田中康弘のレビュー一覧

  • 山怪 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    すっっっごい、おもしろかった!こわい!!
    だって、ものすごい昔の話じゃない、まだ生きてる人から聞いた話やで?夜、一人で読んでいたら怖くなって、子どもが寝ている布団に潜り込んで、ぬくぬくしながら最後まで読んだ。

    自然の中で暮らしたい。そんな夢みたいなこと思っていたけれど、ちょっと怖じ気づく。子どもが、キツネにさらわれたら、どうしよう?・・・なんて本の一冊読んだだけで思ってしまう自分なんか、おそらくまっさきにキツネや蛇やタヌキに悪さをされるタイプなのでは。

    0
    2019年01月24日
  • 山怪 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者が猟師やマタギから実際に体験した「 山の怪異 」を収集した一冊。淡々と語られる事でより一層山の怪異が身近に迫ってくる。読み応え充分な一冊。続編があと二冊出てるので即買い決定!

    0
    2018年10月22日
  • 山怪 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    オチのない怖い話、起承転結や因果のはっきりしない怪異譚が大好物なので、楽しくモリモリ読みました。
    脳の異常とかで説明できそうな話もあって、そういうのを考えながら読むのも楽しい。
    あと現地の語り部たちの雑な解釈がたまらない。「狐の仕業」で一括りにするのも良いし、考えた結果「ヤマドリに夜光虫がついたのが火の玉」となっているのも味がある。
    「狐火?ああ、あれは俺なんだよ」というパワーのある発言に出会えたのも最高です。
    いいわあ。

    再読追記
    このシリーズ、「別にオバケを信じていない人にしつこく聞いたら出てきたオチっぽいオチもない不思議な話」感があってすごくすごく大好き。
    漁師とかサラリーマンとか警備

    0
    2019年04月22日
  • ヤマケイ文庫 完本 マタギ 矛盾なき労働と食文化

    Posted by ブクログ

     タヌキの脂が美味いという記載には疑義アリ。
     美味い派、不味い派が入り混じるタヌキ肉の審議はいかに。
    (不味くはないけど、積極的に食べる気は起きないよ派の俺氏)

     マタギの文化が残る秋田県阿仁。
     その集落に通い詰める著者が見ているのは、誰も継ぐ人がなく失われていくマタギの文化、技術だった。

     スコップ一本で行う漁、ジャガグ。
     獲れた熊の解体作業、けぼかい。

     マタギにだけ受け継がれてきた文化が文字に残る。
     自然からの頂き物だけで生きてきた時代があった。

    0
    2025年11月26日
  • ヤマケイ文庫 完全版 日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?

    Posted by ブクログ

    フェアな視点の語り口が気持ちよく、狩猟肉を巡る環境を理解することができた。大分県のレストランには行ってみたい。

    0
    2025年11月10日
  • 山怪朱 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    コロナ禍での取材や出版は大変だったと思います。
    語り部が減っている中でこれだけの話を集めて本にまとめるのはすごいなと感じました。

    山で何かに悪戯される話が、地域によって狐だったり河童だったりカリコボーズだったりするのが面白い。

    0
    2025年09月21日
  • ニッポンの肉食 ──マタギから食肉処理施設まで

    Posted by ブクログ

    なんとなく、「日本で肉食が始まったのは明治時代になってから」といういめーじがありましたが、それが大きな誤解だったことが分かりました。
    たしかに、言われてみれば旧石器時代から狩猟は行われていたわけですし、牛や馬、豚を食べていなかっただけで、いわゆる「ジビエ」と言われるような鹿肉や猪肉は食べていたわけですね。

    本書では日本で様々な動物が食べられてきた歴史を振り返りながら、現代の食卓にのる肉について、「畜産肉」と「狩猟肉」に分けて紹介されています。
    また、かつては商店街にあった(わたしも薄っすらと記憶にありますが)枝肉を吊るした肉屋も紹介されています。笑い話で、「スーパーに並んでいる切り身の魚しか

    0
    2025年09月13日
  • 山怪 青 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    山にまつわる不思議な話を、全国各地の山人から聞き書きしたシリーズ第五作。
    作者の田中康弘いわく「大団円」とのこと。
    時代の移り変わりを思えば、よくぞここまで取材を続けてくださったなあと感動します。

    怪談や怪異もありますが、本作を読んでいて一番感じたことは「無知は最強」でしょうか。
    土葬した仏様を掘り起こし荼毘に付してお骨にするのに使っていた鉄板とは露知らず、東京から来た観光客がそれでバーベキューをしていた…なんて話には仰天しました。きっとその人たちは今も知らないんでしょうし、知らないから何ともない。まさに最強です(笑)

    また何かの折に復活して欲しいなと思うシリーズでした。
    まずは田中先生、

    0
    2025年09月09日
  • 山怪 青 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    怖い話というよりもちょっと不思議な話。
    時代が進んでこういう話が無くなってなくなっていくのは少し寂しいな。

    0
    2025年08月18日
  • 山怪 青 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    山のキツネやタヌキのいたずら
    子どもの頃
    夜の山は怖かった
    でも山で暮らす人達には 
    そうでもないみたい
    不思議体験の全国版
    場所が変わると扱いもいろいろ
    面白く読めた

    0
    2025年07月29日
  • 山怪朱 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    山怪シリーズ第四作。
    コロナ禍を前後した取材を経て出版された労作とのことです。地方…特に山間地を巡るのは大変だっただろうと思います。県外の実家に帰省するのすら年単位で憚られたので…。

    現代で実在の方々からうかがう山の不思議な話。
    人魂や狐狸の話を中心に、説明のつかない体験が語られています。

    次回作で完結とのこと。寂しい気持ちです。

    0
    2025年07月20日
  • 山人が語る不思議な話 山怪朱 1

    Posted by ブクログ

    水谷緑が「山怪」のコミカライズ。これはなかなか怖い! 対象に少し距離を置きつつ淡々と描いていて、なおかつ登場人物がそれぞれ深みを持って描けているからであろう。実力発揮。

    1
    2025年06月29日
  • ヤマケイ文庫 山怪 弐 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    オチがある訳ではないが、面白い!
    現代にはない、より自然に近い昔の生活と文化が感じられる。市政の歴史民俗学

    0
    2025年05月05日
  • ヤマケイ文庫 山怪 弐 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    前作同様山人たちの体験談をそのまま書き記してあるであろう本書は大袈裟な所がない分リアリティがあって面白い。身近に起こった不思議な出来事を山の神や、狐狸ムジナが引き起こしたのだと考えるのは自然と共存する古き良き日本人の価値観ならでは。

    0
    2024年09月06日
  • ヤマケイ文庫 山怪 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    もっと追求してほしいというレビューもあったけど、これは伝承や昔話ではなく、マタギや集落の人が過去にこんなことがあったけどあれはなんだったんだろうというリアルな話だからこれはこれでありだと思った。

    0
    2023年09月25日
  • 山怪 弐 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マタギを取材するフリーランスカメラマンが採録した山の怪異。
    最近流行りの所謂実話怪談などのように派手な話はほとんどなく、人魂の話、野焼きされる遺体の話、山に呼ばれて行方不明になった話などが飾らない筆致で語られる。怪談というよりは民俗学でいうところの世間話の方が近く、取材先が実名で登場するなど資料として貴重である。読者を怖がらせてやろうというケレン味がないだけにリアリティも高い。

    山で見た人魂を、あれはきっと蛍の塊なんだよと説明する話者を前に筆者は考える。山が生活の場になっている人間にとってそこは日常である。そこで起きたことは説明がつくことでなければ生活の足元が崩れてしまうと。
    本文中にもそう

    0
    2023年09月05日
  • ヤマケイ文庫 山怪 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    単行本既読。文庫書き下ろしあり。
    タイトルにもあるように「不思議な話」が収集されています。

    読む人によっては恐ろしくも感じるでしょうし、全く訳が分からないとも思うかもしれません。
    似たような体験をした人は共感したり、「あのときのあれはそうだったのかもしれないな」と思い出したりするかもしれません。

    「現代」に、「実在の人物」に聞いているというのが本書の最大の特徴です。
    淡々とした語り口は、脚色をなるべく排しているんだろうなと思います。
    現代でも不思議な話って集められるもんなんだな〜と、改めて感心しました。

    0
    2023年08月02日
  • 山怪朱 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    山の不思議な話集。
    柳田國男の『遠野物語』と似ているが、話の採集が最近らしく使われる言葉も現代だし、メールやGPSなんかも登場するのが面白い。
    その不思議な現象がなんなのかはわからないまま話が終わったり、「そうそう、こんなこともあった」と連想される話が付け加えられたりするところがすっきりせず、ちょっと怖い独特の後味になっている。

    0
    2023年06月26日
  • ヤマケイ文庫 完全版 日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?

    Posted by ブクログ

    田中康弘『完全版 日本人は、どんな肉を喰ってきたのか?』ヤマケイ文庫。

    日本列島を南から北に移動し、各地の狩猟現場を巡りながら、実際に狩猟で得た肉を食べながら、日本人が何を食べてきたかを明らかにするノンフィクション。

    肉でも野菜でも米でも、何かを食べるということは命を頂くという行為だ。それを念頭に、それぞれの土地に根付いて来た特色のある食肉文化は将来に残すべき大切なものであろう。

    元々、マタギ文化に興味を持っていたので、なかなか面白い内容だった。

    沖縄県西表島島に生息するカマイと呼ばれるリュウキュウイノシシ。本州のイノシシと比べると小型のようだ。イノシシが生息する北限が秋田県の栗駒山系

    0
    2023年06月04日
  • 山怪朱 山人が語る不思議な話

    Posted by ブクログ

    シリーズ第4弾。
    あからさまな幽霊譚はほとんどなくなり、狐狸に化かされる類やほんのりと不思議感が漂うエピソード等が大部分という印象。
    スーツ姿の男や普段着の女性、あるいは年端もいかない子供といった、闇に包まれた山奥に到底いるはずがない存在を見てしまうという体験談は、似たような話を幾度読んでも、やはり怖い。
    通い慣れた山中でなぜか迷ってしまう、という怪異も然り。
    個人的には、こういった話は読むだけにして、決して経験はしたくないものだ…と強く思う。

    0
    2023年05月13日