月東湊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ジャケ買い。
大好きな神田先生の絵だったので買いました。
もう、なんですかね?
日向の雰囲気が文章と絵とばっちりです。
総さんもちょっと荒んだ表情とか日向を愛してる顔とかぴったりでした!
中学生の時にイジメで万引きをさせられそうになった日向を助けてくれたのが総さん。
そこで自分が変われる強さと優しさを貰って頑張れるようになった日向がずっと追いかけていた憧れの大切な人。
総さんの実家の着物工房が危機と知った日向はいてもたってもいられず押しかけてあれよと花嫁にw
総が荒んでしまっていて、意地悪なことを言われたりちょっとひどいことをされているのに、ただただ自分を変えてくれた総を信じて大切に思ってそのためなら何でもするという日向。
健気さが周りの頑なな心を溶かしていく。
途中で出てきた女が本当むかつくし、やっぱりBLにああいう女子は出てこないでほしいと思ったりするけど。。。
庭師が少しずつ日向を受け入れ最後には頼りにしている感じがすごく温かくて。
複雑だった親子関係の総達もちゃんと収まって良かった。
いいお話でした。
日向の親友君もすごくいい子でホントあの女さえいなければ!!!!!
☆4.4 -
Posted by ブクログ
サイト公開、同人誌を経て文庫化となった作品。短編が追加されてページ数がかなりあり、とても読み応えのあるお仕事ものに仕上がっていました。
リアルリーマンものでしたね。今回はファンタジー成分なし。そして、登場する二人の関係性もとてもシビアでした。
…もうちょっと甘いかな~と思っていたら、ゲイとして社会で生きていくことの難しさ、辛さがちくちく刺さってくるようなストーリーで。
聞き慣れないお仕事内容でしたが、詳しくわかり易く描かれてあって興味深く読むことができました。
営業職の日高は、エンジニアの長月と海外出張で共同生活するはめになり、それまで大の苦手だった彼にどんどん心惹かれていきます。
年の差愛ですね。10歳違いの二人。日高は怖いもの知らずで仕事でも恋でも猪突猛進!頑張り屋で健気です。
なので、これまでにいっぱい辛酸を舐めつくしてきて、しがらみもいっぱいの大人である長月にとっては、日高の気持ちは新鮮で可愛く思える反面、怖気づいてしまうこともいろいろ…
この話は日高の一人称で描かれているので、長月の心境が見え辛いのが難点。
あんた海外出張では酔った勢いであれこれしておきながら、日本に帰ったらあれはどうよ??と思わず憤ってしまいそうになる長月なんですが、さりげなく甲斐が弁護していて、そう言えばタイトルにちゃんとあったよね~と遅ればせながら気付きました。
年上だから引っ張っていってくれる、という思い込みは日高にもあったみたいだけど、じつは長月はかなりのヘタレ!
それに気付いた瞬間、もう日高でもないくせに長月のことがめちゃめちゃ愛おしくなってしまって、ぎゅっとしたくなりました…
日高は真正面から攻めていく受だと思いました。長月はカッコつけてるけどダメダメな攻ww
でも、仕事は有能でデキるし愛する人にはとことん甘くてやさしくて、実はイイ人。
まあ、愛のキューピッド甲斐の助言が無ければ破局してたかもですが。後日談とおまけショートは甘くて愛があってとてもよかったです。次回、気になっている甲斐の話が楽しみ! -
Posted by ブクログ
ガチ兄弟もの。新書の2段組で、それだけの読みごたえがありました。また遊郭ものに手を出してしまいました。しかし、これはあくまでも作家買い。
月東センセは、思わず引きこまれてしまう話作りに長けた作家さんで、注目しています。
ただ、センセが甘く切ないものを好まれるせいなのか、作品はアラブと女装ネタが目立ちます。なので、お手軽で安い内容じゃないかと私自身もずっと誤解していたフシがあったのは否めません。
確かに甘さもあるけど、それだけではなく話に深みがあって、読み終わった後にもしっかりと印象に残るものがあるのが高ポイント。
架空時代もので、レトロな時代背景です。
両親を亡くし、離れ離れになってしまった朝陽と昴。それぞれに過酷で数奇な運命をたどった二人は、男娼となった朝陽が働く娼館で再会を果たすことに。
互いに幸せであると信じていたのに、兄の朝陽は女装で身を売る遊女、弟の昴は危険な用心棒を生業としていて。
朝陽は芯が強く、悲運に流されているようでいて、実は自ら果敢に立ち向かっていくような性格。傷ついたり絶望しながらも、いつも顔を上げて前を見ているところが清々しく、また色気を感じさせます。
昴も再会した頃はまだ子供っぽさを残していたのですが、朝陽のことを弟としてではなく、一人の男として欲望込みで愛し始めるようになってからの成長が、とてもまぶしいのです。
兄のためにももっとしっかりしなくては、という自覚がはっきり伝わってくるんですよね。ちょっと生意気でぐっときました。
朝陽は遊女なので、いろいろな男たちとの交渉は豊富なんですが、商売と割り切ってるタイプなんです。ドライすぎるかなとも思いましたが、描き方が上手くて、かえって潔くて新鮮でした。
また読み返すと思う、かなり気に入った兄弟もの。
雨澄ノカセンセの描く朝陽と昴が、すごくすてきでよかったです。 -
Posted by ブクログ
「押しかけ花嫁の新婚日記」がとてもよかったので、♂花嫁&生贄&蛇攻めというヘビーなお題のこちらにもトライ。
初っ端から受が酷い目にあわされます。でも花丸BLACKだから、これくらいの非道は許容範囲と思えます。
それより、最近似たような話を立て続けに読んでいる気がします。こういう人外の神様もどきの嫁になる話が流行っているんでしょうか…?ひとつの大きなジャンルを形成しつつありますね。
ちょっと食傷気味だな~と思いつつ読み始めました。
そんな似たような話ばかりの中、この作品はただの異形との恋物語に終わっていないところが特徴的でした。
18歳で孤児の彰は騙されて竜神の生贄に捧げられ、陵辱の限りを尽くされてしまいます。最初はどうして自分がこんな目に遭わされるのか理解に苦しむ彰なのですが、徐々に竜神が残忍で冷え切った心になった原因に気付いていきます。
虐げられてなお、周りへの愛と感謝を忘れない彰に、竜神の凍てついた心が動かされていく過程が、とても細やかに描かれていて引き込まれました。あれだけ酷いことしていた竜神がいきなり別人というのにちょっと安易さを感じなくもなかったけど、それ以上に彰の前向きなひたむきさが好感持てたので帳消しになってしまいました。
そして、そこから始まる二人の恋物語です。
辛いことばかりだった分、甘さが引き立っていました。
この話の良さは、その先があるところです。
すごく話作り、構成が上手い作家さんです。二人は異次元で幸せになりました、めでたしめでたし。と終わらせないところがいい。
違う世界で生きている二人が愛し合うことの難しさ、矛盾を納得できるカタチに仕上げています。
そこをきちんと描いているから、甘すぎるとも思えた二人の蜜月が、ものすごく意味を持って生きてくるんですよね。
彰もただ雰囲気に流されて竜神を好きになってしまったのではないことを、10年という月日が証明していて、その本気に感動しました。
そしてまた、竜神も孤独を癒すためだけに彰を好きになったのではなく、本当に心から愛しているんだなと受け取ることができます。
二人それぞれの心の強さ、愛情の深さにうるっとさせられました。
余談ですが、「緑青」は日本画で使われている、美しい淡緑色の岩絵の具です。
現在は人工の顔料が多いけど、本物は孔雀石(マラカイト)を砕いた粉末できらめいて綺麗です。