1.この本を一言で表すと?
半導体の基礎知識、歴史、今後の見通しを解説した本。
2.よかった点を 3~5 つ
・半導体とはそもそも何なのか(p28)
→本来の半導体の意味と、慣例的に呼んでいる半導体とは意味の異なる物だということがよくわかった。
・ニュースでよく聞く前工程、後工程とは?(p40)
→
...続きを読む設計工程、前工程、後工程、の違いがよくわかった。
・半導体メーカーにおける 2 つのビジネスモデル(p54)
→このビジネスモデルをよく把握しておく必要がある。半導体企業と言うだけでは誤解する可能性がある。
・半導体の供給は急に止まる(p142)
→サプライチェーンは非常に危ういバランスで成り立っているのがよくわかった。
・世界中で重要度が高まる半導体商社(p151)
→半導体商社の重要さがわかった。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・半導体の歴史の部分は、私にとってはあまり新しい情報はなかった。
・半導体商社の話は、著者のポジショントークの部分が少なからずあると感じた。
・日本の半導体業界の未来について、著者の考えは楽観的すぎるように感じた。
3.議論したいこと
・日本の企業は今後、半導体産業で生き残っていけるのだろうか?
・日本の企業でファブレス型企業がほぼ無いのは何故か?
5.全体の感想・その他
・著者は経営者としてかなり成功していると思われるが、私はこの人を知らなかった。
・半導体の知識を得るための入門書としてはよかったと思う。しかし、今後の日本の産業の未来を占う上では内容が物足りない印象がした。