平川新のレビュー一覧

  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    戦国日本というどちらかというと内部での闘争に明け暮れた時代という描かれ方をする時代に対して一石を投じるような本だった。5だと盛りすぎなので4.5くらいかなと。
    特に、秀吉の朝鮮出兵の意図を再解釈したところが特に面白かった(だからといって他国へんの侵略を容認するわけではないというのが筆者の主張でもある)。
    また、外交関係を洗うことで家康と政宗の関係性を炙り出したところも興味深い点だった。

    歴史を見る目が変えてくれる良書だと思います。

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    2024年03月11日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    一般的な歴史教科書でも書かれ、しかし詳しくは説明されない豊臣秀吉・徳川家康の外交政策の目的やブレ、それが世界史的観点では腑に落ちる説明ができると分かった一冊でした。社会科の話の題材に使わせてもらいます。

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    2023年10月30日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    戦国期、ポルトガルとスペインは世界を征服しようとしていた。
    キリスト教伝来はその流れの中での出来事であったが、日本は強かったから征服されなかったというのが本書の主張。
    そこには秀吉や家康の巧みな外交戦術があった。
    歴史の教科書にはさらりとしか書かれない朝鮮出兵やバテレン追放例、禁教令、さらには伊達政宗による支倉常長の欧州派遣を全く別の角度からとらえ直すことができる本。

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    2023年06月13日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    勉強する時は、日本史世界史一緒に同じ時系列て学んだ方が、何故それを行ったか論理的に覚えられる。

    戦国時代。日本国内だけで内戦してるばかりじゃ、そりゃないよなぁ。

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    2021年10月29日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    目からウロコの本。内向きな「日本史」ではなく、巨視的な観点から日本の位置づけを論じている。

    1494年のスペインとポルトガルによるトルデシリャス条約による「世界領土分割」体制の影響を当時の日本も影響を受け、ポルトガル・スペインから宣教師が来航。これらに対抗し、軍事力を誇示するために秀吉は朝鮮出兵を行なったとある。戦国時代に国内に軍事力を蓄え、秀吉・家康と国家の形を造り上げるなか、世界から「帝国」として認知されるに至り、これが日本の植民地化を防いだと分析。

    それにしても、かつてからこれほど海外とのやり取りが多かったということや日本人奴隷があちらこちらにいたという事実には驚き。丹念に調べ上げた

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    2021年07月12日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    いやあ面白かった!

    大航海時代の西欧が日本も侵略しようという明確な意図があり、それに秀吉や家康がどう対応したか。

    戦国から江戸初期に、まるで幕末かのようなグローバルな躍動的面白さ感じた!

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    2021年06月06日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    戦国時代(世界史としては大航海時代)、ポルトガルやスペインがヨーロッパで覇権を握る中、アジアにもそれらの国が迫ってくる。ザビエルをはじめとするカトリック宣教師が来日したのは、偶然なのか、はたまた必然なのか。なぜスペインは日本に手を出そうとしたのか、日本を侵略してどうしようとしていたのだろうか。当時の世界情勢と共に、日本という国の特徴を改めて学ぶことができた。
    日本が侵略されなかった大きな要因は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の存在が大きいだろう。信長はキリスト教の布教には寛容であったが、自分で神を名乗っている。宣教師からすれば、自ら信じているイエスキリストではなく、日本には織田信長という神が存在

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    2021年02月23日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    めっちゃ面白い。秀吉は、朝鮮を攻める10万の大軍を動員した時、マニラのスペイン総督府を恫喝した。総督は、もしかしたら、朝鮮は陽動作戦で、マニラに攻め込んで来るのではと恐れていた。
     ポルトガルとスペインが勝手に世界を二分して、東西に進んで侵略を続けると、地球は丸く、出会った地の果てが日本だった。両大国は、伝説の黄金の国を征服したかったが、そこに住む民族は、好奇心旺盛で、鉄砲を手に入れると、またたくまに自分たちで量産し、もはや手に負えない強力な軍事力を持つ国となり、さらに新興国のイギリス、オランダが台頭し、日本を征服することはできなかった。
     この時代の世界とのかけ引きが面白い。

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    2021年02月05日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    目からウロコ。
    こんな視点で日本史(世界史)を見たことがなかった。
    日本史と世界史を分ける弊害というか、
    その横断的な視点が必要なんだなと思った。
    秀吉の朝鮮出兵は、
    たんにモウロクしたじいさんの思い付き、
    と思ってたけど、
    秀吉の頭の中では
    緻密な世界戦略があったのかもしれない。
    失敗と言われる慶長遣欧使節にも、
    新たな意味が与えられた気がする。
    オススメ。

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    2020年11月03日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    「鎖国」と教えられたのとは全然違う実態。
    徳川家康、伊達政宗を中心に、西欧諸国との関係をどのように構築し、主導権を保ったか。目を見開かされた。

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    2020年08月14日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    授業準備の一環で読みました。どこまでこの内容を反映させることができるか、まだわかりません。
    研究授業に結びつけることができたらいいなぁと思います。
    近世初頭の日本の外交政策を、東アジア史を超えた世界史の中で捉えるのは、とても興味深いです。

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    2020年05月11日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    圧倒的5つ星。
    これまで謎だった
    ・日本はなぜ西欧の植民地にならなかったのか
    ・なぜ秀吉は無謀な朝鮮出兵を強行したのか
    への疑問が氷解した。政宗と家康・秀忠とのやりとりも臨場感を持って伝わってくる。これまで読んだ新書の中でもベストの一つ。
    同時に、もし当時の日本が武士の世でなかったら、もし承久の乱で幕府側が敗れていたら、など考えを巡らさざるをえない。時代を遡って歴史書を読み進めてみたくなった。

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    2019年02月16日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    世界史の中に戦国末期の日本を位置づけると、秀吉の朝鮮出兵が何だったのか、それがその後の世界の歴史をどう変えたのかといったことがわかる。
    ポルトガルやスペインも日本の植民地化を考えていたが、その考えを改めさせたのが秀吉の朝鮮出兵だったと。自分的にこの時期はインドやフィリピンのヨーロッパ人たちに意識を向けてこなかったけど、彼らが日本を侮っていたのが後から恐怖に変わったりだとかって事実は面白い。
    また、政宗の慶長遣欧使節の背景に何があったのか、それが単なる謀叛の試みではなかったことを分析していてこれも面白い。

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    2018年12月24日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    ネタバレ

    秀吉も家康も、日本国内の「天下」だけを見ていたわけでは無く、欧州列強とのゲームをプレイしていた。
    家康の対外貿易方針/キリスト教対策の変遷
    家康・秀忠と政宗との間の熾烈な駆け引き、情報戦
    国内問題であり、対外問題でもあり。

    世界を分割線としていたポルトガルとスペイン
    そのスペインから独立し、アジアの海で一番荒事をしていたオランダ
    彼等を追い抜かんとしていたイギリス

    そんな欧州列強は、朝鮮出兵における日本の対外戦争能力を注視していた。
    武力征服を断念したのみならず、布教の禁止も、貿易の制限も彼等が受け入れたのは、受け入れざるを得ないと判断させるだけの軍事力の裏付けを日本側が持っていたから。

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    2018年11月04日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    中国を中心にした東アジアの枠組みではなく、スペイン・ポルトガルの世界支配の枠組みの中で、信長・秀吉・家康・政宗の対外政策を見ていくとどうなるか、という内容。

    特に秀吉の朝鮮出兵や明の征服は、東アジア支配をもくろむポルトガル・スペインへの反抗だという評価が一番印象的。
    秀吉の「天竺を切り取る」というプランも、そこにポルトガルの貿易拠点ゴアがあることを踏まえるとインド洋交易ルートの掌握を狙っていたのでは、という妄想もふくらんでくる。

    可能性や推測で語っているところも多いし、そこまで言っていいの?と思うところもあるけど、とりあえず筋は通っている。日本史を考えるうえで視野を広げてくれる一冊だった。

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    2018年06月28日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    東アジアに進出したヨーロッパ列強との外交関係を軸として、戦国から近世へと移る時代を捉え直そうとする内容。各国との虚々実々の駆け引き、列強への対抗という視座からの朝鮮出兵の評価、慶長遣欧使節の意義といった点が興味深かった。

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    2023年10月16日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    秀吉の朝鮮出兵や、秀吉や家康によるキリスト教の禁止政策が、スペインやポルトガルの対外政策の影響を大いに受けていたことを述べた本。また朝鮮出兵が、ひいては、日本の植民地化を防いだと述べている。こうした見方は新鮮である。

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    2022年06月23日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    ネタバレ

    戦国〜江戸初期の外交がわかる1冊
    歴史好きの私でみ初めて知る事が多い
    中でも1番驚愕なのは海外でに日本人奴隷が
    戦国時代に居たという事実だ。
    そこから秀吉のバテレン追放令も
    納得のいく政策だと感じた。

    また、最大のオチとして
    何故植民地にならずに済んだか
    この理由も大変面白いし納得がいく

    歴史ファン(特に戦国を好き)
    は読んで欲しい。

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    2021年11月15日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    2022年に始まる高校教科「歴史総合」、日本史と世界史を統一的に扱う科目とのことだが、正にこの本で行われている営みであり、両者を統合することで見えてくる視点があることを実感できた。
    秀吉の朝鮮出兵や家康の鎖国など、日本のことだからだろうか。あまりにもあっさり片付けられてしまう。しかし、「日本が朝鮮に出兵した理由、それを受けて特に欧州各国はどう反応したか」「なぜ日本は植民地にならず鎖国を強行できたのか」という問いは、日本の部分を他の非ヨーロッパ国に変えた時に当然出てくる疑問のはずだ。まさに灯台下暗しの灯台下を照らしてくれたような一冊だった。

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    2021年05月28日
  • 戦国日本と大航海時代 秀吉・家康・政宗の外交戦略

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    戦国時代って、ちょうど大航海時代の後半なんですよね。相手は基本的に通商利権のあるところを植民地化して回ってるヨーロッパ。日本を植民地にせずに済ますつもりは毛頭ないわけで、植民地化を阻止するには軍事力を見せつけるしかない。
    そう考えると、戦国時代が終わって国内統一が進むころにヨーロッパがやってきたのは、日本的にはベストタイミングだったのですね。
    後半の伊達政宗の通商は、やはりここでも政宗は生まれてくるのが10年遅かったのかと。

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    2021年03月24日