木下雄一朗のレビュー一覧

  • AIを開発チームに採用する技術 ―27社の挑戦と成功法則―

    Posted by ブクログ

    AIを開発チームに採用する技術
    27社の挑戦と成功法則
    著:木下 雄一朗
    出版社:オーム社

    AIの導入を巡る、企業群の問題と葛藤を横ぐしで考察した書、導入の現場で何が起きているのかをまとめた、ダイジェスト本です。言うは易しです。

    破壊的な生産性を誇るAIエージェントではあるが、功罪相半ばといったところでしょうか。
    暴れ馬を手なつかせるために、その馬そのものをよく知ることだ。

    27社の状況がかたられているが、業務の推進を第一に、そのシステム構築を主眼としているエンドユーザと、生成AIを含めてITシステムの構築・保守の効率化を推進し、クライアントに納品・提供をしていくIT関連会社とは、視点がやや違っているように思えた。

    いずれにしろ、AIを、ヤンチャな部下としてどう使っていくかというのが本書を貫くテーマである。

    気になっているのは、以下です。

    生成AIの活用方針を定めている企業の割合でも、中国や欧米が7~9割に達する中、日本は49.7%と半数に届いていません。

    生成AI活用上の課題として、リテラシー・スキル不足(70.3%)やリスクを把握・管理することの難しさ(48.5%)があげらえています。生成AIの活用を推進しない理由として、「推進するための専門人材がいない」が55.1%で最多でした。

    エンジニアに求められる能力とは、
    ・技術を理解する力
    ・現行業務を正しく把握する力
    ・業務フローを刷新する創造性

    日本では、コスト削減が議論の中心ですが、欧米では、顧客のビジネスに想像的に貢献するユースケースが広がっている

    人が介在するのは、AIの出力をチェックする工程に絞ることができる

    AIを使うときも、自分ならどう実装するかの方針を先に持っておく必要があります

    AIツールの使い方は、マニュアルを読んで身につくのではありません。
    試行錯誤を繰り返し、うまくいかない経験を重ねることで初めて「どう指示すれば期待した結果が返ってくるか」の感覚がつかめます。

    AIに限らす、他のツールと一緒で、教育なり浸透なり、そういったことをして業務改善には、つなげるものの、AIだからというのはない。

    AIの主力はコード生成である。
    人間側に待ち時間が無くなった結果、すきまの休息が消えていく現象が起きています。

    表に出てきている摩擦が、AIの出力を十分に確認せずに、次の工程へ流してしまうという問題です。

    ◎AIが書いたコードであっても、責任は最終的に内容を承認した人に残るという、前提を社内で共有しています。

    AIの導入により、エンジニアに求める能力は変わりました。
    ・品質を担保する力
    ・AIをプロダクトに組み込む力
    ・AIを使って開発業務以外も効率化する力 です。

    変化に追従し続けるための土台として、コミュニケーションスキルと、学習能力を重視している

    AI駆動開発で変わり始めていること、それは、人数を増やさずに開発力をあげる手段であることです。

    リスクを切り分けて低リスクの実験場を作る

    大きいタスクを一度にAIに投げると、どうしてもブレが生まれて失敗する確率が上がってくるので、適切なサイズにする必要があります。

    コードを速く書けることと、開発全体の生産性が上がることは同義ではない

    ◎受託開発の現場では、再現性がなければ、品質保証の仕組みが成り立ちません。

    AIに任せるところと、人に任せるところが、我々の中で、明確になりつつあって、その工夫が開発プロセス全体の生産性をあげていくキモです。

    巻末に、「AIコーディングツール利用が井戸テンプレート」=問題マップ
    巻末用語集、AIツール・サービス早見表がまとめられています

    ちょっとうれしい。

    目次

    まえがき

    第1章 AIの「採用」はどこで詰まるのか

    コラム: WFPダチョウファーム エンジニアも予算もない現場で、AIは何から始まるか

    第2章 事例編――27社の壁と判断の記録

    大企業・グループ企業の挑戦

    ソフトバンク 「1日目からAI前提」で走り出した開発チーム
    富士通 法令文書700ページから始まった開発工程の「まるごと刷新」
    みずほ証券 「プロジェクト」ではなく「人」を選ぶ
    サイボウズ AIによる「局所最適」を越えて、開発プロセスを組み直す
    MonotaRO 「やってみてから考えましょう」で回り始めた全社AI展開
    さくらインターネット 「便利だが、信用はしない」インフラ事業者のAI活用
    KINTOテクノロジーズ 「イノベーターの足を引っ張らない」、伸びる人から伸ばす
    KAG コードが速く書けるほど、「何をつくるか」を話す時間が増えた

    IT専業・SIerの転換

    クラスメソッド 社長の「AIフルコミット」宣言により10%から100%に届くまで
    富士ソフト 「速く作る」ではなく、品質と説明責任を失わない開発を
    クリエーションライン AIで速くなるほど売上が減る受託開発をどう変えるか
    ULSコンサルティング 20年提唱してきた開発モデルに、AIが追いついてきた
    モリサワ プルリクエストは1.8倍、次の課題はレビュー

    成長企業の試行錯誤

    ファインディ トップと推進担当者とチャンピオンで回す――400人組織のAI推進
    ラクスル プロトタイプではなく、プロダクトコードで壁を破る
    ログラス 「誰も来ない勉強会」から、99%がAIを使う組織ができるまで
    e-dash エンジニア主導の導入が「使わない人は評価しない」に変わるまで
    スタメン 全員が使っても、「何倍」とは言わない
    エクスプラザ 「1週間コードを書くな」――トップが盛り上げ、現場が育てるAI駆動開発

    少数精鋭チームの判断

    ビズリンク 「使わないことの方がリスク」から始まった開発と契約の転換
    SecureNavi 情報セキュリティ企業が「禁止」よりリスク提示を選んだ理由
    JADE 「プロンプトはあるが、意図はない」――AIが書いたコードに向き合い、立て直す
    en-gine 「整っていなければ、そこで止まる」全工程AI化で見えた導入の順序
    Elith 「コード書きたい欲は、一旦置いといて」Kaggleマスターが集まるAI企業の割り切り
    コンテンツワークス 完全リモートの少数チームに「AIメンバー」を迎える―仕様駆動開発で挑んだFlutter移植
    一人法人の実験
    Axcxept AIを作る側が、AIで事業を回して見えたこと

    第3章 横断分析――同じ問いへの異なる答えを整理する

    コラム:ツールの作り手は、何を見ているか
    OpenAI マルチエージェント時代の品質保証と開発者の役割
    Cognition(Devin) 実装速度の先にあるボトルネック
    Cursor 書く速さの先にある、設計判断と効果測定の課題

    第4章 AI採用ロードマップ――自社の次の一手を決める

    付録A AIコーディングツール利用ガイド テンプレート(開発者向け)
    付録B 巻末用語集

    索引

    ISBN:9784274235191
    判型:A5
    ページ数:384ページ
    定価:2600円(本体)
    2026年08月30日第1版第1刷発行

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    2026年09月12日
  • Software Design for Beginners① エディタ入門

    Posted by ブクログ

    Macbook Proに変えてからキーボード操作に慣れず、また秀丸やSakuraエディタ、メモ帳といった使い慣れたテキストエディタも使えなくなってストレスが多い日々を過ごしています。

    Macbookにもメモというアプリはありますが使いにくくてしょうがないです。それでこの本を読んでみようと思いました。

    そうすると大昔、自分もUNIXサーバーのコンソールで使っていたviが出てきたりしました。主にはその後のvimについての解説が多かったですが。3章はまるまるvimについての具体的な使い方に解説が割かれていました。読み飛ばしましたがテキストエディタについての浪漫のようなものを感じました。hjklの話とか当時全然経緯を知らずに使わないといけないから使ってたけどADM-3AというPC、キーボードから来てたんだなぁ。なんかこういう工夫をした先人に敬意と親近感を抱いてしまう。

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    2026年08月29日
  • AIエディタCursor完全ガイド ―やりたいことを伝えるだけでできる新世代プログラミング―

    Posted by ブクログ

    blogやTwitterを掘れば出てくるレベルなのかもしれないけど、ショートカットしたい人にとっては十分有用だと思う。タスカル

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    2024年10月27日