クリス・アンダーセンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
データの解析・分析によって、サッカーの常識というか通説を切り崩してみよう、という話。
とりあえず、テレビ解説でのボールポゼッション率の高さ=優勢に試合を進めている、ということが間違いということぐらいは、この本読めばわかるはず。読まなくても、単純に観戦歴が増えて効けば感覚としてわかるのですが。
おもしろいのは、その観戦歴で培ってきた感覚・経験を覆すためのデータが、提示されていることです。
時代の趨勢的に、データ化が進むのは間違いないとは思うし、それによって新たな戦術やジャイアントキリングが増えてくるのは、楽しみなこと。
ただ、それ以上に楽しみなのは、データを覆すような選手の登場です。99%解析できたデータが支配する中で、1%の不確定な部分でキラメキを放つ選手。
それがファンタジスタと呼ばれる選手なんでしょうね。
久しく出てきてないもの。スペシャリストはいても。 -
Posted by ブクログ
ネタバレデータはサッカーを変えるのか。この疑問に対する答えを本書を読みながら自分も考えた。最近はカメラなどの技術が発達し、集められるデータの量は飛躍的に増えている。しかし、そのデータを有効活用できているとは言いがたい。本書はデータ活用の一例を示している。主にイングランド、プレミアリーグの試合データの分析から導き出された答えは意外なものが多い。コーナーキックからの得点率はわずか2.2%程度。2点目のゴールが最も勝点の観点から価値があるなど、統計学の視点から見るとサッカーの知られざる一面が見えてくる。
一方で同意できない部分もあった。サッカーは偶然性が高いスポーツである。他の競技と比べると本命が勝利する可能性が低いことからも確からしい。しかし本書はサッカーの半分が偶然に寄っているとしており、それには疑問を抱く。不運なゴールはまま起こりうるものだが、それは単に不運だったというだけだろうか。結果的に14本に一本しかゴールにならないとしても、それはコインを投げるのとは異なる性質の行為だ。大半のゴールにはその原因がある。DFに当たって入ったシュートも、その状況に至るまでに様々な駆け引きがありどこかに改善する余地があるはずだ。
本書は読者に俯瞰的にサッカーを見る視点を提供してくれる。4大リーグでは約1000ゴールが生まれている、これは毎年ほぼ同じである。こういった見えない枠組みが存在していることを知っておくことは有用だ。ただし、それらのデータは試合の今、この瞬間に何をすべきかということは教えてくれない。ゴールを奪うのも、阻止するのも生身の選手である。データがサッカーを変える時がきても、その本質だけは不変であってほしい。