安堂維子里のレビュー一覧
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ネタバレ世界の合言葉は水
―安堂維子里作品集
女性版五十嵐大介。とてもユニークな発想のSF・ファンタジーの短編集。
お盆の時期に、電話で今年は帰れないと連絡して来るご先祖様のお話、「おぼん」。
事故で宇宙を”水の種”としてさまよう宇宙飛行士のお話、「私たちはまだ途中」。
夫婦二人が一人の子供に。究極の少子化のお話、「FUSION」。
星も僕も走り続ける。重力圏にとらえられて消えないために、「なんて哀しい星」。
進化した鯨が台風の目となってやってくる!、「塩害」。
海の中に住むお友達のお話、「うみのお天気」。
目に見えない細胞のようなものでこの地球は覆われている、「ぎゅう」。
”人の体の70%は水で -
Posted by ブクログ
この本棚には漫画は絶対入れないって思ってたんですけど、
あまりにも作品として好きなので例外として登録することにしました。
この方の漫画を他に読んだことないのですが、
とにかく水の描写、そして潜水表現が素敵すぎる。
私が海が好きなのは水の中で何も考えず揺蕩うのが好きだからなのですが(あと生き物が好きだからなのですが)、その恍惚とするような感覚を見事に表現していてすごいと思いました。
口でも説明するのが難しいあの感覚を見事に絵で再現してる。
私事ですがスキューバで1人海の中を何も考えずに浮かんでいたら、そんな私を水面でシュノーケルしてた母が見てたらしくて、後で「あなたも私のお腹の中であんな感じだ -
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ネタバレう~ん、センスオブワンダー!
いやぁ、これだけ思い切りセンスオブワンダー的な、独創性の魅力を前面に出した作品は久々だったこともあってか、心から堪能できて満足感強かったのですよね。こういった作品大好きです。
あ、センスオブワンダーと言っても、帯にコメントを寄せている鶴田譲二的なSF的不思議感覚というよりは、五十嵐大介的な自然からくる不思議感覚によるセンスオブワンダーな印象ですね。……まぁ、絵柄的にも近いものを感じるので、五十嵐大介からは直接的に影響を受けてる可能性も感じるかな?(あ、ほんとにそうだったとしても、それが悪いというつもりはまったくないのであしからず)
特徴としまし -
購入済み
え?これで終わり…?!
1~4巻まで読んでの感想と言うか、読み終わった気持ちと言うか…。
え?!ここで終わりなの!!?
と言う気持ちで一杯です。4巻ラストにTo be continuedと書かれていたので何時か続き出るのでしょうか?
話の世界観も面白いし絵も見やすい。何よりキャラが皆個性的で愛着が湧きます!そして基本的に良い子なんですよね…皆。
田中さんの事や小野くんの事とか色々ありますが、4巻がラストでなければ多分色々人間の運命も変わってきたのだろうな…と思うと、個人的にとても残念で仕方がないです。田中さんとか…とても。
ネタバレにならないようにしようとすると書ける事が無いのが辛いですが、続きが有ったら是 -
Posted by ブクログ
「水」と人と海と地球と宇宙と世界のおはなしタイトル通り、「水」をテーマにした連作短編集(「おぼん」を除く)。「70%は水」というテーゼが繰り返され、不思議な世界に誘われる。絵も流石リュウコミックスだけあって、水準以上。五十嵐大介と、90年代アニメを混ぜたようなタッチで、まだ未完成ではあるものの、味がある。純分にファンを作れる絵。その絵によるものか、マンガ全体は、母の胎内のような優しいムードに満ちている。「独特の世界観」という紋切り型の煽り文をつけてしまいそうなものではあるが、空気としては独特というより、これまでのオリジナルの組み合わせ、あるいは亜流というような印象。人名をあげると、鶴田謙二、五
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ネタバレ妖精消失
前作の「世界の合い言葉は水」がめっぽう好みだったので、続けて読んでみました。
妖精の世界と今の世界の窓となる脳腫瘍持ちの男が妖精をこちらの世界に実体化させることに成功しますが・・・(お決まりの?)悲劇の後、二つの世界をつなごうと妖精を作るフェアリウムというキットを完成させます。
妖精の種と溶液そしてプログラムを使って作るホログラムですが、再び二つの世界が近づいて・・・
妖精を主題にしたちょっぴりSFチックな物語です。ただ、展開が月並みなのがとても物足りなく感じてしまったのは一作目からの期待によるものです。
おまけに「はやぶさ帰還編」というのがついていますが、これもインプレッションの