竹内茜のレビュー一覧

  • さよならを待つふたりのために

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    10代のがん患者同士カップルの物語なのだけど、2人ともありがちな清純いい子ちゃんではなく、きわどいジョークなんかも飛ばしながら、それぞれ自分らしく真摯に世界と向き合っているのがすごくいい。
    ラスト近くのシリアスな展開は、綺麗事じゃないがんの苦しみが描かれていて辛い。アイザックの弔辞には泣きそうになった。
    そんな中でも、死が近づく人たちを「患者」としてじゃなく「人間」として扱い、自尊心を守ることが大切に描写されていることが印象的だった。

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    2024年06月02日
  • さよならを待つふたりのために

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    ヘイゼルは16歳.甲状腺がんが肺に転移して,酸素ボンベが手放せないまま,もう三年も闘病をつづけている.骨肉腫で片足を失った少年オーガスタスと出会い,互いにひかれあうが…….生きて人を愛することのおかしみや喜びをまっすぐに描き,死をみつめながら日々を送る若者の生々しい感情をとらえた,傑作青春小説.映画「きっと、星のせいじゃない」の原作小説。
    映画版とほぼストーリーは同じだが、オーガスタスにがんで亡くなったキャロライン・メイザーズという元カノがいて、ヘイゼルとよく似ていたためオーガスタスの自分に対する好意に自信がなくなり、自分のためにオーガスタスに迷惑をかけたくないというヘイゼルの葛藤、ヘイゼルの

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    2022年12月19日
  • さよならを待つふたりのために

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    甲状腺がんが肺に転移して酸素ボンベが離せないヘイゼルと、骨肉腫で片足を失ったオーガスタスの二人は、がんと闘う子供たちのサポートグループの集会で出会います。

    お互いに病気を抱えているからこそ、同情されることや「異質な存在」として見られたり扱われたりすることに敏感ですが、互いに相手のありのままを理解するようになり、ひかれあい、愛し合うようになります。
    若いがゆえに、病の進行も容赦がなく、二人に残された時間は長くありません。残された方を傷つけることを恐れたり、かえって「自分を傷つけてもよい存在として相手を選んだ」と考えてみたり。
    死が身近であるからこそ、自分の生き方、自分が死んだ後の家族や恋人のこ

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    2021年10月30日
  • さよならを待つふたりのために

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    YA向けブックガイドから。年齢的にはまだ大人でもないのに、突然癌の不条理に曝されて、それでも病気と向き合わなければならないリアルが、容赦なく描かれている。当たり障りなく、お涙頂戴ものに落とし込むのはさして難しくないと思われるけど、安易な悲劇に走らず、主人公たちの死生観に真摯に向かっていく展開が秀逸。

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    2020年03月03日
  • さよならを待つふたりのために

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    命の尊さ
    出会いの大切さ
    時間の大切さ
    家族の大切さ
    健康でいられることの有り難さ
    友情
    そして、何よりも
    大切な人と一緒にいれて、当たり前の毎日を送れる幸せ
    ヘイゼルとオーガスタスからたくさんのことを教えてもらいました。
    私にとって大好きな作品です。
    もっともっとこの作品が広まりますように。

     ̄ ̄70億の命の中で 
      Your love 運命に出会えた
      この手と この手の 温もりで
      きっと世界は変わる
      一瞬一秒が愛しくて
      今すべてを抱きしめる
      孤独も 涙も 未来へと
      繋がる Lil' Infinity
    AAA「Lil' Infi

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    2019年12月25日
  • さよならを待つふたりのために

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    表紙や題名に騙されないで。甘い難病ラブストーリーじゃない。病気では無くても、今生きていると言う事を静かに考えたくなる。
    自分が今感じてる全て、耳をすましてじっと見つめて、風を感じて。
    読み終わった時には泣かなかったのに、今じわじわ心が痛いです。
    何も世界に残せなくても、私に弔辞を書いてあげたいと思ってくれる人がいたらいいな…実際に書いてくれなくてもいいから。

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    2018年03月29日
  • さよならを待つふたりのために

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    何回も読んでいる。ヤングアダルトながら深いテーマ。よくある "病気を持つ主人公の物語で御涙頂戴" ではなく、主人公が冷静且つシニカルで翻訳文も読みやすく痛快なのが魅力的。ティーン(というかミレニアル世代は共通)のカジュアルな言い回しが、私には心地良かったが、それ以前の年代の人ならばこの部分に抵抗があるかもしれない。ただ物語としてはかなりお勧め。実話と見紛うぐらいの完成度。この作者は本当にYAを書くのが上手い。
    'The Fault In Our Stars' - この題が重要なのに邦題が残念で、映画に至ってはほとんど真逆の意味になっている。主人公は運命を

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    2018年09月27日
  • さよならを待つふたりのために

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    とっても良かった。

    周りに闘病している人がいないのもあり、
    素直に、本当に大変だなというのと、
    若いがん患者の率直な考えを知ることができた。

    子供のころ、当たり前に思いを巡らせていた
    大人になったら何をしたいとか、
    どんな人と結婚して何人子供を産んで、とか
    想像することすら許されないというのは本当に切ない。

    年代的にもう親の目線で見てしまって、
    ヘイゼルが本当に心配でひやひやしましたが。。。

    自分や大切な人が死に直面した時に
    また必ず読みたいと思いました。

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    2016年06月24日
  • さよならを待つふたりのために

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    ネタバレ

    一言で言えばすごくいいストーリー。

    実は、途中まで読んでいた時

    ペラペラ最後らへんのページを

    見てしまった時

    衝撃の言葉が書かれていて

    私の予想してた人物とは逆でビックリしながら

    なんで見てしまったんだと思いながらも

    それはそれで気になった。

    内容は重いと思うけど

    重いだけじゃないものを感じるほうが大きかった。

    しばらく放心状態になった。

    いろいろ感じたことがあって

    本当はもっとたくさん感想書きたいのに

    頭の中でごちゃごちゃになってるから

    すべてをうまく思い出せない。



    はじめて2人が出会った日

    タバコを口にくわえたオーガスタスにたいして怒ったヘイゼルに言った

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    2016年01月18日
  • さよならを待つふたりのために

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    映画を観てから原作を読みました。
    あっという間に読んでしまいました!
    アムステルダムのレストランで私もあのシャンパンを飲みたい、全ての星をボトルに詰めたシャンパンってどんな味かな?素敵な表現の仕方

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    2015年03月24日
  • さよならを待つふたりのために

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    予想外によくてびっくり。お涙頂戴のじめじめした話ではないのが何よりよい。足を切断だの酸素ボンベだの目を摘出だのというのに、冗談をかましあったり、死んでしまうとみんなにいい人だったとか病と懸命に闘ったとか言われるのがヘンと思うのが、精一杯クールでよい。

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    2017年02月15日
  • さよならを待つふたりのために

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    最初はなじまない言葉(漢字に原語のカタカナ表記を当てられていたり、"文字通りキリストの心臓"とか)が多くて読みづらかったけれど、3分の1過ぎあたりから一気読み。

    最後まで読んだあと、もう一度読み返すと、主人公や周りの人の感情がうまく書かれている箇所がところどころにあるのに気づきました。

    酸素ボンベをつけたまま車を運転するとか、ちょっと想像が難しいけれど、想像に留めておけるのが本のいいところだとも思います。

    キーポイントの一つだった主人公の愛読書(の作者)についてのエピソード、そして最後の主人公とその両親(特に母親)とのエピソードがよかった。





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    2022年08月13日
  • さよならを待つふたりのために

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    ネタバレ

    時間はいくらでもあると思い、愛する人をぞんざいに扱ってしまうなんてことをしないようにしよう、と思わせてくれる本。
    いつか必ず終わりがくる、命も愛も、時間は有限で、それは人間に限った話ではなくこれは宇宙レベルでそうなのだ。大げさで極論的な見解だけれど、まぎれもない事実。誰かとの関係の始まりは、終わりのはじまり。愛する人とあと何年、何日、何時間一緒に居られるかなんて、本当に分からない。終わりは突然訪れる。だから、今こと瞬間を大事にしようと思う。

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    2020年06月14日
  • さよならを待つふたりのために

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    ネタバレ

    きっと、星のせいじゃない。

    難病モノはある程度先が読めてしまう、という人こそ読んでほしい。そうじゃない。死を思うこと、愛すること、自分の生きる意味を考えることは、生まれてきた人すべてに共通することだから。

    甲状腺がんが肺に転移して酸素ボンベが手放せないヘイゼル。骨肉腫で片脚を失ったオーガスタス。彼女と彼の家族、がんのサポートグループのメンバー、がんではない友人、元小説家など、それぞれの登場人物が精一杯、不器用に生きている。

    ヘイゼルの愛読書『至高の痛み』の作者ピーター・ヴァン・ホーテンが印象的。あれほど自分に寄り添ってくれる物語の作者だから人格者だろう、作者は読者の期待に応えてくれるはず

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    2020年05月24日
  • さよならを待つふたりのために

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    よくある難病ものね、なんて思ってはいけない。
    自尊心を大切にした恋。相手のも。自分のも。友達のも。家族のことも。

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    2018年10月08日
  • さよならを待つふたりのために

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    ヘイゼルとガスの物語。
    ヘイゼルの一人称で語られるのがいい。
    病気を気にしながら、両親に負担をかけているのにも嫌気がさしている。
    患者会でガスと出会って、恋に落ちていく過程もいい。

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    2018年07月19日
  • さよならを待つふたりのために

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    ヘイゼルもガスも大人びてて会話が軽妙で面白い
    精神的に成長しかかったティーンネイジャーの病気との向き合い方がリアルで感情移入もできる
    結果はどうであれさよならを待つあの時の二人が幸せならそれは闘った価値があったとおもう、いい話

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    2018年02月17日
  • さよならを待つふたりのために

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    アメリカのヤングアダルト小説をあまり読んだことがないので、この作品のトーンが一般的なのかそれとも特殊なのかわからないのだが、面白いけどちょっと読みにくいというのが率直な感想。
    「じぶんが手榴弾になりたくない」という表現、「電話のときだけ入れる三つめの空間に一緒にいる」という表現など、とても魅力的。でも、オランダ人作家の様々な比喩などがちょっと難解過ぎない?そういう分からない話をする嫌な人、っていう設定ですが。
    とはいえこのオランダ人作家がうまく効いているのは確か。何の役にも立たないのに、彼を巡って話が展開していく。

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    2017年06月15日
  • さよならを待つふたりのために

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    映画を観て、素晴らしかったので、原作も。
    訳者あとがきにカズオ・イシグロの「わたしを離さないで」をこの物語を読み終えたときに思い浮かべたと書かれていましたが、その通りだと思いました。死と隣り合わせによる生の捉え方は似たものを感じます。

    これはかわいそうながん患者の子どもの話ではなく、ヘイゼル・グレイスとオーガスタス・ウォーターズの恋物語でした。決して非日常ではなく、日常の物語。そして可能性の物語。ヘイゼルは可愛くてちょっと理屈っぽく偏屈気味。オーガスタスはイケメンだけど象徴にこだわるキザな男の子。いちばんすてきだったのは、ふたりをめぐる友人たちの日常と、プラスして障がいをネタにジョークを平気

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    2015年12月30日
  • さよならを待つふたりのために

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    切ない恋の物語。そんな簡単なタグでは括れない一冊。

    がんに侵された哀しく切ない、二人のティーンの物語。
    と聞くといかにも儚く美しい...なんてイメージを膨らませますが、
    ただたまたまその境遇に置かれているだけで、他の10代と同じように、
    ちょいと親に反抗してみたり、悪いことしてみたりetc
    日常生活が、彼らにも同じように流れていく。

    日々がたんたんと描かれていくので、
    冗長に感じてしまう人も知るのかもしれないけれど、
    自分は単なるお涙ちょうだいの、美しく装飾されたものでない、
    ありのままが描かれている気がして、楽しく読み進んだ。

    特に登場人物の使う言葉のセンスに惹かれ、
    火をつけない煙草

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    2015年08月15日