竹内茜のレビュー一覧
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ネタバレがんを患う若い二人、ヘイゼルとオーガスタスの恋物語。ていうか、二人の恋愛を通じて、生きること、死ぬこと、愛すること、なんかについて書かれた本。
感動の話を期待していると、どんでん返しがいくつかある。でも、いわゆる奇跡は起きない。
私は自分自身や身近にがんを患う人がいないので、がん患者のリアルがどういうものかよくわからないのだけれど、この本は結構、そのリアルにこだわっているように思う。たとえば、がん患者のトロフィーとか(いかにもアメリカらしい)、ウイッシュ(これは日本でもある)とかについて、文句なく素晴らしいものとしては描かれない。当事者はそれらについて、うさん臭く思っている話が出てくる。 -
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骨肉腫で片足を切断したオーガスタスと肺に腫瘍があり人工呼吸器が手放せないヘイゼルは癌患者の集まりで出会い惹かれあう。ヘイゼルが好きな小説は癌患者の女の子が主人公の「至高の痛み」。その一節を引用したり好きな詩を諳んじたりする文学少女のヘイゼル。オーガスタスもヘイゼルの好きな小説を気に入りその結末が知りたくて、著者のいるオランダへ二人で会いに行くが・・・。死と向き合う若者の話で重苦しいのかと思いきや、病気とともにあってもお互い思い合う気持ちの強さと輝きにあふれた小説だった。「傷つくかどうかは選べない。でも自分を傷つける人を選ぶことはできる。」相手を傷つけるというのは、やがておとずれるであろう死とい
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「きっと、星のせいじゃない」って映画の原作
英語のタイトルもそんなかんじ
でも邦題の「さよならを待つふたりのために」ってのもすき
たまに日本語版はぜんぜんちがう小説や映画のタイトルあるけど、けっこうセンスあるのが多い気がする(わかりやすかったりとか)
肺が機能不全で常にボンベをつけて歩く女の子と(頭がいい)
バスケのスター選手だったイケメンな男の子(骨肉腫で片足がない)の恋愛
身近にある不幸を感じさせない強さがある(ユーモアとして語ったりできる)
忘れ去られる恐怖とか死後の世界とか
長く生きられない自分が相手の大切な人になる罪悪感とか
16歳、17歳だけど
大人っぽい(さすがアメリカ! -
Posted by ブクログ
ネタバレ甲状腺がんの16歳のヘイゼルと、骨肉腫で片脚を失っている17歳のオーガスタスとの恋の物語。
一時は死の危機をさまよい、奇跡的に生きながらえたヘイゼルだが、がんは消えたわけではない。自力で呼吸できないから、酸素ボンベをカートに乗せなくては外出できないヘイゼル。
母親の薦めで、癌患者のサポートグループに参加したヘイゼルは、そこで、片足を失ったオーガスタスと、目を摘出することになっているアイザックと出会う。
病気になって以来、恋なんて出来ない、しないと思っていたヘイゼルだが、オーガスタスに惹かれて行く。
ともすれば、お涙頂戴もしくは、まじめくさった闘病物になりがちな設定。けれど、シニカルに、コミ