人見光夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
本書では数多の課題を効果的に解決する方法としてヘッドピンを探せというメッセージとともに組織論についてかなりの紙面を割いて書かれている。
リーダーシップや組織の在り方について書かれた本は、単にロジカルに説明がなされているだけでは行動につながらないと常々考えている。文字に熱が乗ってこそ読者の感情を刺激し行動を変えさせる効果が大きくなる。
熱が乗るというのは、自分の頭で考え、悩み苦しみ、なんとかしようともがいてきたが故の臨場感、説得力があるということである。
人見氏の人間臭い悩みやリーダーとしての考え方、開発組織としてどうあるべきかという本書のメッセージは、同じく開発の現場で理想と現実の間にゆれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ研究者としてものづくり業界にいるものとして勇気をもらえとても共感できた。この時代にこんなことができた人見氏を尊敬します!(講演で直接話を聞いたときは胡散臭い感じでしたが(笑) それにしても残したい言葉がたくさんあった。マツダは間違いなく生まれ変わっている。自分たちもこうなりたい。以下目次のタイトル。
・答えは必ずある
・マツダ存続の危機
・「できない」とはいわない
・強烈な反骨心でソリューションを探る
※俯瞰し問題を見抜く力
・答えはいつだってシンプルである
・常に全体最適を考える
特に※の章からいくつか言葉を残しておくことにする。
・時には極端なことをやってみる
・まさにロードマップが私たち -
Posted by ブクログ
ネタバレ2015年の22冊目です。
マツダ株式会社常務執行役員の人見光男さんの書かれた本です。
先行技術開発が長く、提案した技術が商品化を担当するエンジニア達から受け入れてもらえないという経験を何度もされています。私も新入社員の頃に在籍した先行技術開発チームで、担当していた技術が取りあってもらえなかった経験があります。人見さんは、何度もそれを経験されていながら、技術を開発することに対して”諦める”ということが無かった。その粘り強さが会社を救うエンジン技術の実現に繋がったと感じました。またもう一つ、”ヘッドピン”と名付ける複数の問題に共通する課題を見つけて、それを解決していく仕事進め方が、様々なリソー -
Posted by ブクログ
マツダのスカイアクティブ・エンジンを主導した著者が、その設計思想について、開発当時の生々しい思いも含めて語った一冊。
「作りたいんは世界一のエンジンじゃろうが」と内容的にかぶる部分はあるが、あちらはより技術的な色が濃いのに対して、本書は仕事への取り組み方や姿勢を含めてよりビジネス書的な内容となっており、より広い層に受け入れられるのではないだろうか。
マツダの選択として、多くの選択肢の中から良さそうなものを選ぶのではなく、様々な課題に共通している要因を洗い出し、それを徹底的につぶすという思想をとっている。
えてしてそういった共通課題というのは、大変難しい問題が多く、まずは手のつけられそうな -
Posted by ブクログ
マツダに関する本は以前に「ロマンとソロバン」を読んだが、
今回もスカイアクティブ技術の成り立ちが書かれている。
本書は現在マツダ常務執行役員の著書で、
以前は開発をされていた方でスカイアクティブ技術をリードされていた方。
内容は「ロマンとソロバン」が被る事が多いが、こちらは実際に携わっていた方の
証言なので重みが違うと感じた。
電気自動車の普及がいかに難しいか、
CO2排出の問題は、原油採掘から生成時までかなりCO2が排出され、
(電気自動車が)走行時にCO2が排出されないとはいえ、
製造までに大きな問題があるということ。
また、ここまで日本で自動車が普及していることから、
(現在約60 -
Posted by ブクログ
1ヶ月前に、CX-5 Skyactive-Dを購入しました。この本を購入する前です。
CX−5に替える前は、Mazda アテンザ(5MT)に乗っていました。
この本を読んで感じた事は、スカイアクティブ開発リーダーであり本の著者でもある人見さんは「普通の人」なんだと思いました。
AppleやSoftbankなど、世界をリードする企業のリーダーはとても自分には想像もできないカリスマ的な印象がありますが、Mazdaのすばらしいエンジンを開発したリーダーは普通の人でした。
書いてある内容は大体リーダー本に書かれている内容で、自分にも理解できました。当たり前のことを当たり前にやってみせる事が如何に難