饗庭淵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「怪異」をAIで問題とされているフレーム問題(現実世界で起きる無数の出来事のうち当面の問題と関係ある事柄のみ抽出(=フレームの設定)し、それ以外の事柄は無視して思考しなければならないことで、たとえば人間はハウスダウトの動きをいちいち目で追ったりしないし、物を移動する時に壁の色が変わってしまう可能性などは無視し効率よく認知処理を行っている)にからめ、怪異そのものは物理的に存在しているが人間の認知フレームの外にあるから人間は実態を把握できないと定義づけしているという設定が勝利。オカルトとSFという異ジャンルの組み合わせがただの目を引こうとするだけのアイデアではなく、AIだからこそ人間が認知できない
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Posted by ブクログ
設定勝ち。怪異というゲームイベントの裏側をデベロッパーツールで覗こうとするようで、ゲームデザイナーらしい怪談へのアプローチだと思う。これまで「そういうものだから」と納得するほかなかった怪談の裏側にはじめて頭を突っ込めたような快感がある。
アリサの先進性、得られた記録の重大さに対する世間の反応があまりにアンバランスで、それに伴って研究所の成り立ちに色々と疑問が生じること、いかにもラノベ/アニメっぽいキャラづけ・口調づけ、会話主体で話を進行させる作品としての軽さは個人的に好きじゃない。
良くも悪くも設定の面白さ一本で押し通した感がある。異世界アニメみたいなギルティープレジャー。 -
Posted by ブクログ
「対怪異アンドロイド」という胸熱ワードに惹かれて購入。(「最先端科学をもってオカルトに挑む」というのがロマンの塊で大好物なんですよ。)
近城大学の白川教授率いる研究室は、「対怪異アンドロイド開発研究室」を名乗り、高性能アンドロイド<アリサ>を"いわくつき"の場所等に派遣して、「怪異」の調査を行っていた―――。
「怪異に対する恐怖心はないし、呪いも受け付けないよ。だってアンドロイド(機械)だもの―――」ということで、ジョークも言えちゃうクールな高性能AI搭載アンドロイドのアリサちゃんが、様々な怪異に接触、調査するお話を期待していたのだが・・・いや、実際それが中心と言えると