井出真吾のレビュー一覧

  • 本音の株式投資 人気ストラテジスト直伝

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    ネタバレ

    本書は、中長期投資の個人投資家向けに、客観的なデータ分析を多用して、何が正しい情報であるかを解説している。説得力もあり、参考になる情報も多々ある良書である。特に、後半ではスマートベータの購入を薦めている。
    スマートベータでは「高配当」型が低リスク高リターンで最も優れている。投資期間は10年以上を想定し、できれば他の戦略のスマートベータにもリスク分散した方が良い。
    ROEが高い銘柄ではなく、ROEが改善する銘柄が有望株。PERは14~16倍、PBRは1倍が適正株価の目安。
    プロのレポートを2人以上読んで情報を収集する。
    中間決算時に上方修正した銘柄は期末決算でさらに上方修正する可能性が高く、逆に下方修正した銘柄も同様に2段階に下方修正する可能性が高い。

    ・重要なのは、株価は人気投票で決まるということです。中長期的には経済のファンダメンタルズに収赦しますが、短期的には「多くの投資家がどう思うか」が株価に反映されます。当然、間違った考えも混ざり込みますし、そもそも多くの投資家がどう考えるかヒアリングすることもできません。ですから短期の株価予想は難しいのです。
    ・株価は根幹である企業業績(EPS)と市場心理(PER)の掛け算で決まるのです。それでも、おおよそPERが14~16倍の範囲に収まっているのが株式市場の面白いところです。ただし、これは主に市場が平常状態にあるときの考え方です。
    ・バブルなどではこの値を超えたり、下回ったりします。特に下落局面では「下値のメド」に関心が集まります。そんなときに役立つのが、株価を1株あたり自己資本で割ったPBR (株価純資産倍率)です。なぜなら市場が過度に悲観的なときは、業績よりも資産価値を意識することが多くなるからです。原則PBR1倍が下値のメドですが、リーマンショックのような強烈な危機では0.8倍近くまで売り込まれることもあります。
    ・最近は為替の影響度が下がってきた可能性もありますが、大枠では今後も円安=株高、円高=株安という構図は変わらないと思います。
    ・とは一般投資家が株価を予想するのは簡単ではないため、気にいったプロ2人(以上)のレポートを読むことをお勧めします。プロを選ぶポイントは2つあります。
    ・ーつ目は、考え方や着眼点が納得できることです。マーケットには本当に多くの情報が溢れていて、「どこを重視するか」は人によって違いがあります。ファンダメンタルズ重視か、テクニカル重視か、その両方か。短期的な視点か、中長期的なスタンスかなどです。大事なことは、そのレポートの着眼点や考え方(ロジック)に合点がいくかどうかでしよう。そもそも「どこを見るか」が納得できなければ、レボートの結論にも納得できるはずもありません。
    ・2つ目は強気派と慎重派、それぞれひとりずつのレポートを読むことです。というのも、強気派と慎重派で着眼点は同じことも多いのです。重要なのはどちらの考え方も(理屈は)間違っていないということです。同じポイントをどう見るか、どのポイントを重視するかによって、株価の見通しも違ってくるのです。
    ・PERの適正水準は絶対的なものではなく、あくまで目安なので一時的に上下に飛び出すこともありますが、会社予想PERは14~16倍、市場予想PERは少し低く13~15倍と覚えておくと便利でしょう。
    ・中間決算時点で業績予想を上方修正した企業のうち81%は期末決算でさらに上方修正している。逆に中間決算時点で下方修正した企業のうち6割は期末決算でさらに下方修正している。従って、中間決算で「悪材料出尽くし」などとして購入すると期末決算でさらに株価が下落するので注意が必要。
    ・ROEは利益を自己資本で割って求めるので「株価」という要素をまったく含んでいません。つまり、株価が割高か割安かといった視点が抜けているため、そもそも株式投資の直接的な指標として利用するのはムリがあるのです。また、日本の株式市場ではROEが高い成長株よりもPBRやPERが低いバリュー株(割安株)が好まれる。さらに、ROEの高い企業がそれを維持することは困難であること(ROEの平均回帰性)。
    ・たとえPBRやPERの値が高くても、ROEが大きく改善するのであれぱ。実質的には割安。ということです。実際、外国人投資家は成長が見込める企業であれば、PBRが2倍でも3倍でも気にせずに投資すると聞さます。PBRやPERの表面上の数字で判断してはいけません。
    ・ROEが8%以上に改善すると、それに伴って株価(PBR)も上昇する様子が見られます。反対に8%以下の領域ではROEが低下してもPBRは1倍程度で横ばいとなっており、株価の下方硬直性が見られます。ちょうど8%あたりが屈曲点になっていますが、これが日本企業の平均的な資本コストに相当するROEの水準だと考えられます。たとえROEが改善しても8%を下回る場合は株価は上昇しない。一方ROEが8%を上回ってさらに改善すると株価が上昇する。
    ・直近の業況など一時的な要素も反映していますが、景気循環等の影響を受けやすい業種(医薬品、自動車・輸送機、情報通信・サービス)はROEが高く、業績が安定しやすい低リスク業種(電力・ガス、銀行)はROEも低い傾向にある。

    ・外国人が大量に購入した株を買ってもマイナスになることが多い。外国人が大きく買い越した銘柄は営業利益率やROEが高い優良銘柄が多いが、一方で外国人の平均保有期間が極端に短いためである。
    ・外国人が好むのは基本的にROEなどの経営クオリティが高い優良銘柄ですから、自分が投資した直後に倒産するような心配は少ないと考えられます。外国人が購入した後の株価はプラスもマイナスも混在する玉石混合の状態。一方でプラスになる銘柄の特徴は、ROEの水準よりむしろROEの改善幅が、その後の株価に大きく影響する可能性が示唆されます。つまり「ROEが改善する銘柄」は、外国人が購入した株に関わらず、有望銘柄を探す鉄則です。
    ・2000年からNISAがあったとして、いつ買うと損益が変わるかを分析したところ、何月に購入しても収益率に大差はなかった。NISAと同じように5年程度の保有を13回ほど繰り返せば、いつ買っても同じくらい儲かった(損した)ことになります。ちなみに収益率の平均は28.1%でした。つまり、一日でも早くドルコスト均等法での長期運用を始めることが重要であり、毎月購入し長期保有すれば、年率20%以上の運用成績が実現できたことになる。

    ・銀が保有するETFの時価残高は14兆円と推定きれるので、ETF市場全体の実に7割近くを日銀が保有していることになります。日銀によるETFの大量購入によって個別企業の株価が下支えきれると、株価が経営内容を正しく反映しなくなる恐れがあるからです。株価が歪むという市場への弊害です。
    ・構成比が時価総額に比例したTOPIX型のETFでは、"身の丈に合った"買い方をするので株価が歪む心配は小さいのですが、日経平均型のETFでは"背伸びして"買わなければならない銘柄が出てきてしまい、より株価が歪んでしまう。
    ・私も日銀が近い将来にETFを売るとは思いません。そんなことをしたら株価が急落して大騒ぎになるばかりか、間違いなく日銀総裁辞任論が噴出するでしょ、つ。しかし、売ることはなくても、買入額を減らす可能性はあると考えています。たとえば今は年間6兆円買っているのを、5兆円や4兆円に減らす可能性です。株価が下落しやすいのは、日銀のETF買いで株価が割高になっている銘柄でしよう。これに該当する銘柄はどれも業種の標準的なPER(各業種の中央値)よりPERが高いものです(ファーストリテイリング、ファミリーマート、アドバンテスト、コナミ、トレンドマイクロ)。

    ・スマートベータ(賢い指数)とは、TOPIXなどの既存の株価指数には造的な問題点があり、スマートべータはその間題点を改善するように設計された指数なのです。つまり、既存の株価指数を上回る収益率を、より低い手数料での実現を目指したものである。そのために、構成銘柄と構成比が既存の株価詩指数とは異なり、それが機械的に決まる指数のことである。
    ・構成銘柄としては、TOPIX等は「対象市場の全銘柄(もしくは時価総額上位○%まで)」という具合に、特に銘柄を選定しません。これに対してスマートべータは、「企業規模」「配当の魅力度」「経営クオリティ」など、何らかの戦略に基づいて構成銘柄を絞り込みます。
    ・次に各銘柄の構成比率(ウエイト)については,TOPXやS&Pでは時価総額(=株価x浮動株式数)の大きさに比例します。一方、スマートべータは時価総額をまったく使わずに「売上高」や「リスク」などの指標に応じて構成比を決めるか、時価総額を使う場合でも1銘柄あたりのウェイトに上限を設けています。
    ・スマートべータ自体は指数ですが、スマートべータに連動するように運用するファンドは、TOPIX等に勝つことを目指すアクティブ・ファンドの一種です。ただし、詳細に定められたルールに基づいて構成銘柄と構成比が機械的に決まるので、人間の裁量が働きません。この点が通常のアクティブ・ファンドとの大きな違いです。人間の裁量が入らないため、手数料を低く設定することが可能になります。
    ・既存の株価指数連動型では時価総額で構成比が決まるため、市場で発生する適正株価との乖離した割高な銘柄の割合が多くなり、割安な銘柄の割合が低くなってしまう。
    ・TOPIXは東証1部の全銘柄2000で構成されているが、実際は時価総額上位30銘柄でTOPIX構成比の32%、上位100銘柄で58%を占めています。しかも時価総額上位にはメガバンクや輸出関連など、グローバル景気の影響を受けやすい企業が多く含まれています。これでは約2000銘柄に投資しているといっても、実質的には十分にリスク分散できていることになりません。
    ・米国の67%の機関投資家が「スマートべータはアクティブ運用を代替する可能性がある」と答えています。これらの機関投資家は投資資金の委託先をアクティブ運用からスマートぺータ連動型ファンドに乗り換える可能性がありそうです。
    ・スマートベータには、戦略毎に「バリュー」「高配当」「1/リスク(低ボラティリティ)」「クオリティ」「最小分散(低ボラティリティ)」「等ウェイト」「リスク・ドリブン」「シャープレシオ最大化」「スタビリティ(安定性)」「地域・国」などがある。「バリュー」と「高配当」はほぼすべての指数会社が提供しています。
    ・バリューとは、企業規模に応じて指数構成比を決める方法で、具体的には売上高や自己資本などの財務データを用います。構成比を決める要素に株価(時価総額)を使用しないので、前述したTOPIXなどが抱える構造的な問題(割高銘柄を多く組み入れ、割安銘柄を少ししか組み入れない矛盾)が緩和きれることが期待できます。
    ・高配当は、名前の通り、配当の魅力度が高い銘柄で構成された指数ということです。単に配当利回り(1株あたりの予想配当金÷株価)が高いだけでなく、「過去数年以内に減配した実績がないか」や、「自己資本利益率(ROE)が同業他社に著しく劣っていないか」を考慮するなど、経営内容も含めたトータルでの配当の質が高い銘柄で構成するように工夫されているものもあります。
    ・ほかにも、値動きが大きな銘柄の構成比を低く抑える「1/リスク(リスク分の1)」や、2次計画法を用いてポートフォリオ全体の値動きを極小化する「最小分散」、経営の質が高い銘柄で構成する「クオリティ」などさまざまあります。
    ・スマートベータは機関投資家向けのものが多いが、最近は個人向けにも身近になりつつある。
     ETF:   野村日本高配当70ETF
          iシェアーズMSCI日本株最小分散ETF
          iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF
          上場インデックスファンド日本高配当
          iシェアーズ米国高配当株ETF
     投資信託:野村RAFI日本株投信
          三菱UFJ米国配当成長株ファンド
          新興国中小型株ファンド
    ・過去22年6カ月の分析データによれば、TOPIX(18.06%)に比べて、「バリュー(19.12%)」と「等ウェイト(18.83%)」はリスクが高く、「クオリティ(17.54%)」「リスクウェイト(16.00%)」「高配当(16.00%)」「最小分散(13.82%)」の順にリスクが低い。
    ・リターンでは、全てがTOPIX(0.73%)より高く、「バリュー(5.10%)」「高配当(4.09%)」「リスクウェイト(3.21%)」「最小分散(3.19%)」「クオリティ(2.92%)」「等ウェイト(2.56%)」の順に低くなる。
    ・リターンが2番目に高い高配当指数はリスクの面でも16.00%で2番目に低く、低リスク高リターンの指数であることがわかりました。さらに、高配当指数はキャピタル・リターン(値上がり益)でもバリュー指数に次ぐ2位だったことです。この理由として孝えられるのは、MSCIの高配当指数は組入銘柄を選定する際に収益性(ROE)や財務の健全性など、経営の質も考慮することです。さらに、配当性向(利益のうち配当に充てる割合)が極端に高い銘柄を除外しています。これは、配当性向が極端に高い企業は、大して稼いでいないのに、"背伸びして"配当を出している可能性があるからです。背伸び配当しているような企業は翌年以降に減配する可能性が高いので、指数から除外するのです。つまり、この指数には多くの優良企業が含まれていると考えられます。
    ・バリュー指数では、売上高や自己資本などに応じて構成比を決めるため、リバランスとして利食い売りとナンピン買いを同時に実施しているのです。典型的を逆張り投資といえます。しかも、スマートベータのリバランスは1年に2~4回とあらかじめ決められた日にルールに従って実施されます。このため人間の予測や感情を一切挟まず、機械的に淡々と逆張り投資が実践できるのです。
    ・ただし、一年単位で見れば、TOPIXが最もリターンが高い年もあります。特に、式市場が大きく上昇する局面ではTOPIXが一時的に優位になりやすい。
    ・スマートベータを利用する際の注意点は、「長期投資」と「複数の異なる戦略のスマートベータに分散投資」すること。
    ・TOPIXにもっとも勝率が高いバリュー指数でも投資期間が1年では73%だが、5年だと92%、10年だと99%まで上昇します。投資期間を20年まで伸ばすと、クオリティ指数以外の4つが勝率95%を超えており、ほぼ確実にTOPIXを上回る結果となりました(バリュー指数の勝率は100%)。
    ・一方、TOPIXに対する超過収益率(勝ち幅)は、投資期間4年くらいまでは安定しませんが、5年以上になるとほぼ一定の水準に落ち着きました。
    ・勝率と合わせて考えると、バリュー指数に10年間投資していたら「年率5.2%の超過リターンを99%の確率で獲得できた」ことになります。高配当指数の場合は93以上の確率で同3.2%の超過リターンを得た格好です。
    ・既にインデックス・ファンドを保有している場合は、売却コストや収益税も考慮して乗り換えるか検討する必要がある。一方で、すでに保有しているインデックス・ファンドが少額で売買コストが気にならない程度なら、思い切って乗り換える方法もあります。

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    2017年08月12日
  • 40代から始める 攻めと守りの資産形成 人生GDPの増やし方

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    雑誌で紹介されていた。

    老後資金に向けた資産形成や、年金などの総合的な戦略を金融のプロとして提案する、という内容。

    ・海外にも投資する。
    ・REITと金も適宜組み込む。ミドルリスクミドルリターン
    ・投資信託のKPIをチェック
    ・積立投資だけでなく、一括投資も検討する。ただし、分散投資で。
    ・預貯金から投資への移行は1ヶ月から2週間程度の間隔を空けて、分散投資
    ・貯蓄を取り崩して乗り切って、年金を温存して受給年齢を繰り下げて受給額を増やす方が得。でも受給額を増やすと税金が増えるのは要確認。

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    2023年11月11日
  • 40代から始める 攻めと守りの資産形成 人生GDPの増やし方

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    最近読んだマネー本の中でも、稀に見る良書。
    やや難しい箇所もあるが、投資経験者なら、腹落ちする説明が多い。
    特に、筆者が作成した、日経平均の「身の丈グラフ」からバブル期の株価の異常さと、現状の株価の適正さがよくわかる。

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    2023年02月11日
  • 40代から始める 攻めと守りの資産形成 人生GDPの増やし方

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    2022年53冊目。208ページ、累計14,683ページ。満足度★★★★☆

    本書には、具体的な個別銘柄もお勧めの投資信託も一切出てこない。

    しかし、公的年金など含めたトータルの将来設計に役立つベーシックかつ重要な情報がカバーされており、幅広い層が改めて認識しておくべき内容

    極めて真っ当で真面目な一冊

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    2022年09月06日
  • ROEを超える企業価値創造

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    日本企業は生産性が低いといわれている。低い理由として、売上至上主義が根強く、利益率に対する意識の低さや、株主不在のガバナンス(政策保有株式が多く、株主の意見が反映されにくい)が指摘される。

    また生産性を図るひとつの尺度として、ROE(自己資本利益率)がある。アベノミクス前で日本企業のROEが4%程度だったのが、2014年経済産業省がまとめた報告書(通称「伊藤リポート」)で8%を目指すことが盛り込まれ、その後新型コロナウイルス感染拡大前で8%程度まで上昇した。

    しかしながら、その上昇要因はコストカットと円安が大きく、その企業収益の向上が給料に反映されていない(労働分配率が上がっていない)ことから、国民に実感のない景気拡大とも言われる。本来は、企業価値向上としてのROE向上が本筋であり、日本企業はまだまだその道半ば(成長余地があるともいえる。)

    加えて、日本企業はリーマンショックや東日本大震災などの様々なリスクに備えて現金を貯めこみがちであり、もしその現金で投資するにしても、その投資判断に対しても海外投資家から懸念を持たれている状況であるため、場合によっては日本企業の保有する現金価値が半分にまでディスカウントされることもある。

    これらのことから、本書では、日本企業は「最適資本構成」をそれぞれの企業の特性に応じてもっと考えていく必要があることを強く主張している。
    そしてROEを高める方策として配当に振り向けるにしても、最適資本構成に基づく最適配当政策を株主等に説明し、しっかり対話を続けていく必要があるとしている。

    また、ROEが会社の価値を適正にあらわしているのか、という議論もなされる。例えばESG(環境、社会、企業統治)、研究開発、人的資本などの非財務価値についてはROEには反映されないが、これを両立させる、あるいは、日本企業がESGとROEの価値関連性を示して潜在的な非財務の価値を顕在化させることができれば、日本企業が持っている価値をもっと高められるのではないか。

    これが、本のタイトルである ROEを超える企業価値創造とは何かに結び付く。

    筆者三人が、それぞれ異なる立場から、上記に関して丁寧に議論を重ねているが、特に柳氏のエーザイでのCFOとしての、最適資本構成の考え方に基づく配当政策であったり、ESG投資の「非財務価値」を財務価値として説明する所は非常に説得力があり、このような日本企業がもっと増えたら、海外投資家の日本企業を見る目線は必ず変わってくるのではないか、と感じる。

    今の日本が、海外企業と比べて何が足りないか、そしてどうしたらよいかがクリアに理解できる本です。

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    2022年02月07日
  • ROEを超える企業価値創造

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    またまた広木隆好きなので確認。
    投資本と思ったら経営者向けの本、巡りめぐって投資家のための本でもあるが。読んだ後で自分の所属する会社のことを検証してみたくなった。
    日本企業が過小評価されている理由をデータで丁寧に説明しているが、終章会談にある、要するにプロ経営者が少ないことと、現状で致命的に困っている人が少ない構造が理由。困ってないのに強制されるとどうなるか、手段が目的になる。
    『ESGのためのESGではなくて、企業価値創造の為のESG』とは、確かに結論。
    統計が少し分からないと辛いかもしれない。分かってても分からない(確められない)部分があり、少し不満。

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    2021年05月09日
  • ROEを超える企業価値創造

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    柳CFOが主筆者なようで相当に理論書テイストだった。ROEとESGの検討は面白く読めた。海外も日本も資本市場という「共通ルール」とは言うが、村社会論理の日本ではROEを高めるのに労働分配率を下げてやるのが手っ取り早かっただけなのだなと思われた。橘玲氏の煽り的に言えば企業の奴隷としての労働者でもある。自律した個人と言うならばフィナンシャルリテラシー、有り体に言えば投資家としての存在も持つことを真剣に検討すべきだろう。

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    2019年03月22日
  • 本音の株式投資 人気ストラテジスト直伝

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    株式に精通し、業界に詳しいストラテジストである著者が株式投資における常識と言われている事柄についてデータを駆使して真実を書いた一冊。

    スマートベータや外国人投資家の動向、自社株買い、ROE、日銀のETF買いなど株式市場で最近話題となる事柄についての真実の姿がデータとともに明かされ、著者の豊富な知識と経験に舌を巻くところも多かったです。
    株価の形成される要因や投資の材料の収集方法など専門家としての視点での解説は本当に勉強になりました。
    またトランプ政権や中国の動向など世界経済の見通しについて触れられている箇所もあり、今後を見通すうえで参考になりました。

    株式投資において話題となっている事象に乗っかるのではなく、真実がどこにあるのかを考え、長期的に投資することの大切さを本書で学ぶことができました。

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    2017年10月25日
  • 40代から始める 攻めと守りの資産形成 人生GDPの増やし方

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    ストラジテストとして金融に精通した著者が40代からの資産形成について自身の知見に基づいて解説した一冊。

    人生の総収入である人生GDPをふやすことの重要性や殖やすための投資術などを金融に詳しい著者の視点で学ぶことができて勉強になりました。
    投資信託や株式の投資法やリバランスの考え方、ポートフォリオの組み方など攻めと守りを上手く使い分けて人生を豊かに過ごすための投資を本書で学ぶことができました。

    また積立投資と一括投資についての誤解や長期投資と分散投資の効果の真実、老後を安心して暮らすための年金の受給法など金融に精通する著者でしか知り得ないこともたくさん知ることができました。
    そんな本書の中でも投資信託は精神的コストを加味することや株式の場合はROEが改善する会社へ投資することや物価上昇に対応するための資産運用などは他の書籍にない知識で勉強になりました。

    本書で学んだ知識を活かして人生GDPを増やし不安のない老後を迎えたいと感じた一冊でした。

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    2024年11月18日
  • 40代から始める 攻めと守りの資産形成 人生GDPの増やし方

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    世の中で囁かれているお金に関する噂を訂正し、正しく「攻め」と「守り」の資産形成を教えてくれる本でした。

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    2023年03月23日
  • 40代から始める 攻めと守りの資産形成 人生GDPの増やし方

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    ポートフォリオの最適化が一番役に立った。株価は基本的には上がる、投資は長期で、許容できるリスクから考える、など大原則のようなものがわかっただけでも収穫。

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    2022年06月09日
  • 本音の株式投資 人気ストラテジスト直伝

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    短期、長期は予測しにくい。中期(半年~1年程度)なら予想しやすい。

    PERは14~16倍が適正ゾーン。2~4月は来期を見据えたPERを計算する。
    下落局面ではPERよりPBR。下値のめどはPBR1倍。

    中間決算で上方修正した場合、8割は期末もさらに上振れ。

    ROEは平均回帰性がある。高い企業がいつまでも高いわけではない。8%が標準。

    外国人が買うと日経平均は上がる。外国人が買ったことがわかってから買っても儲からない。むしろ売り。
    年度初めの5~6月にわかってからでは遅い。

    レバレッジ型ETFは、15時から15分間の先物取引で調整する。

    日銀ETFのコバンザメが株価を上げる。

    スマートベータ=新しいアクティブ投信だが裁量が入らない。TOPIXより高リターン。
    リバランスで利食い売りと難平買いを同時に実施している。典型的な逆張り投資。裁量が入らないので勝つ理由になる。

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    2019年06月11日
  • 本音の株式投資 人気ストラテジスト直伝

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    ネタバレ

    EPS(1株益)を14〜16倍(適正PER)したものが適正株価

    海外の景気がいい時、日本の自動車や電気機器が売れやすい
    米国景気が上昇しているときは、ドルが買われやすく円安になりやすい

    日経平均とドル円レートは連動している

    円安=株高、 円高=株安

    株価下落局面ではPERではなくPBRを見よう(下値のめどは1倍。そのへんで下げは止まるかも)

    市場予測PERは13〜15倍が適正

    中間決算で上方修正する企業は期末にも自信がある(8割が期末にも上方修正)
    逆に下方修正する企業は期末でも下方修正する可能性

    ROEが高いから良いとは限らん(予想ROEとリターンの因果関係はなし)
    (自社株買いするとROEが上がる)
    ・ROEの高さが株価にすでに織り込まれている(ROEを算出するのに株価関係なし)
    ・日本ではPERとかのほうが人気
    ・ROEの高い企業がそれを維持するのは難しい
    →ROEが8%に上昇すると株価が上がる傾向(業種によって平均ROEが違うので一概に言えないが・・)

    雑誌に外国人が買った銘柄とか載っているが、そこから買っても損する可能性大
    →PERが高くても、ROEが改善しそうな株を買う

    一般的に自社株買いを発表した会社の株価は上がる
    (計算上の1株利益が上がるから)

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    2019年04月04日