佐々木中のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
力をもらおうと思って読んでみた。あまりニーチェ哲学「神は死んだ」「ニヒリズム」「永劫回帰」を意識しすぎて読むのもつまらないと思い直し、ツァラトゥストラという変人(いや超人か)が山の中から出てきた物語としてそのまま読んだ。まあ読み応えはある。ツァラトゥストラが市場に演説しに行って綱渡り舞踏家の亡骸と帰ってくるあたりの序盤は動きがあって良いのに、中盤以降はひたすら語ってばかりなのが物足りない。もっと彼の主張を実践する具体的な行動やストーリー展開を組み込めばよかったのでは。物語をおもしろくするためにも、哲学の理解を深めるためにも。
翻訳が良いからか言葉に力があって読んでいて楽しい。注釈が一切無いのは構わないが、翻訳者の佐々木中という人の巻末解説があればより良かった。
気に入ったフレーズは、
「この巨大な龍の名は『汝なすべし』だ。だが獅子となった精神は『われ欲す』と言う。」 p40
「すべて偉大なものは市場と名声から去って行く。昔から、新たな価値を創造する者たちは市場と名声から離れて住んでいた。わが友よ。逃れよ、君の孤独のなかへ。」 p88