橘ジュンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
少し飾った言い方になりますが、今の日本では何が良いことか、悪いことかという倫理感や、
こうすることが生きる上で最も大切なことだという行動規範や道徳がありません。
そして、倫理感や行動規範、道徳を、誰からも教わることも、ありません。
個人がバラバラのまま、生きています。
結果、必然的に、利己的かつ快楽だけを目的として生きる人たちが、かなりの数、出現しています。
「そういう者」たちが、どんどん増殖する構造が、日本社会にあり、それが最近鮮明になったと思います。
そういう者たちが、犯罪を起こすまで(子供の虐待を含めて)、
今の日本社会は、「そういう者」たちを野放しにしています。
この点で、日本社会は、とことん劣化していると思います。
「この問題」に対して、対策や解決策を打ち出す上で、
私たちの社会は、圧倒的に人も資源そして社会的関心も圧倒的に不足しています。
親が自分の娘を犯して妊娠させる、1か月間、子供に何も食べさせない、
熱湯を子供にぶっかけて、それを「しつけ」という。子供に教育を一切与えず、
20歳過ぎても、自分の名前や住所さえ書くことができない人がいる。
親がお腹が空いたからと言って、子供に万引きしてこいと強制する、
お前なんか産まなきゃよかったと言う。どれも、犯罪です。
耳を疑うようなことばかりですが、これは、このルポタージュを読む限り、
現在進行形で日本で発生している事実です。
この本で紹介されている女性達の親には、
もちろん他人を思いやるという感情はありません。
あるのは、徹底的な利己的で快楽的かつ刹那、
そして弱者をターゲットとして、虐待やいじめることで、
「ちょっとすっきりする」感覚だけです。
これが、彼らの「精神安定剤」かもしれません。
病的と言っていいと思います。
そういう親たちを容赦なく罰し、
そういう親たちの元で育った子たちを保護をすることは、
誰でも思いつく「対策」ですが、現状、その対策も講じられていません。
こういうのを絶望的な状況と言うのでしょう。
言葉になりません。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ■自己否定感と、大人社会への不信感
街にたむろする若者の中には
居場所や行き場所がなく、
頼れる保護者がいない実情がある。
保護者に”いらない存在”として扱われてきた心の傷は深く、
表面上は屈託なく笑顔で話していても、
心のうちには
「生まれてこなければ良かった」「生きていても仕方がない」という気持ちが
溢れている。
同時に、家庭環境を要因とした別の生きづらさも抱えている。
親自身が生活苦や社会からの孤立などの問題を抱えてきたため、
親をモデルとする対人関係のとり方や社会性を身に付けることができずにいた。
年齢相応の社会経験もつんできていない。
なにより
そうした若者をいちばん行きづらくしているのは
”つらい状況から救ってくれなかった社会や大人に対する不信感”だろう。
不信感を持つと、人に助けを求めることができなくなる。
何重にも重荷を背負った子どもたちが
10代で家を飛び出し、
繁華街に出てきて出会うのは
”つながりを絶たれた子”を利用しようとする大人たちだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ元々、レディースをしてた橘さん
この人が変わるきっかけになったのは、ある人の取材
そこから様々な世界に触れ、今は、取材をする側にいる
取材の対象は、主に、何か悩みを抱えていそうな少女達
雰囲気が、行動が、何かが橘さんに直感を与えて、声をかける
そして、心にある闇を聞きながら、一緒に歩む努力を働きかける
本を読めば読む程、自分の家庭環境/生活環境が恵まれていることに気づく
上を見ればきりがないし、下を見ればきりがない
「足るを知る」コトの大切さを改めて思う
それを伝えてくれる本であると共に
これだけ闇を抱える人が多いことを、これは氷山の一角であることを教えてくれる本 -
Posted by ブクログ
私の声届いてますか・・・。今夜もまた、自分の安心、温もり、居場所を求めて、夜の街を彷徨う少女たちがいる。確かに彼女らの目的は生きるためであることは間違いないが、それ以上に心の問題のほうが大きいのではないかと思う。どうして、彼女たちはそのような道を選ばざるをえなかったか。夜の街は昼の街と違って、醜く、汚く、腐っているとあの夜回り先生も言っていた。そのような世界から、一人でも多くの少女たちがいなくなることを私自身も切に願っている。自分にできることなどたかがしれている。ただ、そうであっても、生涯の中で何らかの形でその手助けができればと強く思う自分がいる。