徐航明のレビュー一覧
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考えてみると、ただ「中華料理」と言っても高級な
本格中華料理店もあれば、いわゆる町中華もあって、
ほとんど日本食のような扱いを受けているものも
あり千差万別です。
後者は日本人がアレンジした間違いなく日本食です
が、この本ではそんな日本のアレンジ力を、「もの
つくり」国としての復活のヒントがある、と主張
しています。
「0(ゼロ)」から「1」を作ることは得意では
ない日本人ですが、「1」から「100」を生み出す
能力は世界一である、と。
日本で食す中華料理がその典型であると言います。
そこには当然ラーメンも含まれる訳ですね。
今後も日本的中華料理は進化を続けていくだろう
という予言も含 -
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中国出身で日本の大学・企業経験を持つ著者の視点での、中国企業の活躍振りとその理由を考察した書です。なによりも、著者が中国出身というだけに、経営学や技術論だけでなく、中国人の気質・価値観にもスポットを当てて考察しているのが、非常に参考になりました。ちょうど、中国や中国人の文化・価値観を把握したいと思っていたので、自分にとっては大変タイムリーでした。
欧米人がイノベーター、日本人が職人、中国人が商人という考察は、まさにその通りだなと認識した次第です。本書でもご指摘の通り、日本人技術者は、どうも顧客と向き合っていないなと感じております。「最高の技術よりも、顧客にとって最適な技術を」という著者の主張を -
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いわゆる本場の中国料理から見た日本の中華料理はどのように位置付けされるのか。日本在住の中国人が書く比較文化論とも言える、「食」のお話し。
日本の中華料理は中国の中国料理が進んだ進化のひとつだと捉える。なるほど、と思った。日本では何かと「本場の」という語り口に権威を持たせるところがあるが、本書はそうではないのだと、中華料理はこれがひとつの形なのだと。
その代表が焼き餃子であり、その美味しさは中国人をも魅了するという。
北京、上海、廣東など各地の中国料理を愛するひとりとして、日本の焼き餃子の美味しさをあらためてかみしめ、これからも中国料理を人生の愉しみにしていきたい。 -
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中国料理と中華料理は違う。
日本をはじめいろんな国で発展変化して、それが逆輸入されたり変わっていく。
別にその通りだと思うし、まさにラーメンだったり焼き餃子だったり麻婆豆腐だったりするが、いつの間にか、本場の中国料理の味が分からないという主張が入ったり、中華料理はC国の物だみたいになったり、日本の発展が滞ってるのはまあそうなんだろうが、C国の発展が、普段の努力の結果みたいに言ってるけども、持ってないものは騙してでも奪ってでも脅してでも手に入れてきた結果だよね。
なんだかんだあっさりした日本料理に対して、中国料理は味が複雑で何だかんだって、いろんなもんが透けててげっそりするところはあって、やだ。 -
Posted by ブクログ
「リバース・イノベーション2.0」という大層なものではなく、勃興する中国の工業製品の紹介という方が適切。
一応、リバース・イノベーション2.0の特徴として、
・最先端ではなく”最適な”技術
・社会ネットワークによる大衆のイノベーション
・独自ではなく、グローバルリソースからの価値創造
・技術と社会の両輪のイノベーション
とあるが、”2.0”とまで言ってしまうのは違和感がある。リバース・イノベーションを前面に出したいのであれば、『リバース・イノベーション大国中国』といった方が内容に合致する。最適な技術が必要、なんていうのはどこのどんな場合でも当てはまるし中国特有でも、現代特有のものでもないし。