あらすじ
【第2回開高健ノンフィクション賞受賞作】女ひとり、ユーコン川にカヌーを浮かべる。100年前を生きた「男」に恋をしてしまったのだ。漠としていても、心の芯がうずく「夢」探し。アラスカの大自然は、夢追い人にかけがえのない贈り物を用意してくれた。――伝説の日本人の足跡を訪ねるため、初めてのカヌーを繰ってアラスカ・ユーコン川下りに挑んだ著者。様々な表情を見せる自然、人々との交流。それは楽しい学びの時でもあった。電子版では口絵写真50点余をすべて大サイズで収録。写真集並みの迫力とボリューム!
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Posted by ブクログ
廣川まさきという女性は、作家としてはちょっと不器用な人だと思う。他のレビュアーさんも書かれていたが、カヌーの旅同様に勢いで書いちゃった感が文章から伺えるのだ。
失礼ながらカヌーの旅と平行して、フランク安田の足跡やエピソードを少しずつ盛り込んでゆけば、ノンフィクション作品としてもっと面白くなったのでは?と思った。
しかし不器用であるが故に、彼女が旅で経験した辛さや嬉しさがストレートに伝わってくる場面もある。
孤独な旅の途中で人と出会った時の安堵感、急流に飲み込まれそうになった時の焦燥感など、読み進めるうちに自分も一緒にユーコン川に浮遊している気持ちになってしまった。
なんて往々にして読者は好き勝手に感想を述べるものだが、彼女がたった一人でユーコン川を1500kmも旅をした事は紛れも無く真実であり、たたえるべき偉業である。
しばらくはユーコンの水面に写る景色が頭から離れそうに無い。
Posted by ブクログ
カナダの牧場で働いていた著者は新田次郎のアラスカ物語をしり
フランク安田のつくった村までユーコン川を下ってたどりつくということを思いつく。
グリズリーがいる大地を銃を持たず ギターをもってカヌーで下っていく。
カヌーも初心者のままいきなり本番である。
運がよかったと言えばそれまでだが、なかなか芯の強い女性である。
また飾らないストレートな性格と推察される。
こういう人だから外国に出ていくのであろう。 このような生き方を許容できる国に日本は早くならないといけないであろう。
地に足をつけて歩くとはどういうことか ということを カヌー紀行であるものの、考えさせられる本。
Posted by ブクログ
開高健ノンフィクション取ってたので、読んでみました。
読みやすいんだけど、特に残るものがあるわけではなく。でも大学の時とかに読んでいたらユーコン行ったんだろうな。笑
Posted by ブクログ
女性である作者が単独、アラスカの厳しい自然をカヌーで旅する。
目指すは、フランク安田こと、安田恭輔が眠るビーバー村。
人との出会い、厳しい自然に向き合う姿がたくましい。
Posted by ブクログ
第2回開高健ノンフィクション賞受賞作。最近この賞の受賞作の中で読みたい本をさらったので最近ノンフィクション割合が高くなってます。
本作は、女性一人カヌーでユーコン川を下り、カナダからアラスカの目的地まで行く紀行(冒険)エッセイ。読みやすいし、出会った人々との交流も背伸びせずに描かれていて好感がもてました。当地のことを知れるという付加価値あるし、読んで十分満足いく作品です。