細谷正充のレビュー一覧

  • なにわの源蔵事件帳2 新春初手柄(小学館文庫)
    源蔵親方復刻本その2。とにかく小説としてもとても面白いのですが、それに加えて明治初期の頃のことが丁寧に書かれていて、そちらも面白いです。
  • なにわの源蔵事件帳1 大浪花別嬪番付(小学館文庫)
    時代もので人情ものでもありますがコージーミステリに分類。謎解きはしっかりしているし登場人物は勝手にしゃべりだしそうなほど生き生きとしている上質の連作。明治維新直後の大阪を舞台に、ご一新で制度や服装や作法もがらりと変わったものの生きてる人間は同じなのでなかなかボタンひとつで切り替わるというようには行か...続きを読む
  • 元禄一刀流 〈新装版〉 池波正太郎初文庫化作品集
    冒頭を飾る「上泉伊勢守」は新陰流を創出した戦国期の剣豪・上泉伊勢守を主人公にした中編。その他、「幕末随一の剣客・男谷精一郎」「賢君の苦渋」「元禄一刀流」など七編を収録、文庫では初めて読める物語がずらり。
  • 元禄一刀流 〈新装版〉 池波正太郎初文庫化作品集
    池波正太郎さんには申し訳ないけど、池波さんの曾祖母が見たという、幕末の武士同士のにらみ合いのところが、一番興味を引いた。正に、「真実は小説よりも奇なり」で、なかなか、フィクションでは描かれないものだろう。池波さん独特の、飄々とした文章で書かれていて、心地よかった。