企業変革・組織変革のお勉強。
訳者あとがきより
変革推進のための8つの段階
1.企業内に十分な危機意識を生み出す
2.変革を推進する連帯チームを形成する
3.ビジョンと戦略を立てる
4.変革のためのビジョンを周知徹底する
5.変革に必要とされる広範な行動を喚起するために人材をエンパワーする
6.変革の勢いを維持するために短期的成果を挙げる
7.短期的成果を活かして、さらに数々の変革プロジェクトを成功させる
8.新しく形成された方法を企業文化に定着させ、より一層たしかなものにする
本文より
■大規模な変革を推進するための8段階のプロセス
1.危機意識を高める
2.変革推進のための連帯チー...続きを読む ムを築く
3.ビジョンと戦略を生みだす
4.変革のためのビジョンを周知徹底する
5.従業員の自発を促す
6.短期的成果を実現する
7.成果を活かして、さらなる変革を推進する
8.新しい方法を企業文化に定着させる
マネジメントとは、人材と技術を管理する複雑なシステムをつつがなく進行させるためのさまざまなプロセスである、と定義できる。このマネジメント行動に含まれる主要な要素には、プランニング、予算策定、組織設計、人材配置、コントロール(統制)、問題解決の活動が含まれる。これに対しリーダーシップとは、まず組織を誕生させる、あるいはその組織を激しく変化している環境に適応させていくさまざまなプロセスと定義できる。すなわちリーダーシップの発揮によって、まず組織の将来はどうあるべきかを明らかにし、そのビジョンに向けて人材を整列させ、さらに待ちかまえる障害をものともせず、必要な変革を実現する方向に人材を鼓舞するというプロセス、と定義できる。
■変革を推進する連帯チームを築き上げる
・適切な人材を選ぶ
>強力なポジション・パワー、広範な専門知識、高い信頼を備えた人材
>すぐれたリーダーシップ能力とマネジメント能力、とくに前者を備えた人材
・メンバー間の信頼感を築く
>社外で開催される細心に計画されたミーティングで、数多くの討議と共同作業を通じて、相互信頼を築く
・共通の目標を立てる
>この共通の目標は、知的な意味で納得がいき、しかも心に強く訴えるものでなければならない
■変革ビジョンを効果的にコミュニケートしていくための要件
>簡明さ―専門用語、技術的専門用語の使用は極力避ける
>比喩、たとえ、実例―眼に見える姿を示すことは線の言葉に勝る
>さまざまな形のコミュニケーションの手段を活用する―大規模なミーティング、小規模なミーティング、メモと社内報、公式、非公式の会話といったあらゆる機会をとらえてコミュニケートすることによって、効果的にビジョンを伝えていくことができる
>繰り返して伝える―何度も耳にして、やっとアイディアが人々の心に深く浸透する
>リーダーが規範を示す―経営幹部がビジョンと相反する行動を示すことによって、ほかのコミュニケーション手段を通じて伝えられたメッセージが決定的に信頼を失うこととなる
>言行不一致への対応―経営幹部の言行不一致を問題として取り上げない場合にはすべてのコミュニケーションの努力が水泡に帰す
>双方向のコミュニケーション―双方向のコミュニケーションは、一方通行のコミュニケーションに比べて、つねに大きな成果を生む
■変革推進に向けて人材をエンパワーする
・納得しやすいビジョンを従業員にコミュニケートする
従業員が共感できる目的意識を共有している場合には、その目的を達成するための行動が進めやすくなる
・組織構造をそのビジョンに適合させる
ビジョンと矛盾する組織構造は必要な行動の邪魔をする
・従業員が必要としているトレーニングを提供する
適切な能力と態度を身につけたときに、従業員ははじめてエンパワーされる
・人事や情報システムをビジョンに適合させる
ビジョンに適合していない各システムが必要な行動の邪魔をする
・必要とされる行動を邪魔する上司と対決する
望ましくないボスほど従業員のやる気を失わせる