新藤兼人のレビュー一覧

  • 100歳の流儀

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    【ココメモポイント】
    ・ああ、一世紀なのか、長い
     P.18

    ・整備されたハイウェーを突っ走る人生などありえないと、わたしは信じている。要領よく生きるなどということはありえないのだ
     P.27

    ・何かを創作することは、自分を解剖し、自分を掘り下げ、自分がこれだとつかんだものを、表現することだ。
     P.30

    ・名画といえども所詮はつくりごとを描いているのに、涙を流すほど感銘するのは、心や本質を描いているからだ。心や本質を描いていなければ、どんなに顧客を興奮させても後世に残らない
     P.34

    ・人間は知恵や知識だけではどこへも到達しない。実際に生きているからだで何かを通過しなければいけない

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    2016年08月13日
  • シナリオ人生

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    何歳になっても現役であり続けるということはなかなかできないものだと思います。92歳にて現役の映画監督である新藤さんの、映画屋として駆け出しの頃のエッセイ。小津・溝口両巨匠のエピソードや、戦時下の日本が批判でも郷愁でもなくただ淡々と語られていきます。ただ一箇所、久慈さんこと奥様の話の部分は哀切を感じずにはいられませんが。
    小津さんも溝口さんも60歳で亡くなってますし、やっぱり新藤さんはただ者ではないのだな…と改めて痛感。80歳過ぎてベットシーン撮る人ですものね。新藤さん監督の「ふくろう」は最高でした。

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    2009年10月04日
  • シナリオ人生

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    ネタバレ

    人生というものは
    思わぬところから変わるもの。
    破産という一大事がなければ
    彼はシナリオライターにもならなかったし
    映画監督にもならなかったわけで。

    決して彼は順風満帆だったわけではないのです。
    脚本ではなくて、美術畑の人として
    スタートしたのですから。

    そして、いざシナリオを書くにしても
    師匠から「これはシナリオではありません」と
    無碍もなく言われてしまうのです。
    その時のショックはあまりあるでしょう。

    だけれども彼のすごいところは
    映画の世界に入る時もそうですが、
    スイッチが入ったら真っすぐ、どこまでも
    なところですね。
    そのひたむきさ、真剣さが今の地位を
    育てたのでしょうね。

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    2018年03月16日
  • 100歳の流儀

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    ネタバレ

    シナリオに限らず、人に読んでもらう文章は、難解な言葉よりもわかりやすい言葉のほうがいい 自分の仕事の役割を果たす 生きて行くこととは、前に立ちはだかる壁を飛ぶことではないか 年齢を重ねると、その慈愛の重さが胸にしみるのである 仕事の師に出会うことは人生の宝である 人々は必死に生きている。人はそう生きる宿命にある

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    2014年05月31日