友里征耶のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
広告に依存しない商業メディアはない、ということを考えればどれだけ正確な記事が期待できるか想像できるというものであろう。例外は商品評価の正確さ、公平さを担保するために広告を一切載せない「暮しの手帖」ぐらいか。なので、グルメ関連のメディア情報は一種の娯楽、と思えばいいのに、疑うこともせずに信じてしまう人が多いことも問題であると指摘している。
「食べログ」のやらせ投稿(業者による)がこの正月話題になったが、何を今更という感じなのであろう。法的措置を検討なんてことも報道されていたが、そんなことをしたら困るのは主催者側ではないだろうか。引用をご覧ください。 -
Posted by ブクログ
これでもかとばかりにグルメ評論家やそれにあやかっている飲食関係者(特に経営者)をこき下ろし、正当な食の評価の復権を謳った評価本。
レストランと癒着しているヨイショライターが世間の目を曇らせているという主張は至極まっとうに聞こえ、うなずけるところも多々有りながらも踊らされている自分がチト悲しい。
本で見ていくより人から聞いて行く方が会話も弾んでその方が楽しいに決まっている。ガイドを見たとしてもその店を選択したのは自分たちにあるので、当たり外れの責任は自分にあると思っている。しかしながらガイドの裏に潜んでいる非常に腹黒い考えには賛同しかねる。信頼しない前提で行くしかないか。
しかし、作者は敵が多そ -
Posted by ブクログ
飲食店業界と、それを取り巻く評論家のこととか、そういった現在のグルメ業界に苦言を呈す、という本。もう滅多切りです。
友里さんのブログを毎日のように読んでいるので、これといって真新しい話が書かれているわけではないのですが、こうして題材を絞って本としてまとまっていると、凄く読み応えがある。
飲食店業界に限らず、凄く勉強になると思います。
世の中一般的に利害関係を理解することが大切なんだって再認識をさせられた。
長期的に自分の為になることを選択し続けることがいかに難しいかとも感じた。
色んな人の意見を受け入れる心の状態を保つことがいかに大切で難しいことかとも感じた。
新書でサクッと -
Posted by ブクログ
著者は覆面グルメライターとしていろんな飲食店を評価し、そして一部の料理店より出入禁止されているらしい。いわば、炎上上等のマッチョ系評論家。「美味しんぼ」の海原雄山から権威を抜いた人物を想像すればいいのだろう。
日本の飲食店のタブーを紹介し、飲食店を駄目にする要因を店側、客側から暴露する。かなり著者の主観が入っている。特に関西人に個人的恨みがあるのか、後半で関西の店と客をひたすら叩きまくるのに唖然とさせられる。
「美味しい食材、健康によい食材をだしたい」なんてセリフは飲食店のセールストーク。儲けてナンボの世界で、そんなセリフだって言わせてあげよう。だけど、消費者も賢くなろう。そんなスタンスで -
Posted by ブクログ
○有名辛口グルメ評論家・ブロガーの友里氏の著作。
○有名店などにおける食材の偽装やエア行列、料理人のおごりなど、グルメの堕落する現状を著者なりの取材に基づき解説したもの。
○独特の切り口(辛口)での文体については、賛否あるかと思うが、その分析力や感性については、素直に評価すべきであると思った。特に、自腹で通っているという素人感覚は、大変参考になる。(簡単には行ける店ではないが。)
○一方で、弁護士や医者などの他の職業に関する記述は、想像やイメージで書かれているものであり、思い込みによる記述も多い。
○特に、関西の例など、少ないサンプルにも関わらず、全体がそうであるかのような印象をもたらすという -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
連日、どこかのレストランがテレビや雑誌で絶賛されている。
しかし言うほど素晴らしい店がどれだけあるのか―。
頭の中は金儲けばかりの「性格の悪い料理人」、メディアと店の癒着、問題だらけの『ミシュラン』…、今まで誰も語らなかった弊害を、辛口評論家が暴露。
「客をなめ切った高圧的な店」「大間の鮪はそんなにない」など、業界を敵に回してでも伝えたい、グルメの「不都合な真実」。
もう外食で外しません。
[ 目次 ]
第1章 痩せこけた日本のフード・ジャーナリズム
第2章 グルメ界の罪と罰
第3章 飲食店業界の常識・非常識
第4章 悪いのは店ばかりじゃない
第5章 日本に根付かない、ミシュラ -
Posted by ブクログ
よくあるグルメ本とは違うちょっと毒の入った本である。
グルメライターやカリスマシェフの嘘、
マスコミとの癒着などについてこれでもかこれでもかと
舌鋒鋭く攻め立てている。
最初のうちはそれが痛快で、
自分の気付かなかった点を気づかせてくれて愉快だったのだが
中盤から後半にさしかかって著者の歯に衣着せぬ言動から
散々人に恨まれたようでどうしてもおさえきれぬ憎悪のようなものが
文中から感じられ、読んでいて疲れるようになってしまった。
褒めることしかしないよいしょライターや
煽るだけ煽って料理人を堕落させるマスコミへの怒りはよくわかるのだけど
読み手の体力というものも少し考えてほしかった。
序