熊沢里美のレビュー一覧

  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    原作とアニメの違い、なぜ後半ストーリーがあのように進んでいったかの考察など。
    なるほどー、と腑に落ちました。
    読んでいて、とても原作が読みたくなってしまいます。

    0
    2015年01月03日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    読書もまたひとつの《旅》であるとするならば、この本は著者による「ムーミン谷」への《旅》のいわばドキュメントであり、その足跡をたどることで、ぼくら読者もまた、べつの角度から捉えた「ムーミン谷」の新たな眺望を新鮮な驚きとともに手に入れることができる。

    発端は、テレビアニメ「楽しいムーミン一家」を観て育った著者が、あるとき9冊からなる原作のシリーズを手にしたところからはじまる。本を読んだ著者は、当惑する。テレビアニメのなかでは「割愛」され感じることのなかった「ふたつの問題」が、原作ではシリーズ全体を貫く大きなテーマとなっていたからである。そして、著者はそこからひとつの仮説を導き出すのだった:「アニ

    0
    2014年05月28日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    副題の「孤児たちの避難所」に惹かれて借りた。原作を読んだ人なら誰でも、ムーミンシリーズは孤児や、どこにも居場所がなかった存在たちの話だと知っている。

    なぜトーベ・ヤンソンはマイノリティたちの物語を書いたのだろう。子供の頃に無人島で子供たちだけで過ごした体験が彼女にどんな影響を与えたのか?敗戦後の厳しい社会状況が想像の原動力となったのか?

    彼等の背負う「孤児」という重みを掘り下げて論じているのではないかと期待したが、別にそんなことはなく、登場人物に孤児が多い事実を指摘しただけだった。

    トーベ・ヤンソンがスウェーデン系のフィンランド人で、当時のフィンランドではマイノリティだったという話は初耳

    0
    2016年10月22日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    最初にムーミンを知ったのは、テレビのアニメ。
    ねぇムーミン こっち向いての歌と一緒に、頭の中にあのキャラクターが刷り込まれた。
    次に児童書を何冊か読んでみたが、あまりイメージは変わらなかった。
    英語の勉強を始めてから、ペーパーバックを何冊か読んでみた。
    一番、違和感があったのは挿絵だった。
    楽しいムーミン谷の裏には、アニメで描かれなかった世界があるに違いない。

    本書は、フィンランドの土地の精霊であるムーミントロルとムーミン一家、そして、ムーミン谷に集まる仲間たちの姿を、自然と神話そして、作品の内面から分析する。
    原書(児童書)第一作の「小さなトロールと大きな洪水」から九作目「十一月も終わるこ

    0
    2015年10月06日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    本編を読みたくなる魅力ある考察だが、ネタバレが激しい。
    序論を読んだら一旦閉じて、本編を全部読んでから改めて本書を読み進むか、本書を全部読んでからなるべく記憶を消して本編を読むのが良い。

    0
    2014年08月01日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    ユートピアのように描かれているアニメ「楽しいムーミン一家」だが、原作の児童小説を読むとアニメとは違う印象のムーミン谷が描かれている。
    原作では、距離のある登場人物たちの人間関係、度重なる自然災害による危機を通してユートピアができるまでが描かれていた。
    原作から見えてくるムーミン谷とは…。
    アニメもすっかり記憶が薄れているなぁ。
    パペットアニメの劇場版がシュールすぎてびっくりしたんだけど、原作のこういう下地があったからなんだね。

    0
    2014年07月20日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    幼い時に見たし、子どもの時に読んだので、記憶はおぼろ。ただくっきりとムーミンを好きだったということだけ覚えている。
    そんな自分がこの本を読むと、そうかそういう話だったかと驚きいります。
    ほどよく忘れていることだし、本当にこの著者のいうとおりか、もう一度ムーミンを見て読んでみたいと思いました。

    0
    2014年07月20日
  • だれも知らないムーミン谷  孤児たちの避難所

    Posted by ブクログ

    アニメのムーミン(楽しいムーミン一家)の原作は、北欧の厳しい自然と人間との対立と調和の話だったという、原作9作に基ずく分析。原作者トーベ・ヤンソンの意向で表紙以外の挿絵を掲載できないそうで、原作が手許にないと少々解かりにくいのが難。

    0
    2014年06月23日