田中康弘のレビュー一覧

  • 山怪 山人が語る不思議な話

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    ネタバレ

    マタギを中心にした「山の鉄人」らから集めた怪しい話集。
    マタギの名前(仮の人も)と地名とが出され、さらに方言が加わるとちょっと体温や肌触りがリアルなように感じて、楽しいことこの上ない。
    中には「不思議なことなど何もない」と言い切る鉄人もいて、そんな人でも理解出来ない不思議な話が一つか二つはあるらしい。
    個人的には人間の五感は山に入ると微妙に狂うもので、その狂いの差で出会う怪にも違いがあるのかも、などと考えた。
    けれど3部に収録された話はそれとはまた違う不思議な話が多く、やっぱりスーパーナチュラルに説明を加えようとか解明しようとか思うのは野暮なのかしらと楽しみながら読み終えた。

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    2016年11月10日
  • 山怪 山人が語る不思議な話

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    素晴らしい表紙。
    黒く煤けるお札と、こわすぎて人間のまたぐらに飛び込んできちゃったうさぎがキュンとくる。?

    自分の住んでるとこにも何か山の不思議な話はないのかなーと思いましたが、とんと聞いたこともなく。何分丘レベルなので…やはり深山幽谷でないとそういった話はないものなのかなぁ、と残念。

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    2016年08月13日
  • 猟師が教えるシカ・イノシシ利用大全

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    近年、獣害が増えている。それに伴い、駆除されるなどするシカやイノシシの数は相当増えているという。捕獲頭数は50年前に比べて、シカ46倍、イノシシ14倍(平成22年の数値)。猟師の数は減ってきているから、一人の猟師が獲る個体数が増えているということでもある。
    だが、こうして捕獲される個体は一部を除いて、大部分が廃棄されている。その一方で、ジビエとして食べられる肉や、クラフト用のシカ皮などは大半が輸入ものだ。
    いや、それはおかしいだろう、もったいないじゃないか、というわけで、本書が紹介するのは、獲れた獲物を猟師たちがどのように処理・加工し、食肉やなめし革にしてきたか、その知恵である。また、実際の狩猟に当たり、わなをどのように仕掛けるか、銃の種類はどのようなものがあり、猟師になるにはどういった資格が必要かという話題もある。最後は、こうして調達された山の恵みをどのように供給していくか、試行錯誤の実例も紹介される。

    写真が多く、猟師と山の暮らしの写真集として眺めることもできる1冊だ。それもそのはず、著者は長年、マタギを初めとする全国の猟師を追い続けてきたカメラマンでもある。読み始めてから気がついたが、先日読んだ『山怪 山人が語る不思議な話』の著者でもある。
    各地の猟師をよく知る著者ならではの、猟師の懐に飛び込んだ視線が非常に楽しく興味深い。

    冒頭に、本書に登場する猟師たちと周囲の人々の写真が掲載される。猟師の中には女性もいる。元は農家だが獣害に立ち向かうため狩猟資格を取った人もいる。代々続く猟師もいる。狩猟し、さばき、料理し、客に振る舞うまでを一貫して行う夫婦もいる。犬猟、単独猟、集団猟、スタイルもさまざまである。

    第1章の「食べる」はさながら料理本の趣である。脂の多い少ないなど、多少の特性の違いはあるが、イノシシは豚に、シカは牛に似ている。それぞれ特徴をよく知る猟師たちの料理は垂涎ものである。
    第2章は「皮・角・牙を利用する」。かつては熊の敷皮や剥製などがステイタスであった時代もあるが、今やグロテスクと思われかねない。価値がないとして捨てられる皮や牙でも、小さく切り分け、アクセサリーに仕立てたり、クラフトの材料としたりすることで人気のアイテムとなることもある。
    第3章は「獲る」。獲物との知恵比べである。狩猟は大きく、わな猟と銃猟に分けられる。「待ち」と「攻め」とも言えよう。
    「待ち」とは言っても、わなでも置いておけば掛かるというものではなく、獲物の足取りを観察し、見極め、掛かりやすい場所に掛ける必要がある。もちろん見破られてはいけない。わな猟は猟銃に比べ、危険が少ない印象があるが、捕らえた獲物に近づく際は、場合によっては銃より危険である。怒ったイノシシは、檻に体当たりして壊すほどの破壊力を持つことがある。さまざまな場面で、猟師一人一人の経験から生まれる知恵と工夫がものをいう。
    第4章は「売る」。畜肉と異なるのは、決まった餌を与えられて管理されてきた肉ではないことだ。その部分が風味ともなるわけだが、一方で、捕獲後の処理を迅速にする、血抜きをよくする、衛生管理に留意するといった点が守られないと、安心して食用にできなくなる。食肉処理に関しては、食品衛生法に則り、「食肉処理業」「食肉販売業」「食肉製品製造業」の資格などが必要になる。これとは別に、自然界のものならではの、「いつ獲れるかわからない」という不確定性がある。安定した供給が難しいため、他の精肉と同様のルートには乗せにくい。こうしたハードルをクリアして、消費者に肉を届ける試みをいくつか紹介する。

    全体的に、突っ込んで具体的、かつ写真が豊富でわかりやすい。
    猟とはどういうものか、漠然としたイメージしかなかったものが、ほほぅ、なるほど、と納得できるる。

    シカやイノシシの増加は放置してはおけない状況で、しかし捕獲された大半は廃棄されているというのはやはり残念なことと言わざるをえない。
    猟師たちの知恵に感心しながら、人と生きもの、自然との関わり、食べるということについて、あれこれ考えさせられる、深さのある1冊である。

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    2015年11月28日
  • ヤマケイ文庫 山怪 朱 山人が語る不思議な話

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    いつもながらの山の不思議な話だが、このような話ができる老人たちが減ってきているらしい。昔のように山で生活する人が減っているということか。

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    2026年09月01日
  • 山怪 参 山人が語る不思議な話

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    怪異好きにはご存知の本。

    山の怪異噺は味わい深い。火の玉、不思議な光の話が多いのはなんでだろうか。ラストマタギの志田さんの本にもあったけど。


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    2026年08月08日
  • ヤマケイ文庫 山怪 朱 山人が語る不思議な話

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  妖しの森
    第2章  静寂の山
    第3章  背中合わせの異界

    <内容>
    2023年のハードカバーの文庫化。読んでいたんだよね。BOOKLOGじゃ、単行本と文庫は別扱いだからね…。この辺、何とかして欲しい…

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    2026年07月02日
  • ヤマケイ文庫 山怪 山人が語る不思議な話

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    ネタバレ

    山怪 山人が語る不思議な話

    序文
    Ⅰ 阿仁マタギの山
    狐火があふれる地/
    なぜか全裸で/
    楽しい夜店/
    生臭いものが好き/
    狐の復讐/
    見える人と見えない人/
    狸は音だけで満足する/
    消えた青い池/
    人魂、狐火、勝新太郎/
    親友の気配/
    辿り着かない道/
    蛇と山の不思議な関係/
    汚れた御札/
    マタギの臨死体験/
    叫ぶ者/
    白銀の怪物

    Ⅱ 異界への扉
    狐と神隠し/
    不死身の白鹿/
    来たのは誰だ/
    もう一人いる/
    道の向こうに/
    響き渡る絶叫/
    僕はここにいる/
    謎の山盛りご飯/
    山塊に蠢くもの/
    鶴岡市朝日地区/
    出羽三山/
    鷹匠の体験/
    奈良県山中・吉野町/
    ツチノコは跳び跳ねる/
    足の無い人/
    巨大すぎる狐火/
    山から出られない/
    行者の忠告

    Ⅲ タマシイとの邂逅
    帰らない人/
    死者の微笑み/
    迎えに来る者/
    ナビの策略/
    椎葉村にて/
    テントの周りには/
    幻の白い山/
    なぜか左右が逆になる/
    不気味な訪問者/
    天川村の事件/
    帰ってくる人/
    固まる爺婆/
    お寺とタマシイ/
    飛ぶ女/
    帰ってくる大蛇/
    呼ぶ人、来る人/
    狐憑き/
    真夜中の石臼/
    狐火になった男

    主にまたぎへの取材で聞いた山での不思議な話を三つのカテゴリーに分けています。
    しかしながら、カテゴリー分けがあまり統一感が無いです。
    取材先も全国各地にわたっていますが、その整理もされていません。
    著者の考察もいろいろと書かれていますが、著者の感想的なものが多いです。
    ということで、民俗学的なものを期待すると外れます。
    純粋にこういた不思議なことがあるんだというふうに思えるように、変に感想など入れない方がよかったかもしれません。
    いづれにしても、山は物の怪が住む場所なので、それを敬い尊ぶ姿勢を私たちは忘れないようにしたいものです。

    竹蔵

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    2026年06月03日
  • 山怪 青 山人が語る不思議な話

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    このシリーズは面白いのだがなぜだか読むのにすごく時間がかかってしまうため何日もかけて少しずつ読み進めた。
    山の怪がなくなりつつある世の中は寂しいと思いつつ。

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    2026年05月19日
  • ニッポンの肉食 ──マタギから食肉処理施設まで

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    田中康弘さんの本をいくつか持っており、その一つとして購読しました。
    私のミスであまり新書ということを意識していないで購入してしまったため、新書らしく読みやすさや分かりやすさはあったものの、広く浅くといった内容に感じてしまいました。
    こういった内容が初めての場合の出来は素晴らしく、中学生や高校生でも興味があれば楽しめると思います。
    田中康弘さんの他の本や佐川光晴さんの『牛を屠る』を次に読むと面白いのでオススメします。

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    2026年03月30日
  • 山怪 青 山人が語る不思議な話

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    このシリーズ初めて読んだ。地方や職業や信仰によって、傍から見ると奇妙なことをそういうものだと受け入れている事柄がたくさん。

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    2026年03月19日
  • 山怪 山人が語る不思議な話

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    山間に住む人が現実に体験した怪談を蒐集した本。狐火を見た話、絶対に迷うわけがない場所で人が消えた話、子供が神隠しにあった話など、一つ一つの話は、1から3ページほどで短く、明確な起承転結があるわけでもない。ただ、それが、確かに実在する誰かが体験した話として、誰かに向けて語った話だとすれば、世の中には科学だけでは語れない不思議な話がたくさんあるのだと思える。

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    2025年11月03日
  • ニッポンの肉食 ──マタギから食肉処理施設まで

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    言われてみれば当然ですが、日本人も旧石器時代から肉を食べているということに、日本人の肉食文化は近代以降だと思っていた私は、妙な新鮮さを感じました。

    現代では家畜のお肉が一般的ですが、それは近代以降の話。この本では、鹿や猪といった野生動物を食べることについて、多く書かれています。

    今年は熊による事故が多いので、野生動物の増加や猟師さんの減少など、タイムリーに感じました。

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    2025年10月05日
  • 山怪 参 山人が語る不思議な話

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    壱、弍と似たような話が多いけど、やっぱり読んでしまう。
    狐火、人魂の話が多いですね。
    面白かったです。

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    2025年09月14日
  • 山怪 参 山人が語る不思議な話

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    いつも通りの、山の不思議聞き取り集。淡々としていて、怖がらせようとしていないのが読みやすい。
    同じ体験でも地方によって捉え方が違うのも面白い。
    中国の昔話かなんかにルーツがあったりするのだろうか?
    怖くないけど、不思議な話を夜に読むにはいいと思う。でも、そう思うのは、私が都会に住んでいるからかもしれませんが。

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    2025年08月20日
  • 山怪 弐 山人が語る不思議な話

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    ヤマケイが出している、山の怖い話ということで読んでみた。目次をみたら、八甲田山、と書いてあったので2巻から読み始め。まったく違う地域なのに、人魂を見たり、「おーい」と呼ぶ声がしたり、慣れているのに迷ったり、という同じような怪異があることが興味深かった。見える人と見えない人の反応も面白かったが、やはり「気にしない!」が最強という説にふふっと笑ってしまった。強さってそういうことなのかもしれない…。

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    2025年07月31日
  • 山怪 青 山人が語る不思議な話

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    <目次>
    略 

    <内容>
    怖い話よりも、ポツンと一軒家や限界集落の紹介と同じようなテイストになった最終編。こういう話も拾っておかないと滅んでいくんだな…

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    2025年07月25日
  • 鍛冶屋 炎の仕事人~日本の文化と地域の生活を支えてきた鉄の道具を生み出す人たち~

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    冒頭では大迫力のたたら製鉄の様子を見せてくれるが、中心となるのは全国各地の現役鍛冶屋の生の声
    職人仕事はこうしてお気楽に眺めている分には楽しいのだけど、いざ自分の身近にとなるとやはり尻込みしてしまう
    そんな中で、作中に出てきたふくべ鍛冶の‘’ポチスパ〟という包丁の郵送研ぎ直しは、まさしく今の世相を捉えた利用しやすい良いサービスだなと思った
    研ぎ師ではなく、鍛冶屋がやるというのが意味あるんだよね

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    2025年04月21日
  • ヤマケイ文庫 山怪 山人が語る不思議な話

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    「山人が語る不思議な話」なので怖さだけを求めて読むと物足りない。ただ、山で暮らす人々が「実話だ」と言っていることを踏まえると、山に入るのが少し怖くなるような話が多々あった。
    著者の体験談が1番怖いかもしれない。
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    日本の山には「何か」がいる。

    シリーズ累計20万部突破! ! 山の怪談ブームの火付け役。
    秋田・阿仁のマタギたちや各地の猟師、山で働き暮らす人びとから実話として聞いた、山の奇妙で怖ろしい体験談。現代版遠野物語。

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    2025年04月19日
  • 山怪朱 山人が語る不思議な話

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    ページデザインがいつもと違うなと思ったら、
    マタギの話じゃなくて日本の山地に住まう人の話だった。
    面白いのは全国で同じような話が聞かれる事。
    インターネットもスマホもない時代にどうやって伝播していったんだろう。

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    2024年07月09日
  • 山怪 山人が語る不思議な話

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    怪談話という訳ではなく、山にまつわる不思議な小話といったところ。
    想像が膨らむような話が多くて読み終わったあと、ぼーっと考えこんでしまった。

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    2024年05月14日