宮津大蔵のレビュー一覧
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ネタバレ宝塚に興味を持ち始めたばかりなので、最初の「お父ちゃん」の話はとても面白かった。2話目のマリコのお父さんは魅力がなくて、読んでてうんざりしてしまった。よくいるわ、こういう視野狭窄親父…。ある意味リアルだった。マリコとアイコの友情が素敵だっただけに残念。
出てくるタカラジェンヌたちは皆魅力的なのだけど、完全オムニバスでもよかったんじゃないかなと思った。同じ人たちばかり出てくるから、全部月組の話に思えてしまう。時代も人もバラバラにしてしまった方がバラエティに富んだ感じがしたかなぁ。
文章は読みやすく、華やかな舞台を影で支える人々の裏話的な感じで面白かった。 -
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宝塚ファンなので手に取ってみました。
宝塚歌劇を支える男性たち(生徒監、組プロデューサー、大道具、生徒さんの父、兄)にスポットを当てた、連作短編小説。
ファンとして色々ツッコミたいところはあったけど、生徒監が阪急電鉄の駅長退職者が多いとか、組プロデューサーの仕事内容とか、「へぇー、そうなんだ」と感心しながら読んだ。
日頃ファンの方のブログを読んでると、役付きの決定をしているのはプロデューサーであるかのように書いてることがあるけど、そうではないようだ。
役を決めるのは演出家。宝塚のプロデューサーは、世間一般が思う「プロデューサー」業とは違うみたい。
生徒監、大道具、プロデューサーは、最初はみ -
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やっぱりヅカはええよなぁ。
地元で生まれ育ち、たぶん、都会の人が映画を観る感覚でふつうに観てきた。
ベルばらブームは肌で感じたし、「たのきんトリオ」絶世期に、「下敷きに挟む」アイドルはトシちゃんじゃなくて大地真央、って同級生も多かった。
長い間観てなかったけど、故郷を離れると里心からかむしょうに観たくなり、ベルばら再演というのもあいまりまた通うように。
大人になって再認識する。
我の美意識の原点ここにあり
でも実は何も知らなかったりするので本屋で見かけて手に取ってみた。
舞台裏を支える「阪急電鉄社員」(たぶん)らの話。
どの話もへ〜、ほ〜、そうなんや〜、という感じで楽に読み進められる -
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掴みはイマイチ。阪急梅田駅の元駅長がどこにお住まいか知らんけど、この辺りに暮らす関西人は「何々やさかい」という関西弁は使いません。著者は関西人とちゃうやろと思ったらやっぱりそう。
で、読む気が失せつつ先へ進んだら、第2話以降がとてもいい感じ。宝塚音楽学校に入学したい娘だったりその家族だったり、関西人ではない人が多く登場するから、第1話で抱いたような関西弁への違和感がなく、話に没入できる。第2話は「ちょっぴり焦り気味の重松清」みたいに思いましたが(笑)、それもまた良し。各話の登場人物が絡み合っていて、入学からスターになるまでを見守っている気持ちにもなれます。
タクシーに乗って買い物に行くのは -
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宝塚といえば「女性だけ」のイメージだけど、スタッフさんや家族には当然、男性もたくさんいる。
普段は光の当たらないその男性たちの視点から見た宝塚。
6話からなる短編集は軽く連作になっていて、前の話で出てきた受験生が予科生になっていたり舞台に立っていたりするので、「お父ちゃん」たちと一緒に少女たちの成長を見守っているような気持ちになれる。
「月の番人」
阪急の駅長を定年退職後、歌劇団の寮の生徒監になる多々良さんのお話。
生徒監が生徒たちに「お父ちゃん」と呼ばれているのが、なんだかあったかくていいなぁ。
「咲くや此の花」
宝塚受験を目指す万里子のパパ、荒木さんのお話。
OGさんのスタジオにちょっ