗正行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分の担当ではないものの、自社内に半導体業界に関わる事業があるので、それこそ教養のつもりで読んでみたら、とても面白くて一気に読んでしまった。
半導体の業界構造、製造工程、半導体開発の歴史、将来展望、日本の立ち位置…ひと通り学ぶことができた。投資のための教養としても役に立ちそう。
ちなみに自社の名前は本書には出てこなかったし、他にもいくつかの競合他社なども出ていなかった。それほど、半導体は周辺材料、機器が多岐にわたっているということだと理解しました。
1つ気になったのは、日本企業が高シェアの領域が、どういう背景なのか?という点。一部は記載されていたものの、他については技術力なのか、品質なのか、あるいは収益面で今さら入る価値がないとみられているところなのか…。せっかくだから、各社の情報を調べてみたら面白そうだなぁと思っています。まだ認識していない周辺材料・機器メーカーも調べてみたい。
しかしこれだけの影響力があるとなると、サプライチェーンを止めたらとんでもないことになりますね…本書でもいくつかの過去のトラブルが書かれていますが、当事者にならないことを願うばかりです。
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Posted by ブクログ
文章が端的で読みやすく、理解しやすかった。
タイトルの通り、半導体の科学というよりかは半導体ビジネスを解説した内容となっており、ニュースなどを理解するのに役立ちそうであった。
半導体ビジネスモデルは設計専門のファブレス企業、前工程専門のファウンドリ企業、後工程専門のOSAT、設計から製造販売まで行う垂直統合型(IDM)に大別される
ファブレス企業はエヌビディア等の米企業、ファウンドリはTSMC等台湾をはじめとしたアジア企業が強い
日本も半導体製造装置や半導体材料においては高いシェアを誇る
半導体不足の原因は、製造に時間がかかること(前工程で3ヶ月)、ストックできないこと(大量生産品は需給バランスで値下がり、多品種の場合は保管が煩雑になる)、ある分野が特定の企業に偏っていることが挙げられる -
Posted by ブクログ
半導体とは、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間的な性質をもつ物質。ゲルマニウムやシリコンがある。ビジネスや経済を語る際に用いられる半導体という言葉は、このような物質そのものを意味しているわけではなく、シリコンなどを材料にして作られたトランジスタのほか、コンデンサ(電気を蓄える電子部品)、抵抗器などをまとめることで機能をもたせた集積回路(IC)、LED(発光ダイオード)やセンサのようなIC以外の機能をもった部品や素子(電気回路の構成要素)を慣例的に半導体と呼んでいる。
・半導体は、設計工程で内部の回路を設計し、前工程で半導体の回路そのものを作り上げ、後工程で半導体として使用できる形に組み立てている。
・水平分業型:設計専門「ファブレス企業」、前工程を担う製造専門企業「ファウンドリ企業」、後工程を担う「OSAT(outsourcing semiconductor assembly and test)」
・垂直統合型:垂直統合型デバイスメーカー/IDM(integrated device manufacturer)
・デジタルツイン:現実の世界から収集したさまざまなデータをまるで双子であるかのようにコンピュータ上で再現する技術 -
Posted by ブクログ
半導体について何となくは知っているが、知識を整理したかったため読んでみた。
半導体といっても、色々と種類があり、製造工程も設計工程、前工程、後工程と分かれている。
また半導体関連の事業はエヌビディアなどのメーカーだけでなく、半導体の材料メーカーなどもあり、この分野では信越化学工業などの日本企業もまだ存在感を示している。
また半導体の材料も半導体を作るためのものだけでなく、半導体製造装置向けの材料などもあり、半導体産業は非常に幅広いと感じた。
今後も新たな発明などが起きた場合には、さらに半導体の需要は高まっていくことも予想でき、今後も半導体産業には注目したいと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者の高乗正行氏は、日商岩井→シリコンバレーでVCの後、チップワンストップという会社を設立して、上場させて、現在は世界最大の半導体ディストリビューターのアロー・エレクトロニクスの100%子会社になっているという方。
感想。
半導体に苦手意識があるせいか、「教養としての」というタイトルが、「お前は教養足りてない」と言われている気がして、嫌な感じしたんです。正直あまり期待せずに手に取りました。
中身の方は、とてもわかりやすく、読んで良かったです。タイトル良くないと思います。
サプライチェーンの脆弱さ、アプリケーションの方もとても重要あたりが特に学び。
備忘録。
・半導体は他の何物にも変えられない。
・現在(2022年下期)の半導体不足は、コロナ禍だから起きた特別な事象ではない。元来、半導体のサプライチェーンは薄氷の上を歩くかのように危うい状態。
・半導体とは、導体や絶縁体に対する半導体という物質的な意味だが、現実的にはトランジスタやコンデンサ、IC、LEDなど、機能を持った素子やデバイスを慣例的に「半導体」と読んでいる。
・半導体を分類すると
デジタル半導体‥演算や記憶を行う半導体。メモリ、ロジック、マイクロなど。
アナログ半導体‥電気信号を処理や制御する半導体。
センサ‥物質量や化学量を検知し、電気信号に変換して出力する
パワー半導体‥取り扱える電力会社比較的大きい半導体。パワーMOSFET、ダイオード、IGBT、サイリスタ
・最近注目のパワー半導体。電力の消費量を抑えられる。EVやエコカーのキーデバイス。シリコンを材料にするのが一般的だったが、炭化シリコンSiCや窒化ガリウムGaNを使うものも実用化された。これらの方が、電力消費量削減や小型軽量化を実現できる。
・1970〜1980年ごろの日の丸半導体全盛期。世界を牽引できた理由は、当時の主力アプリケーションだったAV機器や家電製品が日本企業が強かったことと、半導体の設計からアプリケーションまでの垂直統合の効果。この本でたびたび指摘されてるのだが、アプリケーションが伸びることと、そこに販路があることが、半導体事業を伸ばす上でとても重要らしい。例えば中国は、中国国内だけでこの2つを揃え得る。
・日の丸半導体ご凋落したきっかけ、日米半導体協定。
・先端半導体の話ばかりメディアで取り上げられるが、それ以外の最先端でない半導体だってまだまだたくさん使われているし、むしろそっちだって伸びているし、需要の大半を占めている。
・シリコンサイクルの話は、特にこのタイミングだからか、とてもわかりやすかった。オリンピック前のテレビなどのアプリケーション特需に左右されて4年に一度くるサイクル、パソコンや携帯など電子機器に大きな主役交代が起こるのが10年サイクル。
・まずアプリケーションの大きな需要が発生。しかし、そこに向けてすぐに半導体は作れない。なぜなら、半導体メーカーのラインは、同じラインで複数種類の半導体を作るので生産工程がキツキツに詰まっている。今すぐ欲しいと言っても、順番待ちになる。なので、まず起こるアプリケーションの大きな受注を確認して、半導体メーカーは一斉に設備投資する。しかし、オリンピックの後などでアプリケーションの需要が落ち込み、半導体の需要も落ち込む。この繰り返し。
・それと半導体のサプライチェーンは、材料や、製造過程の資材など、あらゆるものが、どれも不可欠で、どれか欠けると供給が止まってしまう。そういう危うさがある。
・半導体メーカーも、ユーザー側も、半導体を在庫で抱えたがらない。そこに半導体商社の貢献価値がある。
・ファブレス企業、ファウンドリ企業、IDMの違いはしっかり抑えましょう。 -
Posted by ブクログ
半導体不足の英気を強く受ける業界のため、知識として知っておきたくて講読。
特にためになった知識としては以下。
①半導体が無い、というのはミスリードで正確には、半導体の必要予測を見誤った
②半導体製造は大きくわけて3つの会社がある
1、ファブレス(設計)
2、ファウンドリ(製造)
3、OSAT(後工程、組立品格とか)
4、IDM(全部1社でやる)
③日本は半導体製造では弱いが、半導体製造装置のシェアは高い。半導体が巨大なサプライチェーン出できていることを考えると、その影響力は小さくない
5、半導体はスマホなどをテコに今後も伸びるが、シリコンサイクル出浮き沈みは繰り返す。コロナの反動で生産数を増やしたせいで、今後は供給過多が起きるかも