飯田健三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
戦争従事者の孫同士の往復書簡からこの話は始まるので、
この物語自体、悲惨な結末を迎えずに済みそうだと安心しながら
読み進めることができた。
逆に言えば戦争の悲惨さを伝えるというよりも、
潜水艦を愛するもの同士の友情と、隣り合わせにある死、
というものがテーマになっている。
だからといって戦争バンザイ!とテンションを揚げるオーラが漂うわけでもなく、
意外と淡々と物語は進行していく。
読後感としては…
ディスコミュニケーション下でのコミュニケーションという設定が他に見つかれば、
別にこのシチュエーションじゃなくても良かったのかな。
あの時代を生きる「男」ってのを
描きたかったのかもしれないけれ