田中康弘のレビュー一覧
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田中康弘『山怪 山人が語る不思議な話』ヤマケイ文庫。
山や里山で暮らし、山を仕事場にするマタギや猟師などの山人が語る摩訶不思議な体験を集めたノンフィクション。既に続巻が刊行されているが、本作は第1弾の文庫化である。文庫化にあたり、書き下ろしの『山怪後日談』を収録。
こうした山や里山で起きる不可思議は先人たちの戒めだったり、自然への畏怖によるものかと思われる。また、所謂田舎ではこうした不可思議が口伝により伝達されるうちにデフォルメされて、物語が形成されるのだと思う。しかし、山や里山には全く理由が解らない不可思議が存在することは事実なのである。
田舎に行くと、①近所の家でしこたま酒を飲んだお -
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ネタバレオチのない怖い話、起承転結や因果のはっきりしない怪異譚が大好物なので、楽しくモリモリ読みました。
脳の異常とかで説明できそうな話もあって、そういうのを考えながら読むのも楽しい。
あと現地の語り部たちの雑な解釈がたまらない。「狐の仕業」で一括りにするのも良いし、考えた結果「ヤマドリに夜光虫がついたのが火の玉」となっているのも味がある。
「狐火?ああ、あれは俺なんだよ」というパワーのある発言に出会えたのも最高です。
いいわあ。
再読追記
このシリーズ、「別にオバケを信じていない人にしつこく聞いたら出てきたオチっぽいオチもない不思議な話」感があってすごくすごく大好き。
漁師とかサラリーマンとか警備 -
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田中康弘『山怪 朱 山人が語る不思議な話』ヤマケイ文庫。
『山怪』シリーズ第4弾。今回も山で働く人びとや山で暮らす人びとから収集した様々な不可思議な体験談が紹介される。
新型コロナウイルス感染禍により取材の中断を余儀なくされたが、取材の再開により何とか第4弾が刊行されたようだ。
『山怪』シリーズは単なる山岳ホラーではなく、人間の自然との関わり方や自然への畏怖や感謝の心を呼び起こしてくれる。
近年は人間の生活圏にクマの出没が相次いでいる。自然破壊が続き、クマが暮らしていた山の環境が壊されれば自ずとそうなるのだろう。そのうち、『山怪』も人間の生活圏で起こり得るようになるのかも知れない。
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マタギに興味がある人には必読の書といっていいと思う。
直接阿仁マタギの末裔たちに話を聞き、直接阿仁マタギの猟に同行し、マタギとともに飲み、喰らったノンフィクションライターの記録。
いまもまだ伺うことのできる、阿仁合の西根打刃物製作所の先代、松橋旅館の先代たちと山に入った記録。
マタギたちに聞いた話、動物の生態、猟のやり方、そして山や川の恵み 正にマタギ完本といえる。
フクロナガサを格好いいからと持つだけでなく、なぜフクロナガサが今の形になっているか?などマタギから受け継がれている知恵など、民俗学の本では得られない知見を知ることができると思う。
また、秋田内陸縦貫鉄道の旅に出かけたくなってしま -
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なんとなく、「日本で肉食が始まったのは明治時代になってから」といういめーじがありましたが、それが大きな誤解だったことが分かりました。
たしかに、言われてみれば旧石器時代から狩猟は行われていたわけですし、牛や馬、豚を食べていなかっただけで、いわゆる「ジビエ」と言われるような鹿肉や猪肉は食べていたわけですね。
本書では日本で様々な動物が食べられてきた歴史を振り返りながら、現代の食卓にのる肉について、「畜産肉」と「狩猟肉」に分けて紹介されています。
また、かつては商店街にあった(わたしも薄っすらと記憶にありますが)枝肉を吊るした肉屋も紹介されています。笑い話で、「スーパーに並んでいる切り身の魚しか -
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山にまつわる不思議な話を、全国各地の山人から聞き書きしたシリーズ第五作。
作者の田中康弘いわく「大団円」とのこと。
時代の移り変わりを思えば、よくぞここまで取材を続けてくださったなあと感動します。
怪談や怪異もありますが、本作を読んでいて一番感じたことは「無知は最強」でしょうか。
土葬した仏様を掘り起こし荼毘に付してお骨にするのに使っていた鉄板とは露知らず、東京から来た観光客がそれでバーベキューをしていた…なんて話には仰天しました。きっとその人たちは今も知らないんでしょうし、知らないから何ともない。まさに最強です(笑)
また何かの折に復活して欲しいなと思うシリーズでした。
まずは田中先生、 -
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