廣川まさきのレビュー一覧
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ネタバレ女性である著者が一人でエスキモーの村に行き、そこで暮らし、そして目の当たりに見たエスキモーの暮らしを外から聞きかじったレポートではなく、彼らと一緒に暮らして書き上げた、いま現在のエスキモーの本当の暮らしです。
題名になっているナルヴァルックという名前は、住まわせてもらったエスキモーの母からもらった名前です。
この平和できれいな自然の中に暮らすエスキモー達に迫った核実験や核廃棄物を捨てられた土地に、昔から住んでいた彼らが同化政策で本来のエスキモーでなくなった生活をしているが、それでも彼らの中に残っているエスキモーの伝統や誇りを家族の中から体験した事が書かれているので、まるで読んでいて、一緒に -
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虐待に苦しむ子どもを救うための支援が、アメリカ・フェニックス市のセンターで行われている実態を知ることができる。
虐待は閉鎖的な空間で行われ、傷つく子どもたちに多大なる悪影響を与える。被害にあった瞬間から、その後の人生において、遅かれ早かれPTSD、トラウマを発症させ、生きづらさを生み続ける。そうならないために、予防・対策・学習・ケアと多角的な視点で、チャイルド・ヘルプに関わる各セクションがつながり合って、子どもたちを救おうとする気概に感銘を受けた。
アメリカと日本、宗教的にも民族的にも思想的にも異なるため、全てを真似できないが、良きところは学び、個人的な関わりの部分でも参考にしていきたい。 -
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廣川まさきという女性は、作家としてはちょっと不器用な人だと思う。他のレビュアーさんも書かれていたが、カヌーの旅同様に勢いで書いちゃった感が文章から伺えるのだ。
失礼ながらカヌーの旅と平行して、フランク安田の足跡やエピソードを少しずつ盛り込んでゆけば、ノンフィクション作品としてもっと面白くなったのでは?と思った。
しかし不器用であるが故に、彼女が旅で経験した辛さや嬉しさがストレートに伝わってくる場面もある。
孤独な旅の途中で人と出会った時の安堵感、急流に飲み込まれそうになった時の焦燥感など、読み進めるうちに自分も一緒にユーコン川に浮遊している気持ちになってしまった。
なんて往々にして読者は好 -
Posted by ブクログ
ネタバレカナダの牧場で働いていた著者は新田次郎のアラスカ物語をしり
フランク安田のつくった村までユーコン川を下ってたどりつくということを思いつく。
グリズリーがいる大地を銃を持たず ギターをもってカヌーで下っていく。
カヌーも初心者のままいきなり本番である。
運がよかったと言えばそれまでだが、なかなか芯の強い女性である。
また飾らないストレートな性格と推察される。
こういう人だから外国に出ていくのであろう。 このような生き方を許容できる国に日本は早くならないといけないであろう。
地に足をつけて歩くとはどういうことか ということを カヌー紀行であるものの、考えさせられる本。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアラスカ物語のフランク安田を敬愛する著者がエスキモーと家族同然の生活をおくりながらエスキモーの人々が直面する現実を見据えた本。
福島原発の事故のあと せめて 辺境の 原始的な生活の本で心の洗濯でもしようかと何気なく購入したら いきなり最初から核の問題からはじまっており驚いた。
アメリカという国はなんて 困った国なんだろう。
クジラをとって 生活していた先住民の暮らしは今後どうなってしまうのであろうか。
麻薬やアルコールが若者たちを むしばんでいる様子もよくわかる。
これを読んでウーマンアローンも読みたくなった。
しかし 世界中に 出没していますね 日本人は。 -
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エスキモーの家族に迎えられて~アメリカ合衆国アラスカ州のベーリング海の北,チュクチ海に面する村で,捕鯨組に命懸けで入り,4月から北風で海が凍るのを待つが,頭領は村の公務員でもあるので町に出張したきり帰ってこず,待ち惚けを喰らう。他の組が逃してしまった鯨を残念に思い,捕らえた鯨が薄くなった氷の下に消え,グラスファイバーの舟とアルミの櫂で捕らえた80歳になる鯨は除雪用のブルドーザーで引き揚げられ,解体される。世話をしてくれた夫婦は,アメリカの同化政策の中でも言葉と伝統を継承してきたが,次の世代にそうした心得はない。若者はなす事もなくだらだら過ごし,チャリオット計画を阻止したものの,油田開発と環境破