あらすじ
第1章 AIの「採用」はどこで詰まるのか
コラム:【WFPダチョウファーム】エンジニアも予算もない現場で、AIは何から始まるか
第2章 事例編――27社の壁と判断の記録
大企業・グループ企業の挑戦
【ソフトバンク】 「1日目からAI前提」で走り出した開発チーム
【富士通】 法令文書700ページから始まった開発工程の「まるごと刷新」
【みずほ証券】 「プロジェクト」ではなく「人」を選ぶ
【サイボウズ】 AIによる「局所最適」を越えて、開発プロセスを組み直す
【MonotaRO】 「やってみてから考えましょう」で回り始めた全社AI展開
【さくらインターネット】 「便利だが、信用はしない」インフラ事業者のAI活用
【KINTOテクノロジーズ】 「イノベーターの足を引っ張らない」、伸びる人から伸ばす
【KAG】 コードが速く書けるほど、「何をつくるか」を話す時間が増えた
IT専業・SIerの転換
【クラスメソッド】 社長の「AIフルコミット」宣言により10%から100%に届くまで
【富士ソフト】 「速く作る」ではなく、品質と説明責任を失わない開発を
【クリエーションライン】 AIで速くなるほど売上が減る受託開発をどう変えるか
【ULSコンサルティング】 20年提唱してきた開発モデルに、AIが追いついてきた
【モリサワ】 プルリクエストは1.8倍 ─ 次に変えるのはレビューと組織の流れ
成長企業の試行錯誤
【ファインディ】 トップと推進担当者とチャンピオンで回す ― 400人組織のAI推進
【ラクスル】 プロトタイプではなく、プロダクトコードで実践ノウハウを積む
【ログラス】 「誰も来ない勉強会」から、99%がAIを使う組織ができるまで
【e-dash】 エンジニア主導の導入が「使わない人は評価しない」に変わるまで
【スタメン】 全員が使っても、「何倍」とは言わない
【エクスプラザ】 「1週間コードを書くな」 ― トップが盛り上げ、現場が育てるAI駆動開発
少数精鋭チームの判断
【ビズリンク】 「使わないことの方がリスク」から始まった開発と契約の転換
【SecureNavi】 情報セキュリティ企業が「禁止」よりリスク提示を選んだ理由
【JADE】 「プロンプトはあるが、意図はない」 ― AIが書いたコードに向き合い、立て直す
【en-gine】 「整っていなければ、そこで止まる」全工程AI化で見えた導入の順序
【Elith】 「コード書きたい欲は、一旦置いといて」Kaggleマスターが集まるAI企業の割り切り
【コンテンツワークス】 完全リモートの少数チームに「AIメンバー」を迎える ― 仕様駆動開発で挑んだFlutter移植
一人法人の実験
【Axcxept】 AIを作る側が、AIで事業を回して見えたこと
第3章 横断分析 ― 同じ問いへの異なる答えを整理する
コラム:ツールの作り手は、何を見ているか
【OpenAI Japan 合同会社】 マルチエージェント時代の品質保証と開発者の役割
【Devin(Cognition AI, Inc)】 実装速度の先にあるボトルネック
【Cursor(Anysphere, Inc)】 書く速さの先にある、設計判断と効果測定の課題
第4章 AI採用ロードマップ ― 自社の次の一手を決める
付録A AIコーディングツール利用ガイド テンプレート(開発者向け)
付録B 巻末用語集
索引
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Posted by ブクログ
AIを開発チームに採用する技術
27社の挑戦と成功法則
著:木下 雄一朗
出版社:オーム社
AIの導入を巡る、企業群の問題と葛藤を横ぐしで考察した書、導入の現場で何が起きているのかをまとめた、ダイジェスト本です。言うは易しです。
破壊的な生産性を誇るAIエージェントではあるが、功罪相半ばといったところでしょうか。
暴れ馬を手なつかせるために、その馬そのものをよく知ることだ。
27社の状況がかたられているが、業務の推進を第一に、そのシステム構築を主眼としているエンドユーザと、生成AIを含めてITシステムの構築・保守の効率化を推進し、クライアントに納品・提供をしていくIT関連会社とは、視点がやや違っているように思えた。
いずれにしろ、AIを、ヤンチャな部下としてどう使っていくかというのが本書を貫くテーマである。
気になっているのは、以下です。
生成AIの活用方針を定めている企業の割合でも、中国や欧米が7~9割に達する中、日本は49.7%と半数に届いていません。
生成AI活用上の課題として、リテラシー・スキル不足(70.3%)やリスクを把握・管理することの難しさ(48.5%)があげらえています。生成AIの活用を推進しない理由として、「推進するための専門人材がいない」が55.1%で最多でした。
エンジニアに求められる能力とは、
・技術を理解する力
・現行業務を正しく把握する力
・業務フローを刷新する創造性
日本では、コスト削減が議論の中心ですが、欧米では、顧客のビジネスに想像的に貢献するユースケースが広がっている
人が介在するのは、AIの出力をチェックする工程に絞ることができる
AIを使うときも、自分ならどう実装するかの方針を先に持っておく必要があります
AIツールの使い方は、マニュアルを読んで身につくのではありません。
試行錯誤を繰り返し、うまくいかない経験を重ねることで初めて「どう指示すれば期待した結果が返ってくるか」の感覚がつかめます。
AIに限らす、他のツールと一緒で、教育なり浸透なり、そういったことをして業務改善には、つなげるものの、AIだからというのはない。
AIの主力はコード生成である。
人間側に待ち時間が無くなった結果、すきまの休息が消えていく現象が起きています。
表に出てきている摩擦が、AIの出力を十分に確認せずに、次の工程へ流してしまうという問題です。
◎AIが書いたコードであっても、責任は最終的に内容を承認した人に残るという、前提を社内で共有しています。
AIの導入により、エンジニアに求める能力は変わりました。
・品質を担保する力
・AIをプロダクトに組み込む力
・AIを使って開発業務以外も効率化する力 です。
変化に追従し続けるための土台として、コミュニケーションスキルと、学習能力を重視している
AI駆動開発で変わり始めていること、それは、人数を増やさずに開発力をあげる手段であることです。
リスクを切り分けて低リスクの実験場を作る
大きいタスクを一度にAIに投げると、どうしてもブレが生まれて失敗する確率が上がってくるので、適切なサイズにする必要があります。
コードを速く書けることと、開発全体の生産性が上がることは同義ではない
◎受託開発の現場では、再現性がなければ、品質保証の仕組みが成り立ちません。
AIに任せるところと、人に任せるところが、我々の中で、明確になりつつあって、その工夫が開発プロセス全体の生産性をあげていくキモです。
巻末に、「AIコーディングツール利用が井戸テンプレート」=問題マップ
巻末用語集、AIツール・サービス早見表がまとめられています
ちょっとうれしい。
目次
まえがき
第1章 AIの「採用」はどこで詰まるのか
コラム: WFPダチョウファーム エンジニアも予算もない現場で、AIは何から始まるか
第2章 事例編――27社の壁と判断の記録
大企業・グループ企業の挑戦
ソフトバンク 「1日目からAI前提」で走り出した開発チーム
富士通 法令文書700ページから始まった開発工程の「まるごと刷新」
みずほ証券 「プロジェクト」ではなく「人」を選ぶ
サイボウズ AIによる「局所最適」を越えて、開発プロセスを組み直す
MonotaRO 「やってみてから考えましょう」で回り始めた全社AI展開
さくらインターネット 「便利だが、信用はしない」インフラ事業者のAI活用
KINTOテクノロジーズ 「イノベーターの足を引っ張らない」、伸びる人から伸ばす
KAG コードが速く書けるほど、「何をつくるか」を話す時間が増えた
IT専業・SIerの転換
クラスメソッド 社長の「AIフルコミット」宣言により10%から100%に届くまで
富士ソフト 「速く作る」ではなく、品質と説明責任を失わない開発を
クリエーションライン AIで速くなるほど売上が減る受託開発をどう変えるか
ULSコンサルティング 20年提唱してきた開発モデルに、AIが追いついてきた
モリサワ プルリクエストは1.8倍、次の課題はレビュー
成長企業の試行錯誤
ファインディ トップと推進担当者とチャンピオンで回す――400人組織のAI推進
ラクスル プロトタイプではなく、プロダクトコードで壁を破る
ログラス 「誰も来ない勉強会」から、99%がAIを使う組織ができるまで
e-dash エンジニア主導の導入が「使わない人は評価しない」に変わるまで
スタメン 全員が使っても、「何倍」とは言わない
エクスプラザ 「1週間コードを書くな」――トップが盛り上げ、現場が育てるAI駆動開発
少数精鋭チームの判断
ビズリンク 「使わないことの方がリスク」から始まった開発と契約の転換
SecureNavi 情報セキュリティ企業が「禁止」よりリスク提示を選んだ理由
JADE 「プロンプトはあるが、意図はない」――AIが書いたコードに向き合い、立て直す
en-gine 「整っていなければ、そこで止まる」全工程AI化で見えた導入の順序
Elith 「コード書きたい欲は、一旦置いといて」Kaggleマスターが集まるAI企業の割り切り
コンテンツワークス 完全リモートの少数チームに「AIメンバー」を迎える―仕様駆動開発で挑んだFlutter移植
一人法人の実験
Axcxept AIを作る側が、AIで事業を回して見えたこと
第3章 横断分析――同じ問いへの異なる答えを整理する
コラム:ツールの作り手は、何を見ているか
OpenAI マルチエージェント時代の品質保証と開発者の役割
Cognition(Devin) 実装速度の先にあるボトルネック
Cursor 書く速さの先にある、設計判断と効果測定の課題
第4章 AI採用ロードマップ――自社の次の一手を決める
付録A AIコーディングツール利用ガイド テンプレート(開発者向け)
付録B 巻末用語集
索引
ISBN:9784274235191
判型:A5
ページ数:384ページ
定価:2600円(本体)
2026年08月30日第1版第1刷発行