藤澤房俊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シチリア島におけるマフィアの誕生と発展の歴史を、当時のイタリア国内の政治状況やシチリア独立運動、ファシズム政権といった観点から詳細に描かれた一冊。
シチリアのマフィアは第二次世界大戦後に市民の経済活動が打撃を受け、市民生活が困窮する中でその影響力を強めていったという背景がある。
選挙工作や政治家との癒着も日常的であり、マフィアによる政治家の暗殺事件や、キリスト教民主党における政治腐敗は目に余る。
ゴッドファーザーのように車の中のターゲットを機関銃で蜂の巣にしたり、車ごと爆発させたりといった殺害方法が多いらしい。
マフィアの内部構造や活動、南北格差、国民性による市民から見たマフィア像といった -
Posted by ブクログ
紀元前から第二次世界大戦まで翻弄され続けたシチリアに関して
ギリシャ、ローマ、イスラム、ノルマン、ドイツ、フランス、アラゴン、、、
東西南北至る所から強制的な文化融合された土地であり、地中海中心の世界における地政学的な重要地点でもある。
2,000年以上を駆け足で説明頂くので、詳しくは拙著の他を参照してね ってところでしょうか。
シチリアは絶え間なく侵略されたり土地交換の交渉材料にされたりで多難ですが、中世までは侵略した側の王がすぐ亡くなったりして、うわぁ後継どうしょうと、また周辺諸国間で揉め出して、やり直しやり直し揉め直し揉め直しなので、もう文章だけ追ってると笑えます。