砂川雨路のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
○本のタイトル『ふくふく書房でお夜食を』
○著者名 砂川 雨路(すながわ あめみち)
○カバーデザイン 小久江 厚(おぐえ あつし) ムシカゴグラフィクス
○カバーイラスト ちゃこたた
○出版社 小学館
○ジャンル 連作短編・グルメ
○入手方法 Audible
◯どんな本?
悩みを抱えた人たちが、昼間は本屋、夜は気まぐれで食事処に変わる「ふくふく書房」で、おいしい料理を味わいながら、温かい対話の様子や、ペットに癒される瞬間が描かれている。
この本を読むことで、人と人とのつながりや、食べ物が持つ力の大きさに気づかされた。
疲れた心を癒したい人や、グルメ小説が好きな人に特におすすめの一冊。
―――――――――――――
(主な登場人物の特徴)
○四藤 成(しとう なる)
・21歳
・ふくふく書房 兼 食事処の店員で店主の娘
・ショートボブの若い女性
・色が白く目がくりくりと丸い
・薄くそばかすがある
・愛想がよい
・陽気
○四藤 夏郞(しとう なつろう)
・中年
・ふくふく書房 兼 食事処の店主
・元料理人
・低くて渋い声
・寡黙
○フクコ(メス)
・ふくふく書房の看板犬
・ふさふさと毛の長い雑種
・愛想のいいおばあちゃん
・丸くて茶色の目、茶色の毛
・背中を撫でられると気持ち良さそうにする
○大福(オス)
・ふくふく書房の看板猫
・丸々とふくよかな白猫
・ドスの利いた声で鳴く
――――――――――――――
(舞台や世界観)
舞台は、古びた商店街にある「ふくふく書房」という小さな書店。
昼間は書店として営業し、夜になると気まぐれに食事処としてオープンする。
店内は薄暗いが、オレンジの灯りが心を和ませ、料理の香りが漂う素敵な空間だ。
店主の夏郎とその娘の成が隠れた名店を切り盛りし、看板犬のフクコと猫の大福が癒しの存在となる。
訪れる客はみな悩みを抱えているが、ここでの温かな食事と心温まる会話が彼らの疲れを癒し、新たな一歩を踏み出す力を与えてくれる。
そんな心温まる人間ドラマが展開される中で、この特別な空間の魅力を感じることができるだろう。
――――――――――――――
(魅力)
①「心温まる結末」※作品全体
この本は全7話からなる連作短編で、日常に疲れた人や悩みを抱える人々が、路地裏にある「ふくふく書房」という昼間は書店、夜は時々開く食事処の美味しい香りに引き寄せられて訪れる様子が描かれている。
彼らはここで元気を取り戻すきっかけを得るのだ。
ストーリーは日常の出来事を基にしていて、時にはショックを受ける展開もある。
そのため、登場人物に感情移入し、自分のことのように胸が苦しくなる瞬間が多い。
しかし後半には、食事処での温かなやりとりが待っていて、心がほっとする結末が…
どの主人公も基本的に前向きで、悩みながらも解決策を見つけ出していく。
彼らの姿を見ていると、「こんなふうに立ち直ればいいんだ」と自分自身を見つめ直すきっかけやヒントを得られる。
魅力②※作品全体
「食事処で飼っている犬と猫がもたらす癒し」
疲れきったお客様にとって、動物たちの存在はまるでセラピーのよう。
犬も猫も、人がどんな気持ちでいるのかを不思議と理解し、そばに寄り添ったり、お店に導いてくれたり…
言葉を交わせなくても、動物たちと心が通じ合う感覚は特別だ。
そんな感動的なストーリーが、読者の心に強い感動を与えてくれるだろう。
魅力③※作品全体
「食事処で働く親子の素晴らしい人柄」
店主の夏郎は元料理人で、その腕前は本当に素晴らしい。
提供される料理はどれも美味しく、お客様の心をつかんでいる。
夏郎は少し寡黙だが、お客様の辛い話には親身に耳を傾ける。美味しい料理と優しい店主の前では、誰もが自然と心を開いてしまう。
一方、娘の成は夏郎とは正反対で、とても陽気な性格だ。
彼女は本の中に登場するデザートを再現し、食事の後に出してくれる。
その明るい性格は、お店に寄りたくなる魅力を放っている。
美味しそうな料理やデザートの数々を想像すると、思わずお腹が鳴るだろう。
悩みを受け止めてくれる親子は幸せそうだが、2人にはそれぞれの背景が…
この作品を読むことで、自分の過去の辛かった出来事や「もうだめだ!」と思った瞬間を振り返ることができる。
その中で、彼らから得たものから、かつての悩みが、今では何とかなっていることに気づくはずだ。
自分だけが大変だと思いがちな時でも、踏ん張る勇気をもらえる心温まる物語がここには詰まっている。
―――――――――――――
(ひとこと)
こんなお店が実際にあったら、ぜひ立ち寄ってみたいですね。
偶然通りかかったときに開いていたら、特別な気分になれそうです。
私だけかもしれませんが、料理中にグルメ小説をAudible(音声)で聞くと、いつも以上に料理が楽しくなります。
「作るのが面倒だな~」と思う疲れた日には、まさに救世主です。
ぜひ試してみてください!
-
Posted by ブクログ
よくある話、本だとは思うんだけど、私この本好きだなあ。
なんのために頑張っているのか分からなくなっても
頑張れているかわからなくても
周りのみんなと自分を比べてしまっても
人生はまだまだ長いから、ゆっくり歩いていきたい。過去のことで落ち込むこともあるけれど、今日までの5年を考えるんじゃなくて、明日からの5年を考えたい。でもね、過去は絶対無駄じゃなかったはず。過去の経験が今の私をつくりあげているはず。
私の価値は私が決めるんだ。
褒められることで自分の価値を考えがちだけどそうじゃないの。でも褒められたいだけの人生だって悪くないはず。そのためにいい行動をするのも悪くないはず。
この本を読んだあなたが元気を取り戻せますように。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本にイヌとネコ。これらが合わされば読者は癒やされずにはいられない。この宇宙の真理である。
ま、上記の3つは物語を彩るエッセンスとして大いに活躍はしているものの、根幹に関わるようなものではないのであくまでもおまけ程度として認識してもらえればいい。
でもあるのとないのでは大違いなので、それがある幸せを噛み締めよう。
一話完結の物語で、全部の7つのお話が収録されている。
人生のどん底気分を味わっている各話の主人公が「ふくふく書房」に出会い、癒やされ、自分の気持ちに折り合いをつけるという流れ。
各話結構重たい状況から始まるものの、最終的には前向きな結末を迎えるので、安心して読み進めることができた。
日々の生活や仕事、人間関係に疲れ果てている現代人に必要なのはこういう作品なのではないか?私自身まったくの偶然でこの本を手に取ったのだが、今思えば導かれていたのかもしれない。
私もこういうお店に出会いたいので、夜に町中を徘徊してみようと思います。 -
購入済み
素敵でした
面白かったです。
ヒロインが、過去を栄光と少し苦しい思い出として昇華出来ていないところを少し共感しながら、(出会いはどうであれ)良い相手と出会い幸せになって良かったです。