エレナー・アップデールのレビュー一覧

  • 最後の1分

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     数あるクリスマス小説の中で、これほど悲惨なものはない。クリスマスを控えたある街で大きな爆発事故が起き、64人が死傷する。その1分前の出来事が事細かに伝えられるのだが、目の前の日常を精一杯生きる様子がポップな感じすらして、自らに不謹慎さを覚える。そして、爆発事故。登場人物たちの灯火が一瞬で失われ、物語とは分かっているのに、言葉にできない喪失感に苛まれた。

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    2024年12月24日
  • 怪盗紳士モンモランシー2 ロンドン連続爆破事件

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    前作で華麗にスパイへと転身したモンモランシーが、トルコでまさかの薬物中毒となっていた!頼みの綱のロバート医師は手術の大失敗で失意のドン底。セルヴィン卿は2人を連れてスコットランドで療養させるが、そこでは謎の幼児の死亡事件が起こり、ロンドンでは駅の爆破事件が勃発するという最悪のタイミング。しかし、ヘタレな所はあってもモンモランシーはやる時はやる男だった!2つの事件の真相は予想外に奥深く、個性豊かなモンモランシー達3人、その他脇役陣の魅力が増した2作目だった。ここで翻訳が止まっているのが非常に惜しまれる。

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    2021年11月09日
  • 怪盗紳士モンモランシー

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    19世紀イギリス。逃亡中の失敗で、全身に瀕死の重傷を負ったモンモランシー。外科医の実験台となる事で奇跡的に回復し無事、刑期を務めた後、出所となった。「お金持ちになる!」の野望を胸に、獄中で練り上げた計画を実行に移す。紳士と泥棒の二重生活が始まった。無数に走る下水道を駆使して鮮やかに宝石店を襲う様や、全くの別世界だった紳士としての嗜みを習得していく様子がとても面白い。様々なピンチも訪れるが、恵まれた運や知恵を絞って躱していく。ヨーロッパを巻き込む陰謀に関わるなど意外な展開を見せたラスト、続きが気になる!

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    2021年10月30日
  • 最後の1分

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     同時多発爆発事故(事件か事故かは不明)が起きることになる、クリスマスを目前に控えた、昔ながらの個人経営の商店が立ち並ぶ、近くに飛行場のある小さな街の、その爆発から1分前からの出来事を、1秒を1章単位でカウント・ダウンして描いていく、といった異色の作品。
     事故の中間報告を掲載したホームページのアドレスまで載っているが、そのホームページの記載内容も含めて、全てはフィクションである。
     街の人々の生活と同時に飛行機の中での不審者についても平行して語られる。
     この不審者のエピソードものちに重要になってくるのだが、ネタバレになるので割愛。
     ただ、ネタバレ、とはいっても、読者は既にここに描か

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    2018年01月04日
  • 怪盗紳士モンモランシー

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    あらすじをよく読まないで始めたため、怪盗でも紳士でもないモンモランシーにがっかり…これが最初の印象。
    喋らないし、泥棒して逃げる途中で大怪我して刑務所に入り、汚い刑務所やひどい刑務官の描写で、これは期待はずれ…とも思った。
    ところが!読み進めるとモンモランシーがとある計画を思いつく。そこから転機になり、刑務所を出所して犯罪に手を染めつつどんどん洗練され立身出世していく☆これはおもしろい!
    脇のキャラも、勧善懲悪ストーリーも、冒険譚もいい☆最後の終わり方もステキ☆これはオススメします!

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    2022年04月17日
  • 最後の1分

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    ネタバレ

    ある商店街での爆発事件の1分前から1秒ずつ周囲にいる人々のエピソードが語られる。

    1秒でそんなに盛り込めないだろ!というつっこみはさておき、みんなが知りたいタイショーの漫談まとめ↓
    ----------------------------
    55(秒前):大将に、とっておきの漫談があるんだよ。
    54:この話はきっと気に入る。
    53:大将の仕事に関係があるんだ。
    52:聞いたことがあるかな。
    51:それってのがさ
    50:ジャックとピートっていう
    49:昔の友だちどうしが
    48:そこで出くわした。
    47:これがまったくの偶然だった。
    46:で、ジャックは
    45:昔の友に会えて
    44:そりゃもうワク

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    2017年05月14日
  • 怪盗紳士モンモランシー

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    シリーズもの。第一巻。
    2016年12月第二巻発売予定。

    序盤は囚人493が刑務所でどう暮らしていたか。
    釈放後に泥棒の準備と紳士になるための準備を進めていく。

    話がさくさくと進み、あっという間に紳士になっていく。
    紳士になっても注意を怠らず、常に分をわきまえている感じが恰好良いところだと思う。

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    2016年09月15日
  • 最後の1分

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    ネタバレ

    とにかく登場人物が多いので、章毎に前のページを繰ってどんな人物か確かめながら読み進んでいた。人物の置かれた状況、性格を書き分ける腕前は見事だ。こんな狭い空間にこれだけそれぞれパニックを抱えた人が集まるって、あり得ることだよなあ。

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    2015年03月26日
  • 怪盗紳士モンモランシー2 ロンドン連続爆破事件

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    イギリスの作家「エレナー・アップデール」の長篇ミステリ作品『怪盗紳士モンモランシー2 ロンドン連続爆破事件(原題:Montmorency on the Rocks: doctor, aristocrat, murderer?)』を読みました。
    「ジェフリー・アーチャー」、「マージェリー・アリンガム」に続き、イギリスの作家の作品です。

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    崖っぷちの怪盗紳士
    痛快シリーズ第2弾!

    「モンモランシー」は崖っぷちにいた。
    泥棒稼業から足を洗い、「ジョージ・フォックス・セルヴィン卿」と共に諜報員の仕事をしていたのだが、トルコで麻薬に溺れてしまったのだ。

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    2023年06月18日
  • 怪盗紳士モンモランシー

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    ミステリー、と何かで見かけたので読んでみた。
    が、ミステリらしき要素を見つけられない。

    あと何冊かで完結するとあとがきにあったので、この本はミステリに続くための人物紹介の巻といったところか。
    今後、どんな展開になるのか、長編好きな方には、オススメ出来そうなきがする。

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    2017年04月13日
  • 最後の1分

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    爆発事故の1分前から1秒ずつカウントダウンしていく。1秒ごとに切り取られる町の風景が、あまりに雑然としていて、本当に普段の生活を切り取っているような、落ち着かない気持ちにさせる。面白い試みだけど、最後まで慣れなかった。
    子どもの未来が根こそぎ奪われるのは、たとえ小説の世界であっても胸が痛む。

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    2016年10月07日
  • 最後の1分

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    読み進むページの間に
    あちこちで、起こっている
    自爆テロで亡くなった人々が見える気がした。
    スイッチをOffにされたように
    一瞬で命が消えてしまう怖さ、あっけなさ
    誰にも明日は約束されていない事を
    改めて実感した一冊でした。

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    2015年11月05日