樋口卓治のレビュー一覧
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題名でどんな話か惹かれる。知った頃には、すでに映像化されていたのを知って、俳優が織田裕二と吉田洋っていうので心温まる感じかと予想がついた。主人公の語りがとても読みやすく、余命がきめられている設定なのだが重たい内容ではないのであっとゆうまに読み進められた。奥さんの素敵な写真が、バイキングで元をとったと喜んでいた笑顔というフレーズがとてもよかった。
病気がわかってから妻に打ち明けるまでの話が長く、奥さんにバレてからはかなり短くまとめたように感じた。本では、後半のバレてからが短いのだか映画ではバレてからのお見合いの部分が、お見合い相手の良さが引き出されていてよかったと感じた。
本を1日で半分読ん -
購入済み
最後まで
最後をどう生きるかはとても難しい。じたばたするか、悲しみにくれてしょんぼりするか。私なら、多分どちらかだろう。けれども、主人公は、思わぬ最後の迎え方を選択した。最初は、そんなことあるかなと思いながら読んでいたが、途中からは、夢中になって読んだ。こんなに終わり方もありかな。
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ネタバレドラマ化、映画化、舞台化もされたこの作品。
CMなどで見ていて、いつか読みたいなあと思っていて、ふと、よし、読もうと思って買って読んでみた。
正直なところ、文章は少し幼さが感じられるが、読みやすいのですらすらと読めてしまった。
ありきたりのストーリーなのかと思いきや、最後は、なるほど、さすが放送作家と思わせる展開だった。
そしてまんまと感動してしまった。
それはそうと、この作品の主人公である三村修治の生き方、仕事観にはとても感銘を受けた。
バラエティを作る放送作家としての仕事観はとても参考にもなった。
仕事はどんな仕事でも社会や誰かへの貢献になっている。
それに大きいも小さいも関係ないのだ -
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余命6か月を宣告された放送作家の修治。放送作家の仕事を、世の中の出来事を好奇心で「楽しい」に変換する仕事と定義している修治は、入院して治療する選択をせず、妻の代わりに妻の再婚相手を、妻に内緒で探すことにする。なぜ。
考えや行動はだいぶ自分勝手で、読んでてイラッとする部分もあるにはあるのだが、前向きでユーモアある修治のキャラもあってか全体的にとてもあたたかい。妻と息子もユーモアあってよかった。
「妻になんて言おう」という葛藤だけで数十ページ使ってるのおもしろい(笑) あと、修治が語る家族のよいところの部分がよかった。「家族いいな」って純粋に感じた。最後はまさかな感じもあったが、涙腺にきた。 -
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高校生の娘と二人で暮らす一郎のもとに、ある日突然親権適性審査(=お父さん検定(一郎命名))。健康ですか? 家事はできますか? 娘の気持ちをわかっていますか? 合格できなければ親権剥奪。これまでヘルパーと外食に頼っていたところ、娘のためにと料理学校に通って料理の腕をあげたり洗濯をしたり。遠慮しがちな娘との会話も、【失敗屋】という仕事を通して少しずつ本気で向き合えるようになったり。失敗屋という仕事の話もひとつひとつ面白くて、失敗屋としての話と、娘に対しての話とという両軸で話が進んでいく。最後の種明かし的なところでは、一郎と同じ気持ちでちょっと意外な気持ちになったりもする。
父親の宿命的な悩みと愛情 -
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男手ひとつで娘を育てているところに、「お父さん検定」なる手紙が届き、親権を剥奪されないように努力するお話
さらに、その父親の仕事は「失敗屋」という、派遣先で失敗することを依頼されるもの
お父さん検定の真相に関しては予想を裏切られた
いや、まぁ近いといえば近いんだけどね
それよりも、娘から聞かされた告白に涙した
も~、僕の琴線に触れる設定すぎぃー
この手の設定に特に弱いのは何だかなぁと思いつつ、毎度泣けるんだよなぁ
娘の清江が留学を思い立ったきっかけは本当に偶然ってことでいいのかな?
なんか、その辺も義母が関係してたんじゃないかと穿ってみてみたり
不満といえば、失敗屋という仕事や、派遣さ -
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リリー・フランキーさんと小林聡美さんのドラマを見て、いたく心を打たれ、文庫本も購入しました。ドラマのカメラが美しかったこともあり、ドラマの方がより印象的ではあります。
私も今絶賛離婚協議中でありますが、野田夫妻のように孫が生まれる段になっての熟年離婚ではなく、うちの一人娘はまだ小学生。離婚について考えると、つくづく離婚は結婚の数倍大変だし、結婚より離婚の方がずっとバリエーションが多く、親しい友人の離婚話を聞いても全然参考にならない。私は年収は低いが、結婚当初からずっと正社員として働き続けていることもあるのか、今日子のように専業主婦である妻から離婚を切り出すということも正直ピンときません。