上田比呂志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ気を遣って人に接しているつもりでも、
自分が思っている以上に
その気遣いは人に伝わっていない。
私自身、誤解される事がしばしばあり、
上司や同僚から「あなたは気遣いが足りない」と
指摘を受ける事も。
人のためを思ってやっても間が悪かったり言葉が足りなかったり、空回りしてしまったり・・・
誰しもが経験あるかと思います。
そこで選んだのが本書。
老舗料亭で日本人固有の「心」を、
ディズニーで人に喜ばれる事への「意識」を、
三越百貨店ではもてなしの「型」を。
心得から実践までの全てを、トップレベルの域で
学び続けてこられた上田さんなら、
きっと説得力があるだろうと期待し、この本を選びました。
正直なところ、目から鱗という話はありません。
本の構造もシンプルで、
上田さんの経験談、気づき、日常での生かし方が、
偉人の言葉とともに書かれているだけです。
でも、どのエピソードも共通して、
「相手がどう思うか」を主軸に書かれています。
気遣いが、どのようにして人を幸せにしたのか。
ここが、本書における最大の価値だと思うのです。
え?当たり前じゃないの?と思うかもしれませんが、
気遣いや配慮の話って、
往々にして「自分も得をする」に繋がっていると
感じます。
気遣いができる、だからモテる。
気遣いができる、だから昇進する。
気遣いができてそれが評価されるから、
自分に何らかのリターンがくる。
もちろんそれはそうなのですが、
それは結果の話であって、気遣いの目的ではない。
相手を思っているようで、
その気遣いの目線の先は、自分自身です。
だから気遣いと気づいてもらえないときには落胆し、
なんのためにやっているのだろうか、と
自分の気遣いに気疲れする。
そう考えると、上田さんのいう「気遣い」って、
ほとんど自分にベクトルは向いていないと思うのです。
人を楽しませること、
人に楽をさせてあげること、
人に・・・
常に主体は「自分と対峙する相手」なのです。
ディズニーも、三越も、料亭も、一環して
全て「どうしたら、この人は喜ぶのか」、
これだけです。
結局のところ、
「気遣いとは、他者を慮ること。
相手が「欲しい」と言う前にその気持ちを汲み取り、
さりげない行動で示す。
相手のことを思い、自分がしたいからそうする。」
この言葉にすべて集約されるのだと思います。
(P.06)
相手の事を徹底して考えるのって、
一つの才能だと思っています。
上田さんの場合はご実家が料亭だったことも
影響しているのでしょう、
常に気遣いのプロに囲まれた環境だったから、
相手のことを思いやれる力が自然とついてきたのも
あるかと思います。
だけど、そんな環境でなくても、
日々の意識一つで、気遣いのレベルは変えられる。
考え方の癖付け、意識の向け方、
どれも基本は「相手がどう思うか」。
気遣いの本質はこれに尽きる。
そんなシンプルだけど、実体験や上田さんの
柔らかい言葉のおかげで、
スッと読み通すことが出来ました。
でも、シンプルな本だからこそ
何度も読んで、日常に落とし込む事を繰り返さないと
身につかないだろうな~・・と思ったので
★を一つ減らして3つに。
いずれにせよおすすめです。 -
Posted by ブクログ
大正時代から続いた料亭の息子として生まれ、母や祖母のおもてなしの精神に触れてきた著者が、三越に入社し、さらにフロリダのディズニーに出向して、ホスピタリティーを実践する中で身に付けた、仕事や人間関係を円滑にするノウハウを語った自己啓発本。色々な他の自己啓発本からの引用もあり、分かりやすく章立てされている。
こういうのを読むのはあまり好きではないけれど、職業柄、読んだら役に立つかなと思って読んでみた。ちょうど最近、「気付く」ことの重要性について人に話したところだったので、著者の語る「気づかい」の精神と重なる部分があるな、と思った。中でも共感できたのは、著者が紹介している「何でもない現象の中に、素晴らしいチャンスが潜んでいます。しかし、それは、強烈な目的意識を持った人の目にしか映らないものなのです」(p.29)という稲盛氏の言葉だった。「強烈な目的意識」という部分で、それは本当に「強烈な」ものじゃないとダメなんだということが分かる。「~できればいいな」くらいの意識では見えない。
良いことがたくさん書かれているし、話も面白いのだけれど、全部当たり前のことであるとも言えるし(それが出来ないから苦労するんだけど)、なんか著者の自慢話を聞かされたり、お説教されているみたいな感じで、やっぱりこういう本は好きになれなかった。素直になれなくてすみません、と思ってしまった本。(15/09/03)